2025年7月5日、Activisionは『Call of Duty: World War II』(以下、CoD WWII)のPC版(Microsoft Store)におけるオンラインサービスの停止を発表しました。この決定は、ユーザーからリモートコード実行(RCE)のサイバー攻撃に関する報告が寄せられたことを受けたものです。
ゲーム概要
『CoD WWII』は2017年に発売された人気FPSシリーズの作品で、第二次世界大戦を題材にしています。プレイヤーは米軍のロナルド・レッド・ダニエルズとして、ノルマンディー上陸作戦以降の戦闘を体験します。マルチプレイモードでは当時の武器や戦術が再現され、速いテンポでの戦闘がプレイヤーを魅了します。
サイバー攻撃の詳細
6月30日からXboxおよびPC Game Pass向けに提供が開始された本作ですが、Microsoft Store版は「RCE」の脆弱性が悪用され、一部のユーザーが攻撃を受けました。特に、ストリーマーのWrioh氏は、ライブ配信中にゲームが突然フリーズし、リモートからコマンドプロンプトが開かれ、メモ帳が起動される様子が記録されています。
そのメモ帳には、弁護士Marc E Mayerの名前が記されており、攻撃者はこの名前を使って脅迫めいた文言を残していました。Marc E Mayer氏は、過去にチート業者への訴訟を担当した弁護士ですが、今回の事件では彼に無関係の攻撃者が名前を悪用していると考えられています。
他にも、同様の被害を受けたユーザーからは、ポルノサイトが勝手に開かれたとの報告もあり、攻撃の詳細は多岐にわたるようです。
Activisionの対応
問題が発覚した後、Activisionは『CoD: WWII』のオンラインサービスを一時的に停止し、状況を調査していると発表しました。具体的にRCE攻撃について言及はしていないものの、寄せられた問題に関して調査を進めているとのことです。
RCE攻撃のリスク
RCE攻撃は、攻撃者が悪意のあるコードを実行する手段を提供するため、データの窃取や破壊、マルウェアの配布などの深刻なリスクを伴います。今回のケースでは、一部のユーザーの報告によると、それほど悪質ではない内容のようですが、将来的には重大な問題に発展する可能性があります。
P2P接続の影響
海外メディアによると、この攻撃の原因の一つとして、『CoD: WWII』のMicrosoft Store版がP2P(ピア・ツー・ピア)接続で動作している点が挙げられています。P2P接続はサーバーを介さずにプレイヤー同士で通信を行うため、クライアントに脆弱性がある場合には攻撃されやすくなります。
現在、Activisionは迅速に対応策を講じることが求められています。RCE攻撃の報告が続出している中、大手ゲーム企業がこのような脆弱性に直面することで、玩家に対する信頼が問われることになりそうです。
引き続き、状況を注視したいと思います。
🧠 編集部より:
Activisionが7月5日に発表した内容について補足説明をします。
リモートコード実行(RCE)攻撃とは?
リモートコード実行攻撃は、攻撃者が被害者のコンピュータ上で悪意のあるコードを実行できる脆弱性を利用する攻撃手法です。この攻撃が成功すると、データの損失や盗難、さらにマルウェアの導入など、深刻な影響を及ぼすことがあります。詳細は Cloudflare にも記されています。
P2P接続の脆弱性
『CoD: WWII』のMicrosoft Store版はP2P(ピア・ツー・ピア)接続を採用しているため、プレイヤー同士が直接通信します。この方式はサーバーコストを削減できる一方で、セキュリティ上のリスクが伴います。攻撃者が不正なパケットを送り込むことで、RCE攻撃が成立しやすくなります。
歴史的な背景
『Call of Duty』シリーズは、2003年に初めてリリースされて以来、毎年新作が発表され、大人気を博しています。特に『CoD: WWII』は、第二次世界大戦をテーマにしており、リアルな戦場を再現したことで評価されました。
他の事例
過去にP2P接続が原因で脆弱性が指摘されたゲームには、『ダークソウル3』や『Raft』などがあります。どちらもアップデートにより問題が修正されています。これらの事例からも、P2P接続を採用するゲームにおける脆弱性のリスクが理解できます。
まとめ
今回のRCE攻撃に関する問題は、Activisionがしっかりとした対応を行うことが求められています。ゲームの楽しさを維持しつつ、安全性も確保するための取り組みが重要です。
関連リンク
迅速かつ適切な対応が期待される中、プレイヤーも自身のセキュリティに注意を払うことが重要です。
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