🧠 あらすじと概要:
あらすじ
『侍タイムスリッパー』は、時間を超えた冒険を描く物語で、主人公が異なる時代を行き来しながら、自身の存在や歴史について葛藤する様子を描いています。彼は伝統的な文化と現代の価値観が交錯する場面に遭遇し、その中で自らの立ち位置を見つけようと奮闘します。
記事の要約
この記事では、映画『侍タイムスリッパー』の細部にわたる絵作りや音楽の使い方について詳細に分析されています。伝統的な建物と現代的な要素が混在することで、独特の世界観が生まれ、視覚的に観客の注意を引きつけます。また、主人公の動作を通じて彼の心情を繊細に表現し、観る者の共感を得る工夫がなされています。音楽はジャンルによって使い分けられ、物語の雰囲気をさらに深めています。全体として、制作には緻密な打ち合わせやリハーサルが重要で、それが作品におけるクオリティの高さにつながっています。映画を観ることを強く勧めており、海外向けの英題についてもおもしろく考察しています。
例えば、伝統的な建物のフレームの中に、ピンクや緑の公衆電話が置かれたり、時代劇の街並みで殺陣師のジーパンが唯一の現代の物、かと思えば、
現代の家の食卓ではちょんまげが唯一の時代の物、
両側に建物、建具を配置するのは小津安二郎のフレーミングのようでもある。
手前に格子、全体にグリッド線の意識、
パースの構成、
この一見すると不釣り合い、あるいは一定の法則に基づいた組み合わせが、観客の視点を誘導し、登場人物のセリフに気持ちにシンクロしていき、なおかつ、タイムスリップという、
物語の世界観を豊かにしている。
加えて、
主人公が自身の姿勢や襟を正したりする姿や、
些細な動作が、
異質な世界の中で懸命に生きようとする彼の心の揺れ動きを静かに表現しており、
観る者の心をじわじわと掴んでいく。
音楽も手でたたくボンゴや、ジャンベのような南米やアフリカのような、
遥か地球の裏側の雰囲気と、
太鼓を太いばちで叩くような純和風の雰囲気とか、
細かくシークエンスによって使い分けられていた。
精密に計算された制作作業である。
精密で膨大なアイデアを具現化するためには、キャストやスタッフとの綿密な打ち合わせと、
リハーサルと準備と試行錯誤が不可欠だ。
その綿密な全カットは、1枚1枚が丁寧に作り込まれており、その凄さを全カット説明したい気にさせるが、
百聞は一見にしかず、ぜひ劇場で。
余計なお世話だが、
海外向けの英題は、すでに決定しているのだろうか。
ちなみに「蒲田行進曲」の英題が「フォールガイ」だったように、
「ラストサムライ」とか、「サムライダンディー」
画作りと異世界に飛ばされるので「OZ」とか・・・
色々と勝手に考えたくなる作品だ。
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