


2025年7月29日、TikTokの運営元であるByteDanceが開発したAIエディタ「Trae IDE」についての問題が報告されました。このエディタは、Visual Studio Code(VSCode)をベースにしており、AIによるコーディング補助機能が特徴です。特に、Claude 3.5やGPT-4のような高度な機能を無料で利用できることが強調されています。
プロセス数とメモリ使用量の問題
最近の分析によると、Trae IDEは異常な数のプロセスを生成し、メモリ使用量が非常に高いことが明らかになりました。以下のデータは、Trae IDE、VSCode、Cursorそれぞれのプロセス数とメモリ使用量を示しています。
アプリ | プロセス数 | メモリ使用量 |
---|---|---|
VSCode | 9 | 最大0.9GB |
Cursor | 11 | 最大1.9GB |
Trae IDE | 33 | 最大5.7GB |
Trae IDEは、VSCodeのプロセス数を3倍以上、そしてメモリ使用量が5倍以上に増加しています。
ユーザーデータの送信
さらに、Trae IDEは定期的にByteDanceのサーバーに接続し、ユーザーのハードウェアやOS、セッション情報、さらにはユーザーIDなどの情報を送信していることも発覚しました。設定でテレメトリを無効化しても情報の送信は続くと報告されています。
この問題が発覚した後、Discord上での報告が行われ、結果としてプロセス数は大幅に削減されたものの、ユーザーデータ収集に関する問題は改善されていません。また、トラッキングに言及すると自動的にミュートされる仕組みが導入されたことも注目されています。
結論
Trae IDEは、使いやすさや機能性が求められる中で、プライバシーやセキュリティの懸念が浮き彫りとなっています。これらの問題について今後の改善が期待されると同時に、ユーザーは自己のデータがどのように扱われるのか、慎重に確認する必要があります。
🧠 編集部より:
ByteDanceのTrae IDEに関する補足説明
Trae IDEの概要と問題点
ByteDanceが開発した「Trae IDE」は、Visual Studio Code(VSCode)をベースにしたAIコーディングエディタです。特にAIによるコーディング補助機能が魅力としてアピールされていますが、最近の分析結果によるといくつかの問題が浮上しています。
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プロセス数が多い: Trae IDEは、VSCodeやCursorと比べてもプロセス数が異常に多く、メモリ使用量も大幅に増加しています。具体的には、Trae IDEは最大で33のプロセスと5.7GBのメモリを使用していることが報告されており、VSCodeの約5倍のメモリを消費しています。
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ユーザーデータの収集: Trae IDEはユーザーのハードウェア構成やOS、アクティブ時間、セッションの継続時間、さらにはユーザーIDやプロジェクト情報などをByteDanceのサーバーに送信していることが確認されています。特に、設定でテレメトリを無効にしても情報の送信が続くという報告もあります。
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コミュニティ対応: 開発チームは問題報告を受けてプロセス数の削減には成功したものの、データ収集の問題に関しては適切な対応がなされていない様子です。
豆知識: VSCodeベースのエディタたち
VSCodeをベースにしたエディタは多く、例えば「Cursor」や「Trae IDE」などが挙げられます。これらは共通して、拡張性とカスタマイズ性に優れており、特にプラグインのエコシステムが豊富です。VSCodeの人気背景には、こうしたカスタマイズの自由度の高さが影響していると言われています。
関連記事:
- Trae IDEの公式サイト: Trae IDE
- GitHubの研究プロジェクト: Trae Telemetry Research
この記事が示す問題については、引き続き最新情報に注目し、個々のエディタの選定においてはプライバシーやパフォーマンスを考慮することが重要です。
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キーワード: Trae IDE
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