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ホーム投資【決算メモ】ステップ(東証PR/9795)_25/9期Q2まるのん

【決算メモ】ステップ(東証PR/9795)_25/9期Q2まるのん

🧠 概要:

概要

この記事は、教育関連企業「ステップ」(東証PR/9795)の2025年9月期第2四半期の決算に関するもので、投資家の視点から企業の業績や今後の展望を分析しています。全体的に順調な業績を報告しており、特に小中学部と高校部の生徒数が増加している点が強調されています。また、コストや利益構造、株主還元政策についても評価しています。

要約

  • 業績概要: ステップの決算は「順調」と評価される。
  • 小中学部: 生徒数は安定して増加しており、校舎数は変わらないが各校舎の生徒数が増加。
  • 高校部: 校舎数は一定だが、校舎の増床を進めており、こちらでも生徒数が増加している。
  • キッズ部門: 生徒数は順調に増加、学童利用と習い事利用の比率が収益モデルに影響。
  • コスト構造: 人件費や教材費が増加中だが、営業利益率は安定して28.8%を維持。
  • 株主還元: 配当性向50%で安定した配当政策を実施、自己株買いも有効な施策と考えられる。
  • 人材確保: 教師職の数は横ばいだが、採用施策の見直しが進められている。
  • 総評: 特に懸念はなく、学生募集も堅調に推移しており、運営における教務力の強化が期待される。

【決算メモ】ステップ(東証PR/9795)_25/9期Q2まるのん

まるのん

自分が投資している会社や思い入れのある会社など、気になった決算を緩く記事として残していくことにしたこのマガジン。

 この記事は、ステップ(東証PR/9795)さん。私の主要投資先企業さんです。一言、順調です、で終わっていい決算ですが、決算説明資料も出ましたので、一応中身をみていきたいと思います。

■参考記事

 まず、同社関連の過去記事を再掲しておきます。

■決算概況

 小中学部、高校部、キッズと各々で順調です。

・小中学部

 小中学部は生徒数も順調に伸びております。注目するところとしては校舎数が変わらない中でも伸長が継続出来ているということです。特に高校部でいえることですが、最近の傾向として1校舎当たりの生徒数が伸びています(直近3年で178.6→182.3→189人/校)。小さな校舎を統合したことで▲1校、新規出校で+1校でYoYで校舎数が変わらないわけですが、校舎展開が都市圏にシフトしているため(県西人口減少地域から県東人口増加地域への緩やかなシフト)、1校舎自体の規模感が大きくなっているわけですね。
 また、学年別の動向ついては入会早期化の流れの中で小学部の伸びが顕著であることと、今期についていえば高3の伸長が大きい事が想像できます。とはいえ、既に特色試験対策を受ける生徒数も安定推移の域に達しており、生徒単価という意味では授業料を据え置いているため、特にここ数年は一定に推移しています(直近3年で238→232→234千円/人)。

・高校部

 高校部についても伸長が継続していますが、こちらは校舎数がもうずっと一定です。しかしながら、足元でも超過密状態であった横浜校を増床するなど、各年度で少しずつ既存校舎の増床を進める事で伸びています。こちらも校舎当たり生徒が伸びていますが、小中学部以上に顕著です(直近3年で406.8→429.9→442.5人/校)。
 また生徒単価については、今期少し上昇しています(直近3年で241→242→261千円/人)。授業料は変えていないはずですし、急に上位校志望の比率が増えて科目受講数が変わってわけではなさそうだなと思ったのですが、入会時に発動していたキャンペーン(特待生とかではない)を廃止した影響かと思われます。

・キッズ

 キッズについても順調に生徒数が増えています(直近3年で約200人増)。こちらは横浜白楽の状況が気になる所ですが、ここには明確に記載がありませんね。ポイントなのは、学童利用が主体なのか、習い事利用が主体なのか、そのあたりの比率によって収益モデルが多少異なってくるようですね。当然、前者の方が立ち上がりが早いということになります。

