水曜日, 5月 14, 2025
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「KING SUPER LIVE 2024」Blu-ray発売記念特集|水樹奈々×水瀬いのり×岡咲美保クロストーク – 音楽ナタリー 特集・インタビュー



「KING SUPER LIVE 2024」Blu-ray発売記念特集|水樹奈々×水瀬いのり×岡咲美保クロストーク - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

KING AMUSEMENT CREATIVE / SONIC BLADEに所属するアーティストや声優を中心に、キングレコードのアニソンの歴史を彩ってきたアーティストが一堂に会する「KING SUPER LIVE」、通称キンスパ。2015年にスタートしたこのイベントは、2024年5月11、12日に神奈川・Kアリーナ横浜にて約6年ぶり、通算4回⽬の開催を迎えた。2日間を合わせた出演者の数は過去最多となる30組、披露された楽曲の数は100曲。この日限りのレアなコラボも飛び出し、キングレコードが育んできたアニメソングの数々に両日合計で約3万5000人の観客が酔いしれた(参照:「キンスパ2024」レアなコラボや懐かしの楽曲に沸いた初日は「いにしえのオタクの魂が浄化される夜」 / 「キンスパ2024」2日目も貴重なコラボ多数、水樹奈々「アニソン好き魂をこれからも燃やして」)。

この熱狂の2日間から1年。「KING SUPER LIVE 2024」の模様を余すところなく収録したBlu-rayが5月14日にリリースされる。各⽇約1時間のメイキングも収めた計10時間超、DISC4枚組におよぶ大ボリュームの映像作品だ。音楽ナタリーでは本作の発売を記念して2本の特集記事を掲載。1本目となるこの記事では「キンスパ2024」でコラボを果たした水樹奈々、水瀬いのり、岡咲美保のクロストークをお届けする。水樹は水瀬と岡咲にとって大先輩であり、デビュー前からの憧れの存在。3人はお互いにどのような思いを抱き、「キンスパ2024」のステージに上がったのか。永久保存版となった特別なライブを振り返ってもらった。

取材・文 / 西廣智一

水瀬いのり「奈々さんは声優というお仕事に憧れる原動力になった方」

──水瀬さんと岡咲さんにとって、水樹さんはこの世界に入る前から憧れの存在ですよね。

水瀬いのり そうですね。奈々さんのことは私が声優になる前から出演されていたアニメやステージ、雑誌を通して目にしていました。こんなにもキュートでチャーミングでパワフルな方なのに、ラジオではイジられキャラだったりして(笑)、そういうパーソナルな面も含めて声優というお仕事に憧れる原動力になった方です。

岡咲美保 私は幼い頃からやりたいことがたくさんあって、夢がコロコロ変わっていたんですけど、その中でも声を出すことが好きで。なんとなく地元で教師にでもなるのかなと思っていたところ、小学生のときに「NHK紅白歌合戦」に奈々さんが初出場されていたのを観て、この世界を知りました。それまでもアニメは好きだったんですけど、奈々さんを知ったことをきっかけに、アニソンの魅力にどっぷり浸かっていったんです。

水樹奈々 なんだか照れちゃいますね。ありがとうございます。2人にお菓子でも持ってくればよかった(笑)。こんなふうに思って接してくださる方がいるっていうのは、すごくうれしいです。自分がアニメや声優アーティストというジャンルを知るきっかけになれるとは思いもしていなかったので、とても恐縮です。

「KING SUPER LIVE 2024」での水樹奈々のライブの様子。

「KING SUPER LIVE 2024」での水樹奈々のライブの様子。

水瀬 我々の世代からしたら、奈々さんはこのお仕事の今ある形の1つを作った先駆者ですから。いろんな快挙があったからこそ、自分たちもキャラクターを演じながら歌う世界にいられるわけですし、そんなレジェンドのような存在なのに私たちにこんなにも親しみやすく話してくださることを含めて、本当にすごい方です……。

水樹 いやいやいや(笑)。

──水樹さんと初めてお会いしたのはいつ頃ですか?

水瀬 最初にお会いしたのは「戦姫絶唱シンフォギア」の1期(2012年放送)のときで。私はモブキャラの役でお世話になったんですけど、アフレコのときに鞄に「NANA MIZUKI LIVE DIAMOND 2009」のパンフレットを入れていたので、休憩時間にトイレに行って「ほ、本当に……い、いるっ!」と夢じゃないことを確認して、またブースに戻りました(笑)。

水樹 その話をあとで聞いたときに、「そうだったのか!」と驚きましたよ(笑)。

──そんな素振りを一切見せることなく。

水瀬 微塵も出さずに(笑)。で、そのあと3期(2015年放送の「戦姫絶唱シンフォギアGX」)でキャロル(・マールス・ディーンハイム)として再びお世話になって、一緒に作品に出ている茅野愛衣さんが、私が奈々さんを好きであることを伝えてくださったんです。そこで初めて自分の思いを、自分の言葉で直接お伝えしました。

水樹 そうだったね(笑)。「シンフォギアGX」の収録の休憩時間に、茅野ちゃんから「水瀬いのりちゃんです」と改めて紹介されて。そのときも「言いなよ、言いなよ~」っていう、告白みたいなテンションだったんですよ(笑)。そこで初めて挨拶以外の言葉を交わしました。

水瀬 ちょうどその頃、私もキングレコードからアーティストデビューをすることが決まり、奈々さんと接する機会もどんどん増えていって。「このままがんばり続けていたら、いつか奈々さんとごはんに行けるかもしれない」というよこしまな思いもありつつ(笑)、ずっとファンとしての気持ちは持ち続けています。

「KING SUPER LIVE 2024」での水瀬いのりのライブの様子。

「KING SUPER LIVE 2024」での水瀬いのりのライブの様子。

──水樹さんから見た水瀬さんの印象はいかがですか?

