はじめに
こんにちは!あきらパパです!☺️
今回は、AI組織を実現しましたので、環境構築方法をシェアします。
まずはこちらをご覧ください。
「AIに開発を任せる」って最近よく聞きますよね。
でも、このシステムはそれをさらに進化させて、複数のAIが会社の組織みたいに協力して開発するんです。社長AIがいて、マネージャーAIがいて、作業者AIが3人いる。まるで小さなIT企業みたいな感じです。
20万インプレッション越えで、Xで話題になり、やってみたい方が多数いらっしゃいましたので、
環境構築と動かし方をシェアします。
何がすごいの?
従来のAI開発って、こんな感じじゃないですか?
自分 → ChatGPT → 「コード書いて」 → 結果
でも、このシステムは違います。
自分 → AI社長 → AIマネージャー → AI作業者×3 → みんなで協力 → 完成!
つまり、AIが分業して並列処理するんです。デザイン担当、データ処理担当、テスト担当がそれぞれ専門的に作業して、最後に統合する。人間の開発チームと同じですね。
環境構築から動かすまで(Mac/Linux)
では、実際に動かしてみましょう!Windowsの方はWSL2を使ってくださいね。
前準備:必要なものをインストール
まず、必要なツールを準備します。
1. tmuxのインストール
tmuxは、ターミナルを分割して複数の画面を同時に見られるツールです。
Macの場合:
# Homebrewがない人は先にこれを実行
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
# tmuxをインストール
brew install tmux
Ubuntuの場合:
sudo apt update
sudo apt install tmux
2. Claude Code CLIのインストール
Claude CodeのCLIツールをインストールします。
公式サイト: Claude Code overview – Anthropic
URL: https://docs.anthropic.com/en/docs/claude-code/overview
以下のコマンドで簡単インストール。
インストールコマンド
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
主な機能
- ファイル編集・バグ修正: コードベース全体での作業が可能
- コード理解: アーキテクチャやロジックに関する質問に回答
- 環境統合: 開発環境に直接統合、追加サーバー不要
- 簡単セットアップ: 複雑な設定なしで即利用可能
特徴
自然言語コマンドでコーディング作業を高速化し、開発ワークフローを効率化
・インストールできたか確認:
バージョンが表示されればOKです!
本番:システムを動かしてみる
Step 1: リポジトリをクローン
まずはGitHubからコードをダウンロードします。
# お好きなディレクトリで実行
git clone https://github.com/Akira-Papa/Claude-Code-Communication.git
cd Claude-Code-Communication
ファイル構成を確認してみましょう:
こんな感じのファイルが見えるはずです:
agent-send.sh # エージェント間の通信スクリプト
setup.sh # 環境構築スクリプト
instructions/ # 各AIの指示書
├── president.md # 社長AIの指示書
├── boss.md # マネージャーAIの指示書
└── worker.md # 作業者AIの指示書
Step 2: 環境を自動構築
次に、魔法のスクリプトを実行します。
もし実行権限がないと怒られたら:
chmod +x setup.sh
./setup.sh
このスクリプトが何をするかというと:
- 既存のtmuxセッションをクリーンアップ
- 社長用の画面(president)を作成
- チーム用の画面(multiagent)を4分割で作成
- それぞれに色付きプロンプトを設定
実行すると、こんな感じのメッセージが出ます:
🧹 既存セッションをクリーンアップ中...
✅ presidentセッション作成完了
✅ multiagentセッション作成完了(4ペイン)
🎉 セットアップ完了!
Step 3: AI社長を起動
新しいターミナルウィンドウを開いて、社長の画面に接続します。
紫色のプロンプトが表示されたら成功です!
ここでClaude Codeを起動します:
初回は認証が必要です。表示されるURLをブラウザで開いて、認証を完了させてください。
「Claude is ready!」みたいなメッセージが出たらOKです。
Step 4: 部下たちを一括起動
別のターミナルウィンドウを開いて、部下たち(マネージャーと作業者3人)を起動します。
# 一括起動コマンド
for i in {0..3}; do
tmux send-keys -t multiagent:0.$i 'claude --dangerously-skip-permissions' C-m
done
これで4人全員が起動しました!
