【長野】きのこ生産大手「ホクト」工場で火災… 太陽光パネルも燃え43時間後に鎮火

火災が発生したホクトの工場では、屋根に太陽光パネルが多数設置されていたことから、SNS上では「太陽光発電が火元ではないか」「消火が遅れたのはパネルのせい」といった指摘が相次いでいます。

実際には、消防の調査によれば火元は建物内部で充電中だったリチウムイオン電池とされており、太陽光パネルが直接の原因とは特定されていません。

しかし、発電装置や蓄電池設備との関連性、あるいは火災時に消火活動の障害になる可能性などが広く議論されており、再生可能エネルギーのインフラ整備におけるリスク管理のあり方が改めて問われています。

特に人のいない夜間に充電を行っていたという事実は、安全運用の見直しを求める声をさらに強めています。

再エネ設備の安全対策が求められる時代に

今回の火災で、工場の生産量が約半減し、地域経済や物流にも影響を与えたことから、産業施設における安全対策の重要性が再認識されました。

とくに太陽光パネルやリチウムイオン電池といった設備は、脱炭素社会に不可欠な要素でありながら、火災時には感電や発火のリスクも伴います。

これらのリスクを最小限に抑えるためには、設備の設計・施工段階から適切な防火措置を講じる必要があります。

また、使用者側も機器の管理方法や充電のタイミングなどを徹底する必要があります。

再エネの普及が進む中で、今後は「安全との両立」を見据えた運用体制の整備が急務となるでしょう。