
ますます過熱する中学受験。子どもを本当に伸ばしてくれる志望校の見極め方や選び方、その志望校に合格するための効果的な「過去問対策」をやり方を、大人気プロ家庭教師の安浪京子先生が詳細に説明した『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』から抜粋して、そのノウハウの一部をご紹介する。

学校にとって都合の悪い情報を知るには…
私立の中高一貫校に入学すれば、そのまま高校に行けると思っている親御さんは多いのですが、大学進学に重きを置く進学校の中には、成績の悪い生徒や、学校のカラーに合わない生徒を高校進学時点で容赦なく切り捨てることでレベルを維持している学校もあります。
大学附属校に関しても然りです。系列大学に進学できるかどうか以前に、毎年進級のたびに成績下位者を留年、あるいは退学勧告する学校もあります。
学校が答えてくれないこういった質問こそ、学園祭で高校生に直接たずねるのがベストです。「中学校から全員高校に進学できるの?」と聞けば、その時期をくぐり抜けてきた高校生であれば、正直なところを教えてくれるはずです。
不登校の実態は
せっかく合格したのに、勉強についていけない、人間関係がうまくいかないなどで不登校になってしまうという例も近年はますます増えています。特に勉強起因の不登校は、課題が多く、授業のスピードの速い進学校に多くなります。しかしこのあたりの事情も、なかなか説明会では話してもらえません。
不登校に関しては、面倒見の良い学校はとことん面倒見が良いのが特徴です。「必ず全員卒業させる」をモットーにしているある学校では、不登校の生徒宅に校長自らが迎えに行くなどして、無事に卒業させました。一方、別の学校は一学年に10人以上不登校がいるのに、学校からのフォローは一切ないとのことです。
これはいじめについても同様です。どの学校にも必ずいじめはあります。「ウチにいじめはありません」と話す学校は、単に把握できていないか、表向きの言葉を述べているだけです。「切り捨て/不登校/いじめ」についての質問をはぐらかさず、「こういうことがありました」と具体的な例とともに開示してくれる学校は信頼できます。
先輩・後輩の仲が良い(これは部活時にうかがい見ることができます)というのも、ひとつの指標になるでしょう。
*本記事は、『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』(安浪京子著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集して作成したものです。
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