確認してみましょう:
tmux attach -t multiagent
2×2の画面分割で、それぞれのAIが起動しているのが見えるはずです。
- 左上:boss1(赤いプロンプト)
- 右上:worker1(青いプロンプト)
- 左下:worker2(青いプロンプト)
- 右下:worker3(青いプロンプト)
Ctrl+B
→ D
でデタッチ(画面から抜ける)できます。
Step 5: 魔法の言葉を入力
社長の画面に戻ります:
そして、この魔法の言葉を入力します:
あなたはpresidentです。指示書に従って
すると…AIたちが勝手に動き始めます!
実際の動作を見てみよう
魔法の言葉を入力すると、こんな感じで動きます:
1. 社長がマネージャーに指示
社長の画面で、自動的にこんなメッセージが送信されます:
./agent-send.sh boss1 "あなたはboss1です。
【プロジェクト名】Hello World実行プロジェクト
【ビジョン】
シンプルで確実なHello World実行環境の構築
【根本的なニーズ】
- 動作確認の実現
- チーム協調の実証
- 成功体験の創出
このビジョンを実現してください。"
2. マネージャーが作業者に指示
マネージャーの画面で、3人の作業者に向けて:
./agent-send.sh worker1 "あなたはworker1です。Hello Worldを実行してください"
./agent-send.sh worker2 "あなたはworker2です。Hello Worldを実行してください"
./agent-send.sh worker3 "あなたはworker3です。Hello Worldを実行してください"
3. 作業者たちが作業
各作業者が:
echo "Hello World from worker1"
touch ./tmp/worker1_done.txt
みたいな感じで作業して、完了ファイルを作成します。
4. 全員完了したら報告
最後に完了した作業者が、全員分の完了を確認して:
./agent-send.sh boss1 "全員の作業が完了しました!"
5. マネージャーが社長に報告
最後に:
./agent-send.sh president "Hello Worldプロジェクトが完了しました"
自分のプロジェクトを作ってみる
基本的な動作が確認できたら、実際のプロジェクトを作ってみましょう!
例:TODOアプリを作る
社長の画面で、こんな感じで指示します:
あなたはpresidentです。
TODOアプリを作ってください。
以下の機能が必要です:
- タスクの追加
- タスクの完了/未完了の切り替え
- タスクの削除
- ローカルストレージでのデータ保存
シンプルで使いやすいUIでお願いします。
すると、AIチームが動き出して:
- worker1がHTML/CSS/JSでUI作成
- worker2がデータ管理ロジック実装
- worker3がテストコード作成
最終的に、完成したコードが各ディレクトリに出力されます!
トラブルシューティング
Q: 「tmux: command not found」と出る
A: tmuxがインストールされていません。前準備のtmuxインストールを実行してください。
Q: 「permission denied」エラーが出る
A: スクリプトに実行権限を付けてください:
chmod +x setup.sh agent-send.sh
Q: AIが反応しない
A: tmuxのセッションを確認:
もしセッションがない場合は、もう一度setup.shを実行してください。
Q: メッセージが届かない
A: ログを確認してみましょう:
tail -f logs/send_log.txt
送信履歴が記録されているので、どこで止まっているか分かります。
Q: 最初からやり直したい
A: 全部リセットするコマンド:
tmux kill-server
rm -rf ./tmp/*
./setup.sh
進捗確認の間隔を変える
instructions/boss.md
を編集して:
sleep 600 # 10分 → 5分に変更するなら
sleep 300
新しい作業者を追加
- 指示書を作成:
cp instructions/worker.md instructions/worker4.md
-
setup.sh
にペイン追加処理を追記 -
agent-send.sh
にマッピング追加
プロンプトのコツ
良い例:
【プロジェクト名】明確な名前
【必要な機能】
- 具体的な機能1
- 具体的な機能2
【技術要件】
- 使用言語
- フレームワーク
悪い例:
まとめ
このシステムを使ってみて感じたのは、「AIも組織化すると強い」ということです。
- 並列処理で開発速度が3倍に
- 専門性を活かした高品質な成果物
- 人間はビジョンを伝えるだけでOK
特に、複数の機能を持つアプリケーションを作るときは、このシステムの真価が発揮されます。フロントエンド、バックエンド、テストをそれぞれ専門のAIが担当することで、統合的で品質の高いものができあがります。
ぜひ皆さんも試してみてください!質問があれば、GitHubのIssuesでお待ちしています。
Happy Coding with AI Team! 🚀
参考リンク:
Akira-Papa/Claude-Code-Communication
URL: https://github.com/Akira-Papa/Claude-Code-Communication
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