水曜日, 5月 21, 2025
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【日本市況】円が上昇、中東情勢懸念で2週間ぶり高値-債券下落 – Bloomberg

21日の日本市場では円が上昇。イスラエルがイランの核施設への攻撃を準備しているとの報道を受けてリスク回避の円買いが優勢となり、1ドル=143円台後半と2週間ぶりの水準まで買われた。債券は下落し、株式は方向感に欠ける展開となっている。

  米国が新たに入手した情報が、イスラエルがイランの核施設への攻撃を準備していることを示唆していると、CNNが複数の米当局者を引用して伝えた。イスラエルの指導者が最終決定を下したかどうかは不明だという。イスラエルが攻撃を実行すれば、中東の不安定化を招く恐れがある。

  SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は「本来なら地政学リスクが浮上すれば円だけでなくドルも買われるが、今は即ドル売りにつながっている」と指摘。円はまずは142円を目指すとの見方を示した。

関連記事:イスラエルがイラン核施設への攻撃を準備-CNNが米当局者を引用

日本市場の為替・債券・株式相場の動き-午後1時36分現在
  • 円は対ドルでニューヨーク終値比0.5%高の143円77銭
    • 一時143円73銭と、8日以来の高水準
  • 長期国債先物6月物は前日比8銭安の139円07銭
  • 新発10年債利回りは1.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い1.53%と3月28日以来の高水準
  • 新発20年債利回りは1.5bp高い2.57%と、2000年以来の高水準
  • 東証株価指数(TOPIX)は前日比0.1%高の2742.23
  • 日経平均株価は0.2%安の3万7457円75銭

為替

  円相場は1ドル=143円台後半と2週間ぶりの水準に上昇。リスク回避の動きからドル売り・円買いが優勢だ。

  みずほ銀行国際為替部の加藤倫義ディレクターは、ドルはリスク回避通貨としての「神通力がなくなっている」と分析。また、日米の通商協議を巡っては「株価に悪影響を与えない程度にゆっくり円高が進むのが日米双方にとって都合が良い」との認識を示した上で、金融当局が考えるドル円・円相場の落とし所は「多くの市場参加者が想定する140円ではなく130円」と述べた。

  一方、オーストラリア・ニュージーランド銀行外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクターは、日米通商協議ではこれまで為替への言及はなく、米格下げも予想されていたこと、超長期金利上昇は円売り材料ともとれる中、「ドルは雰囲気だけで下げている」と指摘。日米協議で何も出なければ「日米の2年金利差からみたフェアバリューの147-148円までドルが買い戻される余地は十分ある」と言う。

債券

  債券は下落。20日に行われた20年国債入札が記録的な不調となり超長期債の需給不安が強い中、米国で財政懸念から長期金利が上昇した流れを引き継ぎ、売りが優勢だ。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤原和也債券ストラテジストは、米金利上昇に反応して先物や長期債に売りが出ていると述べた。江藤拓農相の辞任で石破茂政権の基盤の弱さが意識され、財政悪化が連想されやすいとも指摘した。「超長期債の金利水準は過去最高を更新してチャートの節目がなく、落ち着きどころが分からない」と語った。

関連記事:江藤農相が辞任、「コメを買ったことがない」発言で引責-政権に打撃

  日本銀行は21日、機関投資家などの実務担当者との債券市場参加者会合を開く。6月の金融政策決定会合で行う国債買い入れ減額計画の中間評価に向け、市場の動向や機能度を含めて点検し、計画修正の是非や来年4月以降の方針を議論する。



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🧠 編集部の感想:
円の上昇は中東の緊張感からくるリスク回避の反応であり、今後の市場動向に影響を与えそうです。特に、イランの核施設への攻撃準備が報じられたことで、さらなる不安定が懸念されます。株式市場は方向感を欠いているものの、防衛関連株の買いが注目される状況です。

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