金曜日, 5月 23, 2025
ホームニュース経済ニュース【日本市況】金利上昇いったん止まる、米金利低下と日銀オペ-株反発 - Bloomberg

【日本市況】金利上昇いったん止まる、米金利低下と日銀オペ-株反発 – Bloomberg


23日の日本市場は債券相場が上昇、超長期中心の金利上昇がいったん止まっている。米金利低下の流れで債券に打診買いが入った。日本株は金利低下を受けて上昇している。

左から植田日銀総裁、加藤財務相、ベッセント米財務長官

Source: Kyodo News/Getty Images

  3月下旬の高水準に近づいていた10年国債、過去最高に上昇していた40年国債の利回りはいずれも低下に転じた。日本銀行がこの日に国債買い入れオペをしており、需給が改善するとの期待も相場を支えた。金利低下でリスク選好機運が持ち直し、電機を中心に日本株は上昇している。円はニューヨーク市場終値比で上昇。

  日米欧の長期金利上昇は止まったが、国内金利が基調として低下に転じるか市場は確認が持てていない。財政懸念に端を発する「米国売り」に加えて、日本では積極的な債券の買い手が見つからずに日銀も様子見姿勢だ。株式にも明確な方向性が出ておらず、代わりに投資マネーが流れる形で暗号資産(仮想通貨)を象徴するビットコインが史上最高値圏で推移している。

  東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは超長期国債について、4月に買っていた海外勢が5月に入って売り越しに転じて買い手不在の状況のようだとリポートに記した。積極的に買い向かう国内勢は乏しいとして、転換点は28日の40年債入札が1つの候補と予想した。

23日の日本市場の債券・為替・株式相場の動き-午後1時54分現在
  • 長期国債先物6月物は前日比18銭高の138円83銭
  • 新発10年国債利回りは1.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い1.545%
  • 新発40年国債利回りは1ベーシスポイント低い3.66%
  • 円は対ドルでニューヨーク終値比0.4%高の143円43銭
  • 東証株価指数(TOPIX)は前日比0.6%高の2734.72
  • 日経平均株価は0.4%高の3万7147円66銭

債券

  債券相場は上昇。米国で長期金利が3営業日ぶりに低下したことや、日本銀行がこの日に予定する国債買い入れオペで需給が改善するとの期待が相場を支えている。

関連記事:野口日銀委員、むやみな介入は適切でない-超長期金利上昇を静観

  農林中金全共連アセットマネジメントの長友竜馬シニアファンドマネジャーは、米金利低下を受けて債券相場はしっかりの展開と指摘。超長期債については、前日の野口旭審議委員の発言で日銀の金利上昇への手当は期待できなくなったとして「軟調地合いが継続しそうだ」と述べた。

関連記事:日本国債支援を政府系機関に要請も、米債売り要因-バークレイズ

  日銀は23日午前に定例の国債買い入れオペを実施した。対象は残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下、10年超25年以下。オペ結果によると、残存期間5年超10年以下の応札倍率は1.76倍と前回オペから上昇したが1倍台と低く、売り圧力が限定的となっていることを示唆した。

関連記事:日銀:国債買い切りオペ一覧 (表)

為替

  東京外国為替市場で円相場は1ドル=143円台前半とニューヨーク終値比で上昇している。石破茂首相がトランプ米大統領と電話会談を行ったことを受けて、円安是正への警戒感が強まっている。

関連記事:日米首脳が電話会談、関税協議などについて幅広く意見交換-石破首相

  あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストは「円安是正が話し合われたのではないかとの思惑から円が買われている」と指摘。ドル資産離れの流れに円安是正の思惑が加わり、ドルの上値は重い」と言う。4月の全国消費者物価指数(CPI)で食料品価格が上昇し、インフレ懸念から日銀の利上げにつながるとの連想もドル売り圧力を強めているとした。

関連記事:全国消費者物価は23年1月以来の高い伸び、エネルギーや食料が加速

  赤沢亮正経済再生担当相は、米関税措置を巡る3回目の閣僚級協議に向けて23日から3日間の日程で訪米する。ベッセント米財務長官は欠席すると報じられている。みなと銀行の苅谷将吾ストラテジストは、米韓が通貨問題で協議したとの報道や、赤沢氏が30日を軸に再訪米しベッセント氏と協議するとの報道があることから、「円安是正が議題になることへの警戒感は消えていない」とし、ドルの上値は重いと語る。

関連記事:赤沢再生相、日米関税協議3回目に向け23日から3日間の日程で訪米へ

株式



続きをみる


🧠 編集部の感想:
日本市場の金利上昇が一服し、株式が反発する中、米金利低下が影響を及ぼしています。日銀のオペによって需給が改善する期待も市場を支えているようです。ただ、国内金利の将来には不透明感が残るため、慎重な姿勢が求められます。

Views: 0

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

- Advertisment -

インモビ転職