みんなの集中を促進してくれる作業管理アプリ……Steamにおいても人気作品がだいぶ出揃ってきた感があります。
今回は、そんな群雄割拠の作業管理アプリ界に、流星のごとく現れた新作『Ithya: Magic Studies』を紹介しましょう。
昔の人も頑張ってた！ 中世ファンタジー風世界で一生懸命勉強する少女
本作の中身はいわゆる作業管理アプリであり、大抵の機能は揃っていますが、まずは最大の特徴を伝えておきましょう。
それは本作のモチーフが中世ファンタジー風の世界であるということです。
かかっているBGMは民族音楽風で、彼女がいる場所も森や川や古代都市などです。
この手のゲームは、大ヒットしたYouTubeチャンネル「Lofi Girl」よろしく、窓越しに都市が見える部屋で少女が延々と勉強し続ける……という絵面が定番ですが、何もそれがルールってわけではありません。中世の魔法使いだって、色々と大忙しだったはずです！
本作の主人公は、放浪の魔導士。旅の末に彼女はオルタクという都市に着き、ここを拠点に魔法の研究を深めていくことに決めました。
なので、本作は必ずしも部屋のなかだけで完結するわけではありません。彼女はインスピレーションを求めて、川辺や山林、湖畔に遺跡、ときには別の都市にまで出向き、思索を深めていきます。なんと作業管理アプリなのに、ワールドマップがあるんです。まるで大作RPGみたいですね。
世界各地にいる「エレメンタル」という小さくて可愛い存在は、クリックしたら自宅までついてきてくれます。特に何かをしてくれるわけではありませんが、お勉強のおともには最適です。
アートはすべて開発者のBlueTurtle氏が描きおろしています。シンプルながら温かみのあるグラフィックで、なんだか見てるだけで癒されますね。筆者は特に晴れた日の渓谷が好きです。
ユニークなだけじゃない 作業管理アプリとしての手堅い出来
と、ここまでは本作のユニークな点を紹介しましたが、もちろん作業管理アプリとしての出来もしっかりとしています。
まずカウントダウンタイマーとポモドーロタイマーを備えており、アラームは3種類から選べます。ちょっとアラーム音がうるさいのが気になりますが。
続いてプレイリストです。こちらは10のテーマに分かれており、どれも良質なサウンドを楽しめます。先述した通り、民族音楽がベースになっており、他の作業管理アプリに比べるとだいぶ壮大な楽曲が多く、ローファイヒップホップの文脈はほぼ残っていません。
そして衣装の着せ替えや部屋の模様替えも当然充実しています。これらは時間経過やタスククリアで手に入るコインを消費することで入手できます。窓枠から観葉植物まで、すべて同じトーンのイラストで描かれており、どのアイテムも部屋に馴染んでくれました（布面積の少ない衣装だけ異様に高いですが……！）
タスク管理については、むしろその他の作業管理アプリよりも細かく設定でき、重宝します。「今日の予定」は朝・午後・夜の3段階で分けられ「今週の予定」はすべての曜日ごとにメモができるし「習慣」や「ノートブック」の項目もあります。これはスマホ版が欲しい！
加えて、ファンタジーRPGらしく「今日の予定」を「メインクエスト」「サブクエスト」に分けて管理できるのもテンションが上がりました。こういうフレーバーって大事ですよね……。
といった感じで、アプリケーションとして卒ない出来の本作ですが、筆者が唯一気になったのは、サウンド面です。音楽としての完成度は高いものの、展開が激しい曲や、広がりのある曲が混ざっており、作業用BGMとして使っているあいだ何度か意識を引っ張られてしまいました。あくまで筆者のケースですが、雨の環境音だけにするのがもっとも集中できました。
とはいえ、本作が唯一無二の魅力を備えているのは確かです。数百年前の少女の壮大な旅と魔法の勉強に付き合いながら、現代に生きる我々もスキルアップしていきましょう！
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タイトル：『Ithya: Magic Studies』
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対応機種：Steam
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記事におけるプレイ機種：Steam
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発売日：2025年5月8日
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著者プレイ時間：10時間
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価格：1250円（2025年5月22日まで1125円のセール中）
※製品情報は記事執筆時点のものファンタジー世界でチルするのもなかなか乙なものスパね！
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