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¥2,099 (2025年5月7日 13:18 GMT +09:00 時点 - 詳細はこちら価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点で当該の Amazon サイトに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。)
ネットワークオーディオで注目される光アイソレーション
LANケーブルを経由して、ネットワークオーディオ機器に影響を与えるノイズは、放置するとせっかくのハイレゾや高音質ストリーミングの魅力を大きく減衰させてしまう。その影響を排除すべく、様々なメーカーがLANケーブルとLANポートの間に挟むノイズ対策アクセサリーを開発している。そんな中、特に注目されているのが光アイソレーションを用いたノイズ対策だ。
今回紹介するのも、光アイソレーションを実現する新製品。SilentPowerブランドの「LAN iPurifier Pro」だ。
今年3月に発売され、価格はオープン(市場想定価格は53,900円前後)。LANポートを2つ備え、相互を光絶縁でアイソレート。手軽にノイズ対策できるアクセサリーだ。使い方はLANケーブルを2本挿すだけで、特別な設定などは必要ない。
SilentPowerって?
SilentPowerは、元々USB-DACなどで名の知られたiFi audioブランドの製品群に含まれていたノイズ対策アクセサリーが単独のブランドとして独立したものだ。
軍事レーダー技術からインスピレーションを得た特許取得済みのANC(Active Noise Cancellation)テクノロジーをそのコアとし、USB、AC or DC電源、S/PDIFなどオーディオでノイズ対策が必要な箇所をケアするアイテムを次々と発売。PCやネットワークオーディオのノイズ対策グッズの先駆け的存在でもある。その求めやすい価格と確かな効果が相まって、根強い人気を誇っている。
LAN経由のノイズ対策アイテムも既に発売しており、「LAN iSilencer」は筆者PS5のLANポートに愛用させてもらっている。こちらは、ガルバニック・アイソレーション(ガルバニック絶縁)によって、電気的に絶縁されたLAN入力/LAN出力を構築。ノイズを除去してくれる。
LAN iPurifier Proで行なう光アイソレーションは、小型トランスなどを用いた絶縁ではなく、LAN⇒光変換・光⇒LAN変換という光絶縁によって、物理的嵌合を完全に排除。LANケーブル経由で伝搬するノイズの影響を抑えるというもの。
実は光アイソレーションは、オーディオ用が登場する前から熱心なオーディオファイルは試していた領域だった。産業用の光メディアコンバーターは、数千円~数万円で販売されており、「LAN⇒光」で1台、「光⇒LAN」で1台、計2台のメディアコンバーターを購入し、対応するSFPモジュールと光ケーブルを購入して、光アイソレーションを構築できる。
ただ、SFPモジュールやら光ケーブルやら周辺機器の規格が複雑で、通信の規格もややこしい。間違えて買ってしまうと接続できない、通信できないというリスクがあった。
一方、海外ブランドからオーディオ向けのメディアコンバーター一式が発売されているがそこそこに高価であり、一体型の製品は過去に終売になった製品では20万円弱とおいそれとは手が出ない領域だった。最近になってようやく国内ブランドから1BOXで完結できる「OPT ISO BOX」が登場し、現実的な価格に光アイソレーションが降りてきた事で、注目度が急上昇している。
LAN iPurifier Proはどこに使うのか
LAN iPurifier Proの主な使いどころは、ルーターとネットワークオーディオプレーヤーの間、ルーターとメディアストリーマー(ネットワークトランスポート)の間、ルーターとネットワークスイッチの間となる。ルーターにトランスポートやプレーヤーを直結しておらず、ネットワークスイッチ経由であれば、スイッチとトランスポート/プレーヤーの間となる。
本機は光ガルバニックアイソレーション技術による完全な信号分離、アクティブ回路による信号再生成、ジッター除去という3つの技術を導入。光ガルバニックアイソレーションは、前述のとおり、メタルケーブル(LANケーブル)で入力されたLAN信号を光信号に変換、再度LAN信号に戻す。電気的な完全分離を光学的に実現することで、接続機器間の電気的な干渉を防止。電源ラインからの高周波ノイズの侵入を抑制し、ネットワークスイッチやルーターなど、他の機器からのノイズの影響を減少させる。
