Anker PowerPort III 3-Port 65W Pod (USB PD 充電器 USB-A & USB-C 3ポート)【独自技術Anker GaN II採用 / PD対応 / PPS規格対応 / PSE技術基準適合 / 折りたたみ式プラグ】MacBook PD対応Windows PC iPad iPhone Galaxy Android スマートフォン ノートPC 各種 その他機器対応(ブラック)
¥5,990 (2025年4月25日 13:08 GMT +09:00 時点 - 詳細はこちら価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点で当該の Amazon サイトに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。)
自動生成やパーマデス(一度死ぬとすべてを失う)など、さまざまな要素が絡み合い、何度遊んでも楽しむことのできるゲームジャンル「ローグライク/ローグライト」。今週の「げむすぱローグライク/ローグライト部」第21回では、Ouadi Huardが開発、Gamersky Gamesがパブリッシャーを手がけるローグライトアクション『Rogue: Genesia』をご紹介します。
『Rogue: Genesia』とは

Steamには数多くの「ローグライトアクション」ゲームが存在します。今回紹介する『Rogue: Genesia』も、そんな「ローグライトアクション」の1作です。

本作の基本はローグライトアクションの1つの基本形である『Vampire Survivors』を踏襲しており、所持している武器で敵を倒して、ドロップした経験値アイテムを集めてレベルアップし、武器やキャラクターの性能の向上をいくつかの選択肢から選択してキャラクタービルドを進めていきます。

本作が踏襲しているのは『Vampire Survivors』だけではありません。本作のメインモードとなる「ローグライクモード」では、『Slay the Spire』に似たステージ進行(通常敵戦闘、エリート戦闘、ランダムイベントなど)が実装されています。プレイヤーは次に進むエリアを選択し、敵戦闘ステージならば一定の敵を倒す・一定時間生き残るなどのミッションを成功させればエリアクリアです。

エリアをクリアすると、特殊な効果を持つアーティファクトや経験値、そしてスキルや武器などのカードを獲得できます。こうしてキャラクターを強化しながら、ステージ最奥で待つボスの撃破を目指します。
ただ既存のローグライトを模倣しただけではない。圧倒的な練り込みとボリュームが光る一作

ここまでの紹介を読んで、『Slay the Spire』のステージ選択と『Vampire Survivors』的なローグライトアクションを組み合わせたタイトルは割とありふれてるのでは?と思ったローグライト愛好家の皆様も少なくないかもしれません。筆者もそう思いますし、ある程度ローグライトを遊んでいる人なら思いつく、安易な組み合わせだとも思います。
しかし、筆者は力強く述べたいのです。『Rogue: Genesia』は、そんな志の低い模倣作品ではないと!

本作の特徴の1つが「選択キャラクターの多さ」です。ゲームスタート時には「戦士」しか選べませんが、ゲームを進行していくと様々な職業のキャラクターを選択できるようになります。
『Vampire Survivors』のキャラ数に比べると少ない……と思われる方も多いかもしれませんが、本作は選んだキャラクターによってゲーム性が一変します。

「戦士」はオーソドックスなヴァンサバ系ローグライトアクションとなりますが、「商人」でプレイするとレベルアップ時のパワーアップがローグライトによくある3択からの選択ではなく、所持金を消費して自分でアイテムを買うというものに変わります。結構鬱陶しいですが、お金を稼げればより強いキャラクターをビルドできる可能性があるということでもあります。

「ガンスリンガー」を選ぶと武器の種別が銃器に固定され、ショットガンやハンドガン・ライフルを状況によって使い分けるテクニカルなスタイルに変貌します。このように、本作はキャラクターの選択によって大幅にゲーム性が変化するのです。

また、キャラクターごとに「タレント」というスキルを初期設定することができます。「アクティブタレント」を解放することで最初から持ち込む武器を決められるほか、いくつかのパッシブスキルを得られる「パッシブタレント」でキャラクターの性能を調整することができます。

