🧠 あらすじと概要:
あらすじ
映画『呪怨』では、複数のキャラクターが恐ろしい体験を通じて、悪霊・伽椰子による呪いに直面する様子が描かれています。物語は、さまざまな人物の視点から進行し、不登校の生徒や家庭教師、友人たちの状況と、彼らが伽椰子の影響を受ける様子を描いています。各キャラクターは、その背後に潜む恐怖と対峙し、徐々に事件は深刻な方向へ進展していきます。
記事の要約
この記事では、低予算で制作された映画『呪怨』の魅力について語られています。清水崇監督の手による本作は、特殊メイクやCGは現代基準では粗いものの、音響や恐怖演出が卓越していると評価されています。特に、藤貴子の伽椰子役が視聴者に与える印象は強烈で、彼女の演技が作品のクオリティを大きく引き上げています。映画は多角的な視点で進行し、キャラクターたちの恐怖体験を描写することで、観客を引き込む力を持っています。記事の最後には、作品に関連するプロトタイプ版やスピンオフも触れられています。
あらすじ
「俊雄」…不登校で連絡の取れない教え子の家にやって来た小林。訪ねてみると家の中は荒れており、教え子の俊雄も身体中がキズだらけだった。
「由紀」…女子大生の由紀は家庭教師のアルバイトで村上柑菜の勉強を見ていると、謎のうめき声が聞こえ、それが天井裏からだということに気づく。
「瑞穂」…彼氏の村上強志を探していた瑞穂。巡回中の教師に見咎められ、職員室に連れていかれてしまう。一人職員室に取り残された瑞穂は自分以外の誰かがいることに気づく。
「柑菜」…とある中学校でバラバラ死体と死体とは別人の下顎が発見されるという事件が発生。見たことのない死体に刑事達は困惑していた。一方、典子は帰宅して瑞穂からの電話に出ていると、誰かが帰宅したので声をかけようとするが…
「伽椰子」…俊雄と共に母親の伽椰子を待ち続けていた小林。とある部屋に置いてあった日記帳を見つけたことで、伽椰子が大学生時代の同級生であることや小林のストーカーであったことを知り戦慄する。そして、小林は天井裏の伽椰子の死体を見つけて俊雄と逃げようとするが…
「響子」…生まれつき霊感のある響子は、不動産をしている兄の達也から変な噂のある一軒家を見てもらうよう頼まれる。家の中をうろつく伽椰子の霊を見た響子はとても危ない物件だと忠告するが…
登場人物〈俊雄、伽椰子編〉
佐伯伽椰子(演:藤貴子)
佐伯家に入ってきた人物や関係者を一人残らず殺す悪霊。階段降りシーンは本作最恐シーン。一度聞いたら忘れられない「あ゛あ゛あ゛…」という声は清水崇監督の声。
佐伯俊雄(演:小山僚太)
白塗りパンイチ。どうして悪霊になったのか設定が結構曖昧だったりする。絵を褒められて照れるシーンはかわいい。
佐伯剛雄(演:松山鷹志)
伽椰子の旦那。彼女が悪霊になったのはこいつの勘違いと嫉妬による暴走のせい。小説版だと彼のイカレ具合が詳しく書かれている。
小林俊介(演:柳憂怜)
俊雄の担任の先生。実は伽椰子とは大学時代の同級生。佐伯家に家庭訪問し伽椰子の死体を見つけ、彼女に呪い殺された挙げ句、妻の真奈美とお腹の子どもは剛雄に殺されるなど家族揃って不幸な目に遭う。
小林真奈美(演:優惠)
小林の妻で出産を控えていた。小林同様に伽椰子とは大学時代の同級生。伽椰子のことは「気持ち悪い奴」と思っていた。狂った剛雄にお腹の子どもを引きずり出され殺害される。
登場人物〈柑菜、瑞穂、由紀編〉
村上典子(演:吉行由美)
柑菜、強志の母親。柑菜の無惨な姿を見て絶叫したあとどうなったか描かれていないが、どうやら内臓をくり抜かれて殺されたらしい。