iPurifier SPDIFやiPurifier USBといった、iFi audioでも人気のノイズ対策グッズで培われた独自のジッター除去技術と、信号再生成技術も活用している。受信した信号を最適化し、より安定した状態で出力するという。光アイソレーションの時点で上流のLANシステムから下流のストリーマーなどへのジッター混入を防止するが、アクティブ回路による信号再生成において、さらに全体的なジッターを低減できるそうだ。
LAN iPurifier Proをセッティングする
電源は付属のUSB電源アダプター(DC5V/1A)と、USB-A⇒USB-Cケーブルを組み合わせて接続する。別途、SilentPowerの「iPower2 5V」や「iPower Elite 5V」と組み合わせれば、本機の性能をさらに引き出せる。なお、LAN iPurifier Proの製品ページには「iPowerX」という製品名も登場しているが、こちらは国内取り扱いがないので、選択肢はこの2機種だ。
対応速度は1000/100/10Mbps。速度切り替え機能は搭載しない。外形寸法は約99×92.8×24.2mm、重量は約241g。
箱から取り出したLAN iPurifier ProはiFi audioのUSB-DACを思わせるシルバーの筐体がクールでカッコいい。ネットワーク機器っぽくない、既存のオーディオ機器と並べても遜色ないデザインだ。
使用中は、発熱するので空気が滞留しないところに設置しよう。試聴テストしたときは、春もまだ本格的に始まっていなかったが、既にそこそこ暖かかった。夏はさらに熱を持つだろう。
フロントパネルのLEDはデフォルトだとかなり明るめ。バックの丸いボタンを押すと、最大・減灯・OFFと切替えられる。ただし、バックパネルのLANポートのLEDは消灯できない。
LEDは、以下の様な意味を持つ。
まず、左側の列は、電源が入っているかの表示。上下に1つずつあるが、意味は同じで色が異なるだけだ。真ん中の列は、ネットワークの転送速度を示す。消灯が100Mbps、点灯が1000Mbpsでリンクしていることを示す。
右側の列は、ネットワーク転送ステータス。データ通信中は点滅、データ通信が無いときは点灯、繋がってないときは消灯する。一番右側の大きなLEDは光絶縁ステータスを表示する。点灯はデータ通信が無し、点滅はデータ通信中、消灯は接続そのものが無いことを示す。
LANポートは2種類あって、それぞれに割り当てがある。STANDARDと書かれているLANポートは、Wi-Fiルーターなどノイズ源となる側の回線を挿し込む。OPTICAL ISOLATEDと書かれているLANポートはネットワークプレーヤーなどのノイズの影響を排除したい機器に接続する。
今回は、LAN iPurifier Proに加えて、iPower Elite 5Vも借りることができた。筆者は、USB-DACのNEO iDSDを使用しており、ACアダプターはiPower2 5Vでも試すことができた。
デスクトップオーディオで試聴。音はどう変化する?
まず、PCでのQobuz試聴でどの程度、音質が変わるかをチェックしてみる。
そもそもの話だが、Wi-Fiで聴くストリーミングは音がよくない。音質を重視するなら、PCのWi-Fiをオフにして(可能ならBluetoothもオフにして)、LANケーブルを接続して聴くのがベターだ。筆者は、机とWi-Fiルーターの場所が離れているため、やむを得ずWi-Fiで通信しているが、音の良さを考えるならベストとはいえない。
今回は、光アイソレーションの実力を確かめるため、belkin製のUSB-C – LANアダプター「INC012」を用いて、Wi-Fiと有線LANの比較から行なった。QobuzをAudirvāna Studioから聴く。USB-DACは「SWD-DA15」、パワーアンプは「FX-1001Jx2」、スピーカーはJBLの「Control 1 PRO」だ。