キャラクターカスタマイズ要素としては「装備」もあります。これはゲームをある程度進行すると解禁される要素で、解禁以降各地の報酬でランダム効果がエンチャントされた装備品がドロップするようになります。装備品はゲームオーバーになっても手元に残り、次のプレイでは新たに装備品を組み合わせてキャラクターを強化した状態で挑むことができるのです。装備品の性能はランダムですが、高難易度ほど高い性能の装備がドロップしやすいので、トレジャーハンティングゲームとしても本作は充分に楽しめます。

本作のゲームモードはF級から始まり、上位に上がるごとにステージが増えていきます。また、1度クリアした階級にはさまざまな縛りプレイが課される「チャレンジ」と、ステージ選択なしで一定時間生き延びることが目的の「サバイバルモード」が解禁されます。「チャレンジ」の数はかなり多く、1度クリアしたステージでも「チャレンジ」となるとまた違った攻略が要求されることでしょう。

また、ローグライトゲームのお約束として、「ゲームオーバー時に得たポイントでキャラクターの基礎能力を強化する」要素も本作には用意されています。こうして強化できる要素は各ランクの難易度をクリアすることで項目が増えるほか、各チャレンジの達成によっても強化項目が増えます。上位の難易度がクリアできない場合は、下位のチャレンジを繰り返し、キャラクター強化を進めて新たに挑むのも1つの手です。

本作ではボスギミックも豊富です。難易度が上がるたびにボスの攻撃パターンも強化され、最初のエリアのボスである「ゴブリン・シャーマン」であっても難易度によっては結構な弾幕を放ってきます。

一見ヴァンサバ型ローグライクアクションゲームとは思えないような、初見でビックリすること間違いなしのギミック系ボスも待ち受けています。筆者はC級ラスボスの「溶岩のタイタン」に見事に初見殺しを食らって、未だにリベンジが完了していません。

ここまで本作を色々と紹介してきましたが、本作には「難易度が上がるとクリアすべきステージ数が多くなり、1回のプレイに時間がかかる」という欠点もあります。その対策の「Quick-Game」オプションもあるのですが(有効にすると1エリアのステージ数が減り、敵の強さと経験値が増す)、それでもC級の時点ではステージが4つとなり、全体のエリア数はかなり多いので1回のランは1時間近くになります。

また、本作はかなり高いレベルでの日本語化が行われているのは確かなのですが、一部わかりにくいパラメーターとその依存関係があります(各能力値の基礎値と強化倍率が独立したパラメーターである、敵の強さに関わる「浄化」「汚染」パラメーターの説明がない……など)。

しかしながら、ランの長さや一部説明の分かりにくさという欠点を除いても、本作は絶妙に練り込まれたローグライトアクションです。ダッシュで敵の群れや弾幕を避け、並み居るザコ敵相手には無双をしつつ、ボスやエリート敵と戦う緊張感は常に健在で、こういった敵と戦うビルドを組み上げていくのも楽しいです。
本作はただの『Vampire Survivors』『Slay the Spire』のクローンであろうとせず、さまざまなローグライト作品、あるいはそれに限らずトレジャーハンティングが面白い作品などのエッセンスを貪欲に取り込み、「ヴァンサバ系」のフォーマットに煮詰めるという熱意をゲーム内からひしひしと感じます。長く遊べる「ヴァンサバ系」タイトルを探している方に、筆者は本作を強くお勧めします。
『Rogue: Genesia』は、PC(Steam)にて1,700円で販売中です。ゲームの序盤を体験できるデモ版も配信中です。
【お知らせ】
本特集「げむすぱローグライク/ローグライト部」はこれまで週刊連載でしたが、2025年4月以降は基本的に隔週連載となります。これは筆者の力量的に毎週ローグライク・ローグライト作品を発掘・プレイして紹介することが厳しかったため、今後はペースを落としての連載となりました。その分紹介する作品のクオリティやレビューの内容もより深掘りしていきたいと思っておりますので、今後とも応援をよろしくお願いします!