🧠 あらすじと概要:
映画『サンセット・サンライズ』 あらすじ
主人公は東京生まれで釣り好き。リモートワークを機に田舎に引っ越し、役場の職員が所有する家具付きの物件に住むことに。海近くの生活を楽しむ一方で、物件には過去の大きな災害に関わる問題が隠されていた。田舎独特の仲間意識や小さな恋の物語、さらには日本の人口が都市に集中する問題に直面し、主人公は徐々に様々な人間模様を経験していく。
記事の要約
この映画は最初は流し見から始まり、次第に観入るようになるほど魅力的。特別なエンタメ性はないが、リアルで温かいストーリーが心に響く。特に、「泣きたくなる夜もあったけど、腹が痛くなるほど笑った日もある」というセリフに共感し、心が軽くなる感覚を得る。都会と田舎の人々が共感できる普遍的なメッセージがあり、春の訪れを思い起こさせてくれる。観ることでその良さを実感できる映画として、日本人であることに誇りを感じる作品である。
その中には駄作も名作もあって、観ている途中で飽きる映画もある。
今回観たこの『サンセット・サンライズ』は流し見から始まって、次第に腰を据えて観るようになった映画。
この映画に準えるなら、煮込んで美味しくなるような映画だった。
ネタバレをするつもりはないので、ざっくりしたあらすじを。
東京生まれ、釣り好きの主人公は『コロナ禍』のリモートワークを機に、田舎へと引っ越す。
引越し先の物件は、役場の職員の女性が所有していたもので、家具家電も揃っており、海も近いので釣り好きの主人公は素直に喜ぶ。
けれど、その物件には『あの大きな災害』が関わる話があり、主人公は様々な問題に直面していく。 それはスケールの大きな問題ではなく、例えば『田舎独特の仲間意識』だったり『小さな恋の物語』だったり、日常的に起こりうるものばかりだ。
そして物語は『日本の人口が都市に集中』している問題、へと発展していき……。
この映画には大きなエンタメ性はない。 けれど、そこにリアルさがあって、身近さがあって、寄り添うような優しさと温かさがあった。
私の意識はどんどんと、この映画の中に引っ張られていった。
突然だが、この映画の中で私が一番心に刺さったセリフを紹介したい。 これは主人公でもヒロインでもない、そんな登場人物のセリフだ。
「泣きたくなる夜もあったけど、腹が痛くなるほど笑った日もある」
訛りがあったし、この映画を観た後独特のトリップ感のせいでセリフをしっかり覚えてないけれど、意味は同じだと思う。 わかる、ってなった。
誰にでもそんな思いがあるんだ、と心の重りが1つなくなった気がした。
都会に生まれた人も、田舎に生まれた人も、どこかで必ず共感できる。
そんな映画です。
春のことです。思い出してごらん。 あんなこと、こんなことあったでしょ。 ポカポカお庭で仲良く遊んだ。
綺麗な花も咲いていた。
今、『心の冬』にいる私に春を思い出させてくれた。 春に進む勇気をくれた。
世界には私を理解してくれる人がいるのだろう、と思えた。
どの映画もそうだが、この映画は本当に観ないと良さを理解することはできない。 例えば、味噌汁を美味しいと感じた時、日本人で良かったと思うように。
この映画を良いと思った時、日本人で良かったと思えた。
昼は必ず終わり、夜が来る。 夕日は、その日の終わりを告げるだけじゃないんだ。
次の日を予感させる。必ずまた出てくるから、と太陽が言っている。
私はそう感じた。
澤檸檬
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