Wi-Fiから有線LANにすると、まず奥行きの説得力が上がる。オケコンのホールの深さや響きの余韻がクリアだ。Wi-Fiは音場全体のモヤモヤした感じが拭えず、フォーカスも甘い。有線なら、リンギングが減少して、キレが良くなり、リズムにも乗りやすい。音像のディテールがよく見えるし、奏者の手元まで想像させてくれる。ハイレゾなどのストリーミングを楽しむなら、この状態がスタートラインといえそうだ。毎度、このテストをするたびに、リビングをグルッと半周するLANケーブルを敷設したくなる。それほどの大きな変化だ。
続いて、LAN iPurifier Proの有り無しで音質を比較した。経路について説明すると、モデム(ルーター機能内蔵)⇒Wi-Fiルーター(ルーター機能オフ)⇒Silent Angel N8(オーディオ用スイッチングハブ)⇒LANケーブル⇒LAN iPurifier Pro⇒LANケーブル⇒INC012⇒ノートPCの順番だ。
LAN iPurifier ProまでのLANケーブルは長く、LAN iPurifier Proから目的の機器までのLANケーブルは短い方が望ましい。
ちなみに、LAN iPurifier Proは有っても無くても、通信速度に影響は与えなかった。筆者の環境では、下り数百Mbpsが出る程度なのだが、LAN iPurifier Proを挿入したところで誤差の範囲でしか変わらなかった。下り速度だけでなく、上り速度もである。この辺りは、至って当然といったところ。
Qobuzからナナヲアカリの「明日の私に幸あれ」を再生。LAN iPurifier Proを使うと、96kHzらしい音場の広がりと深さが際立つ。スピーカーからの音離れも改善した。シンセの音像がクッキリとぼやけなく描写され、トラックごとの分離も明瞭に。大サビ前のラップでは、リバーブの余韻がキレイで漂う感じがよく出ている。トランジェントが改善するおかげで、ドラムなどは繊細な音の振幅が感じられる。
男女2人組のギタリスト、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラによるIN BETWEEN THOUGHTS…A NEW WORLDから「Egoland」。ハイカラに弾きまくる2人のギターの刻みが鋭く、快活でスカッとする。リバーブが空間に漂う感じや、余韻のグラデーションまできめ細かい。奥行き表現も劇的に改善する。平面的だったミックスもセンターのエレキがちょっと奥まってる感じとか細かな違いが伝わってくる。
飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラコンサート2023から「ディーリアス: 小管弦楽のための2つの小品 – No. 1 春初めてのカッコウの声をきいて」を再生すると、なんてこった! LAN iPurifier Proを使うと、デスクトップにオケコンの縮小ホールが誕生した。奥行きだけじゃない。天井の高さの感覚までとてもリアルだ。弦楽の解像度もアップして、生身の人間が演奏しているリアリティを豊かに表現、人数まで伝わるかのようだ。
聴感上のS/Nも高まっている。ステージが俄然静かだ。管楽器はクッキリと映えるし、その他の楽器もステージ上でゴミゴミせず、美しいオーケストラの演奏に浸れる。LAN iPurifier Proを撤去すると、汚れた音場と美しくない弦楽の音色に落胆した。まったくエレガントじゃない。
ここで1つ発見が。付属のUSB電源アダプターとUSBケーブルは、組み立てて電源を供給するため、できるならコンセントのブレードからUSB-C端子まで1つの製品が理想的だ。偶然、国内ブランドのモバイルモニターを購入したときに付属していたUSB-C出力のACアダプターが余っていた。DC5V/2Aと、電流出力にも余裕がある。これを使ってみると、若干だが、雑味が減少した。接点が減ることや、電流供給能力の余裕が音質に現れているのかもしれない。保証対象外にはなるが、PSEマークの付いたACアダプターなので、使ってみることにする。
防音室でさらに違いを聴く
次は、防音シアターに移動して映像チェックだ。ちょうどHuluを契約したところだったので、PS5に対応アプリをインストールして、AVアンプ経由で試聴してみる。アプリ自体はHDR対応となっており、PS5側の設定が「対応時のみオン」だと、全ての映像作品がHDRで出力される。ただ、海外ドラマFBIは元のソースがSDR作品の模様で、若干不自然だ。PS5の設定からHDR設定はオフにして視聴している。
