2025年5月1日(木)より期間限定上映中のVシネクスト『爆上戦隊ブンブンジャーVSキングオージャー(ブンブンキング)』。本作は『爆上戦隊ブンブンジャー』と、『王様戦隊キングオージャー』が夢の共演を果たす、ファン待望のクロスオーバー作品です!
スーパー戦隊らしからぬ重厚な世界観と群像劇で話題を呼んだ『王様戦隊キングオージャー』と、これぞスーパー戦隊な王道路線を突っ走る『爆上戦隊ブンブンジャー』。作風がまったく異なる2作品がどのように交わるのか、気になっていた方も多いのではないでしょうか。
そんな中で幕を開けた今作は、ワクワクもドキドキもギュッと詰まった内容となっています。キャラクターたちの“らしさ”が光るシーンが盛りだくさんで、思わず嬉しい悲鳴を上げてしまうようなシーンも!
本記事では、『ブンブンキング』の見どころを紹介していきます。今作でしか味わえない“バクアゲ”なコラボレーションを、ぜひご堪能ください!
※『爆上戦隊ブンブンジャーVSキングオージャー』のネタバレを含みます。映画をまだ見ていない方はご注意ください
物語は、惑星トリクルと惑星チキューが友好同盟を結ぶ儀式からスタート。ところが、苦魔獣・マンホールグルマーと、宇蟲五道化・ミノンガンの襲撃によって式は中断。同盟の証である聖剣「オージャカリバーZERO」までもが奪われ、怪人・オージャカリバーZEROグルマーへと変貌させられてしまいます。
戦いの最中、キングオージャーとブンブンジャーの面々は、不思議な力によってそれぞれ別の地へと飛ばされてしまい、思わぬ形で“交流”が始まることに……!
チキューに飛ばされたギラ、大也、そしてヤイヤイ・ヤルカー。シュゴッダムを案内する中で、ギラはかつて地帝国バグナラク・宇蟲王ダグデドらと繰り広げた激戦、その先に得た“平和”について、静かに語り始めます。
それを聞いたヤルカーは、平和になっても悪いヤツは出てくると返しますが、ギラは「それでも僕は民を信じている」と、揺るがぬ信念を真っ直ぐに伝えました。
それを受けた大也は、ハシリヤンとの戦いの中で起こった“人々の分断”を思い返したのか、自らの暮らす地球について「君の言う平和や団結とは程遠い」とポツリ。母星に対する葛藤と、それでも人々の幸せを願う強い意志が滲んでいました。
どちらも人々を守る者として、世界を愛し、本気で平和を願う2人。確かな覚悟で交わされたその対話は、異なる惑星で戦い抜いたレッド同士ならではの名シーンです。物語を通じて、子どもたちに“平和”の尊さを伝えるその姿は、まさにヒーローそのものだと感じました。
ギラと大也のやり取りに胸が熱くなる一方で、他のキャラクターたちによる作品の垣根を超えた“交流”も本作の大きな見どころです。
例えば、射士郎とヤンマは、抜群の頭脳で大活躍。そこにおちゃめなデコトラーテが加わることで、クールさとおちゃめさの絶妙なバランスが生まれていました。
ヒメノとイターシャがミラの衣装を採点する華やかなやり取り、マスコット好きなリタとブンドリオの仲良しっぷりにも思わずほっこりしてしまいます。
玄蕃とジェラミーによる独特なテンポの会話は、思わずクセになる面白さ。裏表のない爽やかな錠と、二枚舌で怪しささえも武器にするカグラギの対比も見逃せません。
その他にも、2戦隊それぞれの“らしさ”がふんだんに盛り込まれているのが、今作の大きな魅力。
大也と通信が繋がった瞬間に見せる射士郎の嬉しそうな反応や、ギラの“邪悪の王”としての口上など、「こういうのが見たかった!」と頷きたくなるような小ネタが満載です。
物語の世界観を壊すことなく、ファンの心をくすぐるような細やかな演出が散りばめられており、制作陣の愛情とこだわりをヒシヒシと感じました!
映画の後半では、スーパー戦隊らしい大迫力のバトルシーンが展開。マンホールグルマー、ミノンガン、オージャカリバーZEROグルマーという強敵たちを前に、2大ヒーローが力を合わせて立ち向かいます。
それぞれの特技や武器を活かした個性豊かな戦い方、そして他戦隊との連携プレイが次々と展開され、目が離せないスピード感と迫力がありました。
各作品の主題歌が流れる演出もあり、映像と音楽が一体となった瞬間の熱量はまさに鳥肌もの。毎年恒例とはいえ、筆者も思わず涙が込み上げてしまいました……!
そんな中、とくに印象的だったのが、オージャカリバーZEROグルマーが、ギラの兄・ラクレスの「民は道具、私が国だ」という名台詞を軽々しく放つ場面。それを聞いたギラは「その醜い姿でラクレスの言葉を語るな!」と激しい怒りを見せます。ラクレスに対する深い想いや敬意がにじんでおり、胸を打たれた方も多かったのではないでしょうか。
物語終盤では、VSシリーズならではのロボ戦も。ブンブンジャーロボとビュンビュンマッハーロボがシュゴットソウルの力を受け、それぞれ「キングブンブンジャーロボ」「キングビュンビュンマッハーロボ」へと、“バクアゲ王凱武装”するのです!
戦いの舞台が宇宙ということもあり、まるでSF映画のようなスケール感と美しいビジュアルも印象的だった今回のロボ戦。派手な必殺技や迫力あるロボットの動きにワクワクが止まりませんでした。
「やっぱりロボ戦があるからこそ、スーパー戦隊は面白い!」と改めて感じさせてくれる戦いだったと思います!
毎年恒例となっているスーパー戦隊の“VSシリーズ”。『ブンブンキング』は、異なる世界観を持つ2つの戦隊が、違和感なく共闘していく展開が魅力的で、物語としての完成度も高く感じられました。
キャラクター同士の相性抜群な絡みや熱いバトル、日常のやり取りまで丁寧に描かれているので、まだ観ていない方は、ぜひ劇場で彼らの共演を見届けてください!
[文/五六七 八千代]

立会人として招聘されたのは、爆上戦隊ブンブンジャー。
しかし突如としてハシリヤンの残党・マンホールグルマーが現れ、ニコーラから、トリクル王家に伝わる宝玉を奪ってしまう。
さらに宇蟲五道化のひとり・ミノンガンも現れ、同盟締結の儀式のために用意されていた聖剣・オージャカリバーZEROを強奪。
王様戦隊キングオージャーも駆けつけ、ブンブンジャーとともに戦うが、マンホールグルマ―の不思議な力で、戦士たちは離ればなれに……。
星を超えて散った大也たちは、窮地を脱するためそれぞれ行動を開始。
やがて地底から響き始める危険な鼓動……。
強大な悪意が目を覚まさんとする時、2大スーパー戦隊は再び一堂に会し、共に戦うことができるのか!?
三つの星をめぐる戦いが今、始まる──!!
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