村上柑菜(演:三輪明日美)強志の妹で中学3年生。彼女の無惨な姿は視聴者に強烈なインパクトと恐怖を与えた。彼女に何があったのかは『学校の怪談G』の『片隅』で分かる。
由紀を演じる三輪ひとみとは姉妹。
村上強志(演:安藤一志)
柑菜の兄。栗山千明似の彼女がいるリア充学校に自転車と荷物を残して姿を消してしまう。身にあったのかは『学校の怪談G』の『44444444444』で分かる。
田村瑞穂(演:栗山千明)強志の彼女。
職員室で俊雄くんによる携帯電話を使った嫌がらせで失踪。栗山千明の無駄遣い
中村先生(演:洞口依子)
職員室に瑞穂を残して巡回しに行った教師。続編で行方不明となっていることが刑事の口から明かされる。
由紀(演:三輪ひとみ)柑菜の家庭教師で猫が苦手。伽椰子による策略で押入れに上手く誘導させられ、天井裏に引きずり込まれた。
柑菜演じる三輪明日美とは姉妹。
吉川刑事(演:でんでん)神尾刑事(演:諏訪太朗)監察医(演:並樹史朗)
女子中学生のバラバラ遺体(柑菜の同級生)の謎すぎる状態に困惑していた。
登場人物〈響子編〉
鈴木響子(演:大家由祐子)生まれつき霊感がある女性。佐伯家を内見した際に家をうろついていた伽椰子にガンを飛ばされ、自分では手に負えないものだと知る。鈴木達也(演:芦川誠)
鈴木不動産の社長で響子の兄。息子の信之と小林と真奈美が住んでいたアパートの部屋に暮らしている。
北田良美(演:藤井かほり)北田洋(演:翁華栄)村上家に変わって新たに引っ越してきた夫婦。
2人がどうなるかは続編で
レビュー
清水崇監督の代表作にして出世作。まさか監督自身ここからハリウッド版含めて6作もシリーズを作ることになるとは思わなかっただろう。流石に今見ると特殊メイクやCGはショボいが、音の使い方や恐怖シーンのため方はすごく上手く、画質の低さも怖さを引き立てている。そして、何よりも藤貴子氏の伽椰子の演技が上手い。『The JUON パンデミック』以降の伽椰子役の人達と比べると動きや気持ち悪さ、目つきなどやはり彼女は一つ抜けていると改めて感じた。少し残念な点として「由紀」の一番の見せ場である天井裏シーンで伽椰子の髪が見えちゃってるせいで直後のライター点けるからの襲われるシーンの怖さが半減してしまっているのは残念。ただ、直前の伽椰子視点のカメラワークはすごく好きで『学校の怪談G』の『片隅』でも同じ演出があり個人的に気に入っている。
中でも一番好きなシーンは剛雄がゴミ捨て場に現れた伽椰子に襲われるシーンで後ろにエキストラじゃない一般人が普通に映り込んでしまってるのだが、逆にそれが異常なシーンを引き立てていて好きです。
今見るとVFXはしょぼいがインパクトはやはりすごい
この伽椰子が一番怖い
片隅、44444444444
本作を撮影する前に清水崇監督が撮った所謂『呪怨』のプロトタイプ版。スペシャルドラマ『学校の怪談G』の一編。『片隅』では伽椰子と柑菜、『44444444444』では強志と俊雄くんが出ており、本作の補完的エピソードとなっている。視聴方法が『学校の怪談G』のVHSか『The JUON』の特典映像のみと限られてしまっている。なんで本作のBlu-rayに収録してないの?
たったの3分だが中々の出来である。
VHSでしか出ておらず視聴困難
この時から白塗りブリーフだった俊雄くん
這う女こと伽椰子。迫って来るシーンはやっぱり怖い
柑菜の同級生・久代
最後の絶望的な表情が見事だった
Views: 0