AVアンプは「RX-A6A」、フロントスピーカーの「RUBIKORE 2」は「L-505uXII」で駆動、プロジェクターは「VPL-XW5000」を使用。FBIシーズン4の第一話を視聴。PS5は無線中継機から、スイッチングハブのN8を経由して、有線LANでネットワークに接続した。元々使用していたLAN iSilencerは撤去している。LAN iPurifier Proは、N8とPS5の間に挿入した。
LAN iPurifier Pro未使用では、色褪せていた映像が、本物らしいビビットさを取り戻した。シャープネスも自然な案配で向上。髪の毛のディテールなど細かな部分の解像感も上がっている。前後の奥行きもより自然になり、関連して被写界深度の表現も忠実度が上がってよりグッとくる。
音声は、PS5のアプリがサラウンドに対応していないため2chのPCMだった。声優陣が豪華なFBIは吹き替えで見るようにしている。劇伴の立体感が向上。トランジェントの改善により、台詞の口元感がアップ、ディテール表現も高まった。集会場での大爆発シーンは、破片の飛び散る音が一粒一粒きめ細かくなって、恐怖感を増大させる。
ここでDC電源をiPower2 5Vに変更してみた。まず、配信上やむを得ないブロックノイズは不変ながら、画面全体のノイズ感が減少する。前後感がより改善した。例えば、前ボケと奥のピントが合っている絵作りのシーンでは、個々のレイヤーが分かりやすい。音声の雑味はさらに改善。高域の伸びが若干よくなり、ディテールもさらに彫り深くなる。ただ、全体的に大幅に改善とはいかないようだ。やはりPS5が事実上のデジタルトランスポートだからか。LAN情報を受ける機器と映像を映す機器が一体化しているテレビなどは、より効果が大きいと思われる。
続いて、NASの音楽再生を試す。適用箇所は、NASとネットワークスイッチの間だ。環境としては、ネットワークスイッチのN8にSoundgenicのSSD版とネットワークトランスポートのDST-Lacertaを接続している。DST-Lacertaの先はUSB接続したNEO iDSDだ。
ここで疑問に思う方もいるだろう。なぜ、ネットワークスイッチとトランスポートの間ではないのかと。より最終段に近い場所に適用した方がいいのではと。確かに筆者もその考えに同意だ。ただ、筆者環境ではN8とDST-Lacertaの間に特別なLANケーブルを使用しており、別のノイズ対策アイテムを使ったとき、無い方が良好な結果が得られたことから、素の状態で接続するようにしている。もちろん、ご自宅の環境でいろんな場所に試して、効果的な箇所に適用いただくのがお勧めだ。
映画「きみの色」のサントラから「水金地火木土天アーメン」。映画「リズと青い鳥」で異彩を放つ劇伴を手掛けた牛尾憲輔による作編曲。前後感がより明確に分かりやすくなった。シンセの輪郭は鋭く、音量小さめの細かい音が「ここでも鳴ってたんだ」と気付く。
ただ、LAN iPurifier Proを間に挟むと、若干高域に雑味が乗ったように感じた。電源をiPower Elite 5Vに変えてみる。雑味が減少し、中低域の量感がややアップ。やはりDC電源対策は光アイソレーションであれ必要だ。予算的に厳しい方はiPower2 5Vでもよいので、ぜひ導入してほしい。DCジャックからUSB-Cヘの変換アダプターがなければ、市販で数百円から購入できる。以降は、iPower Elite 5Vありで聴いた。
Little DonutsのHAPPY TALK SESSIONから「BUNNY HOP」をDSD 11.2MHzで。LAN iPurifier Proを使用すると、TAGO STUDIO TAKASAKIの部屋の広さや天井の高さ感まで伝わってくる。トランペットとサックスの定位も精密さを増し、ピアノは楽器全体の響きも含めて実体感が段違いだ。時間解像度が上がるのは、LAN経由のノイズ対策では共通している。その価値を多くの人に実感してほしいと願わずにはいられない。
熱帯JAZZ楽団 XVI~Easy Lover~の「君の瞳に恋してる」をハイレゾで。ラテンジャズのビックバンドでゴージャズかつご機嫌な演奏がたまらない。楽器音がよりダイナミックになり、演奏の生々しさが感じられる。音像は立体的で、サックスなどの音は温度感のある血の通った音に変わった。
