
【おすすめポイント】
- 草原、砂漠、ジャングルなど多様な地で暮らす人々の生活が見える
- ファストトラベルが充実していてラクラク世界旅行ができる
- ツボ、カゴ、麻袋といった生活用品のグラフィックの種類が豊富
ロマンシング★嵯峨がおすすめするゲーム
『ロマンシング サガ 2 リベンジオブザセブン』
- プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)、PC(Steam)
- 発売日:2024年10月24日(※Steam版は10月25日)
- 発売元:スクウェア・エニックス
- 価格:各6820円[税込]
本作の通な楽しみかた、それは“民家をのんびり眺める”
そのリメイク作である本作は、“皇帝継承”や技の“閃き”といったユニークなシステム、移動も戦闘も非常にテンポよく進む快適さ、初心者からベテランまであらゆるゲームユーザーに配慮した難易度とオプション項目などが見どころなのですが、そのへんはファミ通.comのレビューで熱く語られていますので詳しくはそちらをお読みください。
では私が今回、どんなポイントをオススメしたいかと言うと……“何もない民家が多々あるのに、それらを訪れるのがめっちゃ楽しい”ところです。
ゲームにも“タイパ”的配慮が求められるいまの時代。RPGで町にある民家を訪れれば、だいたい何かしらのアイテムがあるか、サブクエストのキーパーソンがいるか、有益な情報をくれる町人がいるか……とにかく、プレイヤーにとってわかりやすいメリットがあることが多いものです。が、この『ロマンシング サガ 2 リベンジオブザセブン』は、それらに該当しない民家が少なからず存在しています。
では、開発陣はなぜわざわざそういった民家を作ったのでしょうか。これは私の憶測ですが、その町の風習や文化を伝えるためだと思うのです。
私のイチオシ民家は、海に面した町マーメイドにある一軒の民家。
この家では複数の女性が仕事に励んでいて、ひとりは魚料理の仕込みをしており、塩焼きにするか煮込みにするかを悩んでいます。彼女の近くには、魚がぎっしり詰まったカゴや貝がたくさん入ったタライが点在。別方向に目を向けると、ろうそくを灯しながらせっせと漁師網を編んでいる女性の姿が。
これらを見るだけで「ああ、この町は漁業が盛んなんだな!」とわかります。
また、内装や調度品を見るのも楽しいものです。
モンゴルの遊牧民をモデルにしたと思われるノーマッドの村には移動式のテント型住居が並んでおり、中には色とりどりの糸で織られた絨毯や座布団が置いてあって素敵。
日本がモデルと思われるユウヤンの町の民家には、かまどの前にひざまずき、火吹き竹で火の調整をしている男性が。プレイヤーの中には、本作がきっかけで「日本の古い台所の様子を初めて知った!」という人もいるかも。
この“町で暮らす人々のふだんの生活が見える”描写は、オリジナル版にはほぼなかったもの。リメイク版開発スタッフの皆さんが「この町の人たちは、きっとこういう生活をしているはず」と、原作へのリスペクトを込めながら作り上げたものでしょう。これらの描写のおかげで、「人々の生活を守らねば!」と、皇帝としての責任感が前より増したような気がしています。
『サガ』シリーズを担当している縁で佐賀県に詳しくなった。瓦屋根が並ぶ唐津市の町並みを見ると「トタン屋根が多い故郷(秋田市)とは文化が違っておもしろいなあ」と思う。
『ロマサガ2リメイク』“民家をのんびり眺める”、それが通の楽しみかた。町の風習や文化を感じられる開発陣の原作へのリスペクト魂がすばらしい【Gwおすすめゲームレビュー】
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