水樹 すごくかわいらしいのに中身は男前で、何事にも全力でストイックに向き合っていく。そのギャップが素敵だなと思っていますし、飄々としているように見えて実はものすごく緊張しいだったりして。でも、それを自分でもちゃんとわかったうえで「この自分をどう取り扱おうか」ということを、ものすごく緻密に考えているんです。

水瀬 すごいです! 私のことをこんなにもわかってくださっているなんて。

水樹 それって簡単なようでなかなかできることではないので、キングの期待の星として羽ばたいてほしいと、姉心として密かに見守っていました。お芝居もかわいらしい役から、キャロルみたいにすごく芯が強くて二面性のあるような役まで幅広く演じていて、「自分がこの年齢だったときにこれをできていたかな?」と考えてしまったほどセンスや感覚が鋭い子だなと感じていました。

岡咲美保、水樹奈々の言葉に感動の涙

──一方、岡咲さんは声優になる前に一度、水樹さんとお会いしているんですよね。

岡咲 はい。私が高校生のときに「NHKのど自慢」が地元の岡山県で開催されて、奈々さんもゲストでいらしたんです。そこに私も出場したんですけど、放送が始まる前に奈々さんがご自分の歌を披露されるリハーサルの時間があり、会場で最前列の真ん中で見学させていただきました(笑)。実際にステージに立ってらっしゃる奈々さんの存在感はすごく大きくて、その姿に思わず泣いてしまいました。私はそれまで、誰かのファンになるということがあまりない人間だったので、こんなに心を揺さぶられて涙が出る理由が自分でもわからなくて。それぐらい奈々さんが光を放っていたのだと思います。

水樹 その「のど自慢」で私の曲(「DISCOTHEQUE」)を堂々とパフォーマンスする姿に、「ダイヤの原石だ!」と思ったんですよ。一緒にいたキングレコードの三嶋(章夫)さんも同じように思ったそうで、「あの子はすごいことになるぞ!」と言ってましたから、あのときからすでに華があったんですよね。ついつい目で追っちゃう。それって生まれ持ったタレント性だと思うんです。「もし機会があったらキングレコードに来てほしいな。この業界を盛り上げてほしいな」と思いました。

岡咲 えーっ、うれしい……。

水樹 それからしばらくして美保ちゃんが声優としてデビューして、経験を積んでキングからアーティストデビューが決まったと聞いたときはすごくうれしかったです。私も愛媛出身だから、地方から上京するのはすごく勇気が必要だとわかるんです。本当に覚悟を持ってこの世界にやってきた心の強さも感じていましたし、下積みを経てしっかりと土台を築いてきた、その努力に対しても共感しました。彼女もキングレコードの将来を担う大切な存在の1人です。

岡咲 ありがとうございます……(感動して涙を流す)。

水樹 私たちが所属するKING AMUSEMENT CREATIVEは自分のポリシーをしっかり持って突き進む、自己プロデュース能力が高いアーティストしかいないと思っているので、美保ちゃんもいのりちゃんもそこにふさわしいアーティストだと私は思っています。

水瀬岡咲 ありがとうございます!

「KING SUPER LIVE 2024」での岡咲美保のライブの様子。

「KING SUPER LIVE 2024」での岡咲美保のライブの様子。

──水瀬さんにとっても、岡咲さんは同じレーベルの後輩にあたります。

水瀬 キャリア的には確かに自分は先輩かもしれないですけど、広い視野で捉えたら同じ世界で同じお仕事をさせてもらっている仲間じゃないですか。特に美保ちゃんは同じレーベルに所属している時点でファミリーだと思っているので、先輩というよりは話しやすいお姉さんぐらいの距離感が理想です。よく連絡を取り合ったり一緒にごはんに行ったりもするし、時には悩みを相談してもらったり、私も美保ちゃんからおしゃれとか時代の最先端について教えてもらったりしています。あと、常に褒めてくれることがありがたいです。それって私自身が人に対してなかなかできていなかったことですし、ポジティブな感情を相手に伝えることの大切さを美保ちゃんから学んで、私も美保ちゃんに会った次の日は必ず誰かのことをちゃんと褒めよう、言葉に出そうと思っています。

岡咲 うれしい。私にとっていのりさんは、ひたすら尊敬している存在で。もちろん、声優になる前から存じ上げていましたし、声優デビューしてからアフレコでご一緒する機会が何度かあり、そのときから自然と「美保ちゃん」と呼んでくださって。同業者だからとか先輩だからとか関係なく「仲よくなれそう」と思っていました。お芝居や歌だけじゃなく、私はいのりさんの考え方や語彙が好きで。自分はキラキラした世界に魅了されて、そのパワーに引っ張られる人間なんですけど、いのりさんは物事を冷静に分析して、俯瞰して見るのがすごく上手な方なので、ライブを観るたびにいのりさんが作る世界に刺激を受けます。そういうお仕事のことはもちろん、プライベートに関しても私にない引き出しを持っていて、いろいろ相談させていただいている大切な先輩です。



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