任天堂が7月17日に発売予定の『ドンキーコング バナンザ』について、あるユーザーがゲーム中に登場する架空文字を解読したという動画を投稿した。未発売のゲームの架空文字がさっそく解読されたとして、話題となっている。海外メディアGamesRadar+が報じている。
今回『ドンキーコング バナンザ』に登場する文字の解読を試みたのは、YouTubeに動画を投稿している2Chrispy氏だ。同氏は4月27日に「I Decoded the Ancient Monkey Scrolls of Donkey Kong Bananza(『ドンキーコング バナンザ』の古代猿の巻物を解読した)」という動画を投稿。動画では、トレイラーやWebサイトで確認できるゲーム中の看板などから判別できる文字をかき集め、架空文字が英語のさまざまな単語を表していることを解明していく様子が紹介されている。同氏は架空文字がアルファベットを模していると推察しており、動画投稿時点で、アルファベット26文字中21文字が判明しているようだ。


まず2Chrispy氏が目を付けたのはダチョウのキャラクターの背後にある建物の看板だ。かなり鮮明に映し出されており、7文字あるのが確認できる。同氏はトレイラーのほか、米任天堂公式のゲーム紹介動画「Treehouse」を確認した際に、演者が発した「Chip Exchange(チップ交換)」という言葉に注目。ダチョウの背後の建物がバナナ型のチップを交換する場所だと推定し、文字の並びを確認して「EXCHANGE(交換)」という単語を表していると仮定した。最初と最後の文字が一致しており、ほかの文字はひとつも一致していないことも仮定の根拠なのだろう。これが正しければ本作の架空文字はアルファベットをもとにしており、そのうち6文字が判明することになる。ちなみにこうした推理から、同氏は本作の架空文字をアルファベットならぬ「バナナベット(Bananabet)」と呼称している。
同氏は仮定したアルファベットをもとに他の看板を探し、集落の入口のような場所にあるアーチ状の看板の文字を「WELCOME(ようこそ)」だと確信する。ちなみに英語圏ではWordleという単語当てクイズが盛んなこともあり、特定の位置に特定の文字がある単語を簡単に調べられるWebサイトがいくつもある。7文字の長さで、2文字目と最後の文字がE、4文字目がCである一般的な単語としてヒットするのは「WELCOME」だけだ。2Chrispy氏の読みどおりかもしれない。

しかしトレイラーの映像だけではやはり情報が少なすぎたようで、2Chrispy氏はWebサイトなどもくまなく探すことになる。その努力のかいあって、「HINT(ヒント)」「STOP(停車)」「OUTFIT(衣服)」などの単語を次々と解明。時には「ITEM(アイテム)」だと思っていた看板の頭文字が1つ隠れていて「HOTEL(ホテル)」か「MOTEL」だとわかったり、「Nintendo Today!」でより鮮明でわかりやすい角度の画像を見つけたことで「STORE(店)」だと思っていた場所が実は「FACTORY(工場)」だったと判明するなど、解読の道筋は決して楽なものではなかったようだ。
また残りの文字数が少なくなったことで、新たなゲーム内の単語を見つけても新たな文字が判明しないといった事態にも遭遇。とはいえこれまでの解読が正しいことを示すものだと2Chrispy氏は前向きに捉えたようだ。こうして26文字中19文字を解読した同氏は動画を投稿。しかし同氏はその直後に新たなプレイ動画を見つけ、一度動画を手直ししたという。
新たなプレイ動画では未解読の2文字を含む、とあるメッセージが鮮明に映っていた。解読済みの19文字をアルファベットに置き換えると、「MESSAGE THAN■ YOU FOR REA■ING SOMEONE(メッセージ 読■でくれてありが■う 誰か)」となり、未解読の文字はKとDにあたるわけだろう。最後の最後で新たに「DK」の2文字が判明するという“オチ”とともに、2Chrispy氏の動画は締めくくられている。

ちなみに任天堂の過去の作品ではたびたびオリジナルの架空文字が作られており、作品ごとの個性的な世界観も構築されてきた。ユーザーによる解読も試みられており、任天堂もそうした楽しみ方を把握しているのかもしれない(関連記事)。今回の『ドンキーコング バナンザ』でも、アルファベットに置き換えるとちゃんと意味を成す、解読可能な架空文字が随所に用いられているようだ。
『ドンキーコング バナンザ』はNintendo Switch 2向けに開発中。リリースは7月17日の予定だ。
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