月曜日, 6月 9, 2025
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【映画感想】『教皇選挙』男女の性偏向性について3食小麦

🧠 あらすじと概要:

あらすじ

映画『教皇選挙』は、ローマ教皇が心臓発作で亡くなった後、教皇選挙(コンクラーベ)が始まる様子を描いています。トマス・ローレンス枢機卿は選挙を執り仕切る役割を担い、世界各国から集まった枢機卿たちと共に選挙を進めます。その中で、突然登場したカブールの大司教ヴィンセント・ベニテスが、故教皇によって秘密裏に任命された重要な枢機卿であることが判明し、選挙は複雑な展開を迎えます。

記事の要約

記事では、映画『教皇選挙』が見事な音楽や美術、脚本に恵まれていると評価されています。著者は、映画を通じて男性権威主義や宗教内における女性の立場について疑問を呈し、シスターたちの声が歴史的に軽視されていることに驚かされます。特に、シスター・アグネスのセリフが印象深く、彼女が不正を告発するシーンが物語の重要な転機となることを指摘しています。最後には、映画全体を通して新しい時代の到来を予感させるラストシーンに触れ、伝統の中にも革新が必要であると考える著者の感想が述べられています。

【映画感想】『教皇選挙』男女の性偏向性について3食小麦

記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

見出し画像

3食小麦

こんばんは。あるいは、おはようございます?
10時に寝て1時に起きてしまい暇なので記事を書こうと思います。

大変面白い映画でした!事前情報なしで見にいったので、見る前はドキュメンタリーチックな映画でコンクラーベ(教皇選挙)をやるのは大変なんだ!みたいな映画かと思っていたら、まさかの私好みの陰謀渦巻くミステリーでした。

ただ非常に緻密に作られた映画で、理解が追いつかなかったところもあったので、簡単に映画の感想を綴ろうと思います。

#ネタバレ
#ネタバレを含みます

あらすじ

ローマ教皇が心臓発作のために帰天された。トマス・ローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)は悲しみのなか、

ローマ教皇庁主席枢機卿として教皇選挙、コンクラーベを執り仕切らなければならなくなった。

世界各国の枢機卿がバチカンに召集されるなか、突然カブール(アフガニスタンの首都)の大司教ヴィンセント・ベニテス枢機卿(カルロス・ディエス)が現れ、故教皇が秘密裏に枢機卿に任命していたことを知る。

そして彼も含めた枢機卿たちによる教皇選挙が始まった。

↓ここからネタバレを含みます ご注意ください↓

感想

音楽、衣装、美術、脚本、何をとっても素晴らしい映画でした!実際に第97回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、脚色賞で受賞しています。

この作品には原作があるのです。

奇妙な偶然というか、奇しくも実際に上映期間中の2025年4月21日にフランシスコ教皇が帰天されたことを受けて、実際にコンクラーベが執り行われることとなりました。面白いのが、新教皇や一部の枢機卿たちもこの映画を見ていたというのだから驚きです。それもそのはずで、コンクラーベは2013年に実施されてから久しぶりの開催でした。

それだけ参考するに値する高い完成度だったということでしょう。

男性権威主義

ただ気になったのは、この時代になっても男性しか選挙権がないことでした。そりゃそうと考えればそうなのですが、歴史あるカトリックの最高峰。

シスターたちは食事や宿舎の準備に駆り出されるのみで、主な準備は男性の仕事でした。

選挙は4人の候補者に絞られます。ローレンスはリベラル派のアルド・ベリーニ枢機卿(スタンリー・トゥッチ)を推しており、秘密の集まりで作戦会議をします。

そこでも女性の機会拡大については「(選挙で勝つためには)控えた方がいい」とすら言われてしまいます。

カトリックは保守的ですから、それもそうなのですが、そろそろ変革が起きてもいい時期だと個人的に思います。
せめて映画の中だけでも、、、と思ってしまうのは革新的すぎるでしょうか。

シスターの声

アデイエミ枢機卿のスキャンダルとトランブレ枢機卿の不正行為が発覚し、教皇に相応しくないと判断したローレンスは行動を起こします。トランブレ枢機卿は無実を叫びますが、管理最高責任者のシスター・アグネス(イザベラ・ロッセリーニ)が口を開きます。

私たちシスターは目に見えない存在でしょうが、
神は私たちに目と耳をお与えになった。

『コンクラーベ』より

トランブレ枢機卿の不正を全て知っていたシスター・アグネスは彼の不正を告発します。

私はキリスト教に詳しくないので、ここまでシスターの権威が低いのかと驚きました。そしてそれはキリスト教世界だけではなく、実世界でも似たようなものです。

シスター・アグネスの言葉はとても印象に残りました。

最後に

最後に怒涛の伏線回収がされてとても気持ちよかったです。
さりげない小物やセリフがそういう意味だったのかー!となりました。

全ては前教皇の掌の上だったのです。

先ほど「映画の中だけでも女性の立場が変わるよう変革が起きてもいいのに、、、」と述べましたが、

この映画はまさにそういう映画でした。

新教皇はある「問題」を抱えた存在でした。それはカトリック全体を揺るがすもので、それを知ったローレンスは動揺しますが、

その「信仰の深さ」に感銘を受け、受け入れます。

ローレンスは宿舎の自室に戻り、遮断された窓が自動で開いていくのを見て久しぶりの外の空気を堪能します。
そして遠くに見える修道女たちが歩いていくのを見て新しい時代が来ることを予感して映画は終わります。

この映画のように、カトリックにも新しい時代が来るのでしょうか。伝統を守ることはもちろん大事です。

でも人々の心の寄る辺となる宗教も少しだけでも革新すれば、世界はもっと良くなるはずだと思いました。

3食小麦

映画と写真、人へのプレゼントを選ぶことが好きです好物はピザとパンです映画と素敵だなと思った商品について書こうと思います始めたばかりなのでお手柔らかにお願いします



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