🧠 あらすじと概要:
あらすじ
映画『ザ・ホエール』は、恋人アランを失ったことが原因で過食に陥り、体重を増やした40代の大学教師チャーリー(ブレンダン・フレイザー)の物語です。彼はオンライン講座を通じて生計を立てつつ、看護師リズ(ホン・チャウ)の助けを借りて日々を送っています。しかし、病状の悪化から余命が短いことを自覚し、今まで音信不通だった17歳の娘エリー(セイディー・シンク)との関係を修復しようと決意します。家族の複雑な事情と彼の痛みが描かれます。
記事の要約
感想文では、登場人物全員が共依存の関係にあり、特にチャーリーの自己中心的な行動に焦点が当てられています。チャーリーは昔の恋人アランを選んだ結果、娘エリーを置き去りにしてしまった過去が描写され、彼の後悔と苦しみが強調されています。恋愛における選択の重さや、他者に与えた影響を考えさせられる作品です。また、監督が意図する感情的な揺さぶりが成功していることが認識されつつも、感情的にイライラさせられる側面もあります。最終的には、何かしらの愛があるからこそキャラクターたちが共に関わり合っていることに気づかされます。
<感想>
登場人物全員共依存で苛立つ。
結局は主人公チャーリーのわがまま人生に突き合わされた人々の話。
同監督の『レスラー』でも、自分を捨てたという娘と、娘を愛していると言い続ける父親が描かれている。
ただし『レスラー』の場合は、色恋沙汰ではなくて、命をかけて戦うことを選んだ男の話。
一方本作は、他に愛する人ができたからと、その人と結ばれるために、8歳の娘を置いて去っていった男の話。
どんなに言いつくろっても、恋人を選んで娘を置いて行った事実は変わらない。
そして、自分の信じる宗教では禁じられている同性愛を貫かんとしていたが、その苦しみに耐えられずに自らの命を経ったアラン。
「俺と出会わなければ、アランは自殺せずに済んだのか…」と嘆いて苦しむけど、その通りだと思う。むしろ、なぜ今まで気が付かなったの!?
チャーリーは覚悟無く愛して、のちに自分の愛する人たちの苦悩を知る。
愛して結婚したメアリー。そのメアリーと愛し合って生まれた、愛すべき娘エリー。でもチャーリーは、学生だったアランを愛し、愛していたその二人を捨てた。そして、チャーリーとの愛に苦悩して自殺したアラン。
でもチャーリーはそれに気が付かず、アランがこの世を去った寂しさと辛さにより、ストレスで食べ続け、そして太り続ける。
その姿は、本当に自分のことしか考えないで生きてきたチャーリーの終着点に他ならない。
腹が立つし、その終着点にたどり着くまでに犠牲になった人たちが気の毒過ぎる。
あー、イライラする。
こういう男って大嫌い。
「僕は信じたいんだ…!人生でたった一度だけ、正しいことをしたんだと…!」という台詞を聞いた時。何を言っているのだろう、この人はと驚いた。エリーという子供を作ったことが、チャーリーが人生でたった一度だけした正しいことだとは気が付いていないのか…
(※全てにおいて子供を産むことが正しいとは思ってないです。チャーリーの場合です)
その正しいことをしたあとに、道を外れて、関わる人々を不幸にしてきたくせに、何を言っているのだろう、この男は!
と、始終イライラとして見ていました。
でもこれ、監督の思うつぼなんだろうなぁ。私のこの姿を見たら、監督は「よし、成功!」って思うんだろうなぁ。
なんか悔しい(笑)
そして、たしかに特殊メイクが凄い!でも、ブレンダン・フレイザーの色気が隠せてない。あ、でもこの色気のせいでアランはチャーリーに惚れたんだもんね。それでいいのか!
それにしても劇中で、なんでみんなあんなに臭そうなのにベッタリくっつけるのか不思議でしょうがない。私が最も愛を感じたのは、巨体の臭そうなとこに顔を埋める事ができる人達。あれは愛がないと無理だなと。
もともとは戯曲とのこと。舞台で見てみたいなあ。いや、二度と見たくないんだけど(笑)
好きか嫌いかでいえば好みじゃない。ネガティブのベクトルが違うという感じ。
追記:推敲してて気が付いたんだけど、私がファザコンなのがめちゃ反映されてる観想ですよね、これ(笑)娘の立場で見ているのがよくわかりますよね。
しょうがないじゃん。お父さん大好きだもん。
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