劇伴やライブ音源などを聴いても、アタックから音の減衰までの過程がとても緻密に描写されており、時間軸上の精度が上がったことがよく分かる。もう一つは、オーガニックな質感表現の付加だ。例えば、Beagle Kickの「SUPER GENOME」。384kHz/ネイティブ32bit整数録音で制作した楽曲は、音量変化の解像度が尋常ではなく、よいシステムで鳴らせば、現場で生の音を聴いていた感覚を越えるほどの臨場感がある。LAN iPurifier Proを使ってみると、ユリカリパブリックのコーラスは、これ以上があったのかと思うほど生々しく、スピーカー試聴なのにヘッドフォンで耳をくすぐられるような感覚に襲われた。サックスにしろコーラスにしろ、デジタル録音の極みのような録音とミックスなのに、どこかアナログ的な温もりがあり、結果として音楽性をも高めている。
試しにACアダプターをiPower Elite 5Vから付属のUSB電源アダプターに変えてみたところ、オーガニックな質感表現はだいぶ抑えられてしまう。中低域の量感はダウンするが、大きく痩せてしまってガッカリとまではいかない。高域にわずかに残る雑味は相変わらず気になる。iPower Elite 5VによるDC電源の強化は大きな成果を目に見えて示してくれた。
最後に、防音室でもQobuzを軽くチェックしてみる。Qobuzのデータはリビングの無線親機から無線中継機を経由して、N8へ送られる。N8からはDST-Lacertaを経由してUSB出力される。そこで、無線中継機からN8までの経路にLAN iPurifier Proを使ってみることにした。
nano.RIPEの最新アルバム光を運ぶものより「トロイメライ」。一聴して、NASのときより効果が大きいことに気付く。音質アップの階段を一気に何フロアも駆け上がった感じがした。オーディオ用NASであるSoundgenicからのノイズよりも、PC周辺機器であるWi-Fi中継機からのノイズの方が影響が大きいのだろう。LAN iPurifier Pro有りの音を一度聴いてしまうと、これが最低限のクオリティと言わざるを得ないほど音が良くなる。エレキの音は耳障りな付帯音も一緒に奏でていたが、大幅に解消。センターに定位するベースとボーカル、バスドラの描き分けも分かりやすくなった。音にガッツが宿って、芯が入ったような実在感のあるバンドサウンドにリファインされた。
5人組ジャズバンドTRI4THのCALM&CLASHより「A Touch of Yellow Bird」ハイレゾ版。ドラムの録音場所の空間が感じられるようになった。ミックスで付加されたリバーブと、録音された部屋そのものの反響は、音を聴けば分かるのだが、時間精度が低いとどっちがどっちか分かりにくい。ドラムの金物は若干耳障りな付帯音があったのが解消されている。音場が深く広くなって、それぞれの楽器が個別にハッキリと聴けるようになった。
ネットワークオーディオの音質改善に挑戦しよう
余談だが、筆者が普段使っているトップウイングサイバーサウンドグループの「OPT ISO BOX」(39,600円)とも比較してみた。LAN iPurifier Proが実売約53,900円なので、どちらも光アイソレーターとしては手に取りやすい価格だ。
使ってみると、どちらも効果的だが、個人的には、LAN iPurifier ProよりもOPT ISO BOXの方が効果が大きいと感じた。付属電源+1000Mbps設定と条件をできるだけ揃えた上での感想だ。
これにアクセサリーを加えていくと、また変化する。ただ、LAN iPurifier ProにiPower Elite 5Vを接続、筆者が普段使っているOPT ISO BOXを10Mbpsに設定、DC電源対策でFX-AUDIO-のPetit Susieを加えた状態でも、OPT ISO BOXの方が雑味がより少なく、空間表現力やトランジェント、ディテールや質感の向上幅は大きく感じられた。
いずれにせよ、LAN iPurifier Proによるノイズ対策でも、ストリーミングのクオリティを激変させ、決して無しの音には戻れないほどの大きな効果は確認できた。
また、NASからの音源再生でも、オーガニックな質感が適度に付与され、デジタル録音の無味乾燥さが軽減されることも分かった。映像配信でも効果抜群だから、使い所はいくらでもある。
光アイソレーションは、これまで専門的な知識が必要で、オーディオグレードの製品は選択肢が少なく、価格も高かった。1BOXで完結できるアクセサリーが実績のあるブランドから発売されたことで、光アイソレーション自体がより注目を集め、ネットワークオーディオの音質改善に取り組む人が増える事に期待したい。
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