冷感慣れとは
REON POCKETを長時間使用すると、最初の「ひんやり感」が薄れることがある。たとえば、「使い始めは首元が冷たくて気持ちよかったのに、今はあまり冷たく感じない」という現象だ。これを筆者は「冷感慣れ」と呼ぶ(メーカー公式の名称ではない)。
原因は、サーモモジュール(ペルチェ素子)の冷たさに皮膚が順応し、感覚が鈍くなるためだ。人間の皮膚は、一定の温度刺激が続くと慣れてしまう特性がある。冷たい水に手を長く浸けると、冷たさを感じにくくなるのと同じ原理だ。
REON POCKET PROの対策
これまでのREON POCKETでは、冷感慣れ対策として冷却の強弱を自動調整する機能が搭載されている。「WAVE MODE(REON POCKET PROは非対応)」では冷却強度を周期的に増減させ、刺激に変化を持たせて慣れを防いでいた。
「REON POCKET 3」から搭載された「SMART COOL MODE」では、温度/湿度センサーやREON POCKET TAGが環境や身体の状態を検知し、冷却レベルを自動調整する。これにより、単調な冷感を避け、長時間の快適さを維持しやすくなっている。
しかし、これらのモードでは、冷却が弱まる際に不快感が生じることがあった。筆者はこれまで、冷感慣れした箇所からデバイスを少しずらすことで感覚をリセットしていたが、頻繁な位置変更は面倒だった。そのためサーモモジュールのエリア別制御を待ち望んでいたわけだ。
REON POCKET PROの「DUALサーモモジュール」は、この願いを実現したようなもので、2枚のサーモモジュールが強弱をつけながら交互に駆動することで、冷却を持続させることができる……つまり冷感慣れによる不快感を軽減している(と思われる)。
温度ロガーで動作を検証したところ、SMART COOL MODEやマニュアルモード問わず、2つのサーモモジュールは互いを補うように温度を上げ下げしていた。従来の1枚サーモモジュールでは1分間に最低温度を3回目指していたが、2枚に分散することで6回となり、より効率的な冷却が実現している。
🧠 編集部の感想:
新しい「REON POCKET PRO」は、2つのサーモモジュールによる冷却効果の向上が期待でき、使用者の冷感慣れを軽減する魅力的な機能が魅力です。特に、交互に冷却することで長時間快適さを維持できる点が評価されます。今後の暑い季節に向け、実際の使用感が楽しみです。
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