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【2025年世界渡り鳥の日】5月10日は鳥たちにやさしい社会づくりを考える日



5月10日(土)は、国連が定める「世界渡り鳥の日(World Migratory Bird Day)」です。この日は世界各地で、国境や文化を越えて渡り鳥をテーマにしたイベントが開催されます。2025年のテーマは「共に生きる―鳥たちにもやさしい街と社会をつくろう」(Shared Spaces: Creating Bird-friendly Cities and Communities)に決まりました。

日本を含むアジアでは、渡りのルートである「フライウェイ」全体を保全することの重要性を普及するため、渡り鳥を守る国際枠組「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ(EAAFP)」の呼びかけにより、各地でこの日を祝う観察会などの普及啓発活動や保全活動が行われています。

(公財)日本野鳥の会は、EAAFPのパートナーとして、このキャンペーンを通じ、より多くの方に渡り鳥とその保護の重要性を知ってもらうために、今年の趣旨やテーマを紹介し、公式ポスターの日本語版(PDF)を配布するとのことです。

2025年のテーマは「鳥たちにもやさしい街と社会をつくろう」

「世界渡り鳥の日」は毎年テーマが設定されています。今年のテーマ「共に生きる―鳥たちにもやさしい街と社会をつくろう」は、都市から農村まで、あらゆるコミュニティが渡り鳥の保護に重要な役割を果たすことを強調しています。

私たち人間の活動や都市開発により、渡り鳥はさまざまな困難に直面しています。都市の拡大による生息環境の消失や、人工的な環境における建物・ガラスとの衝突、人工照明による光害、ノネコや放し飼いのネコなどは、渡り鳥にとって大きな脅威となっているそうです。

こうした問題に対して、適切な都市計画と生息環境の創出、汚染の除去、ガラス窓などへの衝突防止、ネコの室内飼いの徹底といった対策をとることで、地域社会は渡り鳥のために大きく貢献することができ、また人にとっても健全な環境を提供できるとされています。

今年のキャンペーンでは、鳥たちに配慮した都市計画や保護のための行動を提唱し、渡り鳥の休息地を提供できるよう、世界中の国や地方自治体、企業、地域の団体、個人など、あらゆるセクターに行動を呼びかけています。

「世界渡り鳥の日」の背景

「世界渡り鳥の日」は、渡り鳥とその保全の重要性を広く普及するキャンペーンです。国連環境計画(UNEP)の下にある2つの国際条約「アフリカ・ユーラシア大陸渡り性水鳥保全協定(AEWA)」と「移動性野生動物の種の保全に関する条約(CMS)」の共同により、2006年に始まりました。

現在は世界的なキャンペーンとなり、世界各地でさまざまな団体が、渡り鳥をテーマに観察会や展示会、フェスティバル、アートや音楽によるイベントなどを開催しています。鳥たちの渡りの時期は国や地域により異なりますが、年に2回、5月と10月の第2土曜日がメインの日に指定され、今年は5月10日(土)と10月11日(土)が「世界渡り鳥の日」になります。

世界一斉野鳥カウント「グローバル・ビッグ・デー」も同日開催

この「世界渡り鳥の日」は、世界最大の市民科学プロジェクト「eBird」による世界一斉野鳥カウント「グローバル・ビッグ・デー」の日にも重なっています。

この季節は、多くの渡り鳥が越冬地から繁殖地への渡りの途中で、日本の各地の干潟や河川、水田、森林などに立ち寄ります。都市部の公園や緑地も、こうした渡り鳥の休息場所になっているそうです。日本野鳥の会では、「世界渡り鳥の日」にバードウォッチングに出かけ、見た鳥をeBirdに投稿するよう呼びかけています。

日本野鳥の会による「東京港野鳥公園ビッグ・デー」開催

日本野鳥の会では、「世界渡り鳥の日」にあわせて、フライウェイ・サイトのひとつである東京港野鳥公園を会場にイベント「東京港野鳥公園ビッグ・デー」を開催します。園内で自由にバードウォッチングし、見た鳥をeBirdに投稿していただくもので、参加者全員に記念品がプレゼントされるとのことです。

世界各地で「世界渡り鳥の日」とその前後に開催されるイベントの情報は、「世界渡り鳥の日」の公式サイトのイベントマップで登録、閲覧ができます。

私たち一人ひとりが協働することで、都市に自然を取り戻し、自然環境を守り、都市化がおよぼす生物多様性への悪影響を軽減していくことができるでしょう。「世界渡り鳥の日」を機に、身近な環境での野鳥観察を通じて、鳥たちと共生できる社会について考えてみませんか。

詳細は「世界渡り鳥の日」の公式サイトをご覧ください(外部サイト、英文)

本記事に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。



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編集部の感想:
「世界渡り鳥の日」のテーマが「鳥たちにもやさしい街と社会をつくろう」と決まったのは素晴らしいニュースです。都市化が進む中で、渡り鳥の保護は非常に重要な課題であり、地域社会全体が協力して取り組む必要があります。この日を通じて、生物多様性の重要性を再認識し、具体的な行動に移すきっかけになればと思います。

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