 以上のような状況で、まず売上面でみると、より高校部が好調で、小中学部も堅調に推移しているという具合です。 また利益については、システム更改費用が開発遅延に伴いコストがシフトしているということで、これは同社の問題という感じではなさそうで、本来であれば投下出来てたらよかったね、というニュアンスのもので、この分の利益化は手放しでは喜べない状況ではあります。

 とはいえ、このシステム更改がないと運営上困るというようなものではないと思料できますので、特段大きな問題ではないでしょう。ちなみに同社がこの分の投資において会計上の減損リスク等があるということではないようですね。

・コストについて

 コストについて、まずは原価の状況です。 人件費は集中的な施策を打った3年は終わりましたが、それでも増額が継続しています。これは特に、多摩高校のTOP奪取や高校部門の高い実績への報いのための特別賞与を増額したという経緯もあるようです。 また教材費は生徒数の増加はもとより、印刷や紙代の高騰も一因のようですね。額にしたらそこまでではないですし変動費ですからね。変動費としては備品費も同じですが、こちらは出校抑制をかけているためこのような結果になっています。全体として原価率は+0.4ポイントとなり軽微だと思います。 続いて販管費については、いよいよ広告宣伝費が小さくなってきています。一方で求人費が減っているのはタイミングの問題のようで、むしろ求人活用は積極的に行われているようです。

 結果、営業利益率は28.8%と高位かつ安定していますね。

■株主還元について

 同社は配当性向50%を方針と掲げており、配当推移のグラフをみるとなかなかいい感じですね。株価もそれなりに漸増してますし、昨今の増配ムーブで平凡な利回りになっていますが、それでも安定性も含めて考えると魅力的ですね。 ここに表記はありませんが、自己株買いも増配とセットで有効な策であると思いますので、せっかくなので併記された方がいいなと感じました。

 また、実施的な累進配当となるはずですので、DOEや累進配当ということは多くの会社が謳い始めている以上、形式的なもので意味は薄いかもしれませんが、還元方針に掲げておいた方が相対的に劣後したようにとられないとも思いますので、より表現が工夫されるといいなと思います。

■社員数について

 同社の成長において、人材が最も重要な指標になります。結局、労働集約型ですからね。極論、特に入会待ちの生徒さんが居られるケースも散見され、人さえいれば、という感じですからね。とはいえ、教務力(品質)の維持を損なうわけにはいかないため難しいオペレーションになっているわけです。 そんな中、以下の教師職の推移をみるとYoYでさほど変わっていません。新卒採用や中途採用(足元では特に中途採用が好調のようです)が進む一方でライフステージや定年等もありますからね。

 新卒採用については、足元で新たな施策にも着手されたようですので、数年をかけて緩やかに成果が出てくるのか見守りたいと思っています。

■さいごに

 以上のように特段懸念点もなく、合格実績も翠嵐は残念でしたが、多摩高校でのTOPもありますし、大学受験の結果も好調ということで、生徒募集にも影響はない状況です。むしろ堅調に推移していますし、PL上も問題はなく、特段問題はありません。システム投資の部分だけがPL上の問題というよりここに係る社員さんを含めたモチベーションの所が心配ですが、大きな懸念ではありません。 今後は人口動態も捉えて出校数は抑えつつ地域間でのシフトが進む中でうまく対処されていきそうですね。今回確認した中で、出校を抑制している点で教務力の強化という点で確実に成果が出ているということでした。人事異動が少なくなると、その分地に足のついた活動が出来るようですし、生徒との関係性も含めて充実感が高まっている雰囲気を感じました。

 頑張れ、ステップ!

※以下手元の集計情報(参考)

ステップさんの満席情報を確認。コロナ禍ではこの時期は週次でモニタリングしてたけど、今となっては新年度明け1回で十分ね。今年は1週間遅れてしまった…。

傾向に変化はなく、あくまで満席クラス数だけではあるけど募集も順調そう。翠嵐TOP陥落や臨海さん施策もあれど、新中1も大きく潮流は不変。 pic.twitter.com/GRfVDAaV8f

— まるのん (@marunon_invest) April 16, 2025





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