「iPhone 17」(仮称)が正式にお披露目されるまで、まだ数か月の時間がある。おそらく例年通り9月のイベントで、最新モデルが明らかになるだろう。その一方で、早くもさまざまな噂が盛り上がりを見せている。
注目されているのは、新しくデザインされたカメラモジュールや、これまで以上にスリムな「Air」モデルの存在だ。またProモデルでは、新鮮なブルーカラーが登場するという噂も広がっている。
さらに、噂は外観の変更だけにとどまらない。次期OS「iOS 19」(名称はiOS 26になるという噂も)の登場に伴い、iPhoneの操作感やインターフェースが全面的に刷新されるという情報もある。加えて、シリーズ全4モデルのRAMが増量されるという報告もあり、性能面での進化も見逃せない。
以下では、アナリストやリーカーたちが予想するiPhone 17の全貌を詳しく紹介していく。
超薄型の「iPhone 17 Air」
なかでも大きな噂のひとつが、「iPhone 16 Plus」の後継として登場すると言われる薄型モデル「iPhone 17 Air」だ。
アナリストのJeff Pu氏とMing-chi Kuo氏によれば、iPhone 17 Airの画面サイズは6.6インチ。これはiPhone 16 Plusや「iPhone 16 Pro Max」よりわずかに小さいものの、標準モデルよりは大きい絶妙なサイズ感だという。
3月にBloombergが報じた記事でも同様の情報が示されており、厚さはわずか5.5mmと、まさに“極薄”の仕上がりになる見通しだ。価格は900ドル前後とされ、iPhone 16 Plusとほぼ同じポジションを維持することになりそうだ。
なお、薄型化には取捨選択が避けられない。BloombergとKuo氏は、カメラ構成がその対象になる可能性を指摘している。すなわち、長年Pro系iPhoneの代名詞だった超広角や5倍望遠レンズを省き、メインカメラ1基のみを搭載するかもしれないのだ。これは600ドルのiPhone 16Eと同じシングルカメラ仕様になる。一方で、インカメラは強化されるとの見方もあり、この点は後述する。
もうひとつの課題はバッテリー容量の確保だ。筐体が薄くなればバッテリーを収めるスペースが減り、駆動時間が短くなる恐れがある。Bloombergによると、Appleはこの弱点の克服に注力しているという。さらに、超狭額縁ディスプレイ、Camera Controlボタン、Dynamic Islandの搭載も予想されている。
チップセットはA18またはA19系が採用され、ベースモデルと同等になる見込みだとPu氏は述べている。加えて、iPhone 16Eで初搭載されたApple製5Gモデム「C1チップ」が組み込まれる可能性もある。
全モデルでリフレッシュレート120Hzに?
噂では、iPhone 17シリーズの全モデルが120 Hz表示に対応し、非Proモデルも現在の60 Hzから格上げされるという。これは歓迎すべき変化だろう。2024年にiPhone 16が60 Hzのまま登場した際には、「今どき60 Hz?」と落胆する声が少なからず上がった。120Hz化が実現するなら、ベースモデルでも常時表示ディスプレイ(Always-On Display)も利用可能になるかもしれない。
一方で、MacRumorsが伝えた反射防止ディスプレイの新コーティングはお蔵入りになったようだ。同誌によれば、Appleはより傷に強い新コーティングを17 Pro/Pro Maxで採用する計画だったが、製造のスケールアップにつまずき、現時点では実装が見送られたという。
もし実現していれば、CNETのパトリック・ホランドが「Galaxy S25 Ultraの魅力の一つ」と評した反射防止ディスプレイをiPhoneが初めて手に入れるはずだった。
さらに進化するカメラ機能–配置も刷新?
新しいiPhoneが登場するたびにユーザーの期待を裏切らず進化し続けてきたのがカメラ機能だ。iPhone 17のカメラモジュールでも興味深い噂が飛び交っている。
1月にはリーカーのMajin Bu(魔神ブー)氏がSNSのXで画像を公開。その画像からは、Googleの「Pixel 9」を連想させる、横長で丸みを帯びたカメラバーが採用される可能性が示された。そして、Bu氏は2月にCADを用いたレンダリング画像を投稿し、iPhone 17シリーズは横長のカメラバーを搭載し、特にProモデルではさらに大型の長方形バーが特徴的になるとの見方を示している。
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同じ頃、Front Page Techも動画内でiPhone 17 Proのレンダリング画像を公開。そこでもレンズが縦に積み重なった従来のレイアウトは維持しつつも、より大胆で大きなバーに変わっていることが確認できる。また、別の動画で公開されたiPhone 17 Airについては、よりシンプルに小型化されたカメラバーが紹介され、レンズが一つだけ左側に配置されているのが印象的だった。
4月になると、Bloombergが改めて「iPhone 17 Proは外見的には16 Proから大きく変化しないだろう。ただし背面のカメラに関しては予想以上の違いがある」と報道した。直近の噂では、Proモデルの象徴とも言える3眼カメラ構成そのものは引き継がれるものの、レンズが新しくデザインされた横方向に伸びるパネルに搭載されるという見方が強まっている。
さらに同月下旬、Bu氏は再び次期iPhone 17のレンダリング画像を投稿。その画像では、横方向に大きく伸びたバーの中に、従来同様左寄りに積まれたレンズ群が目を引いている。
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もっともBloombergによれば、本格的な「デザイン革命」は来年までお預けになるらしい。2027年は初代iPhone登場から20周年にあたる節目の年。その年には、噂の絶えない折りたたみ式のモデルや、「大胆にガラスを多用した、これまでにないほど革新的なProモデル」が登場するとのことだ。
また、カメラ関連でもう一つ注目すべきポイントがある。アナリストのJeff Pu氏は、iPhone 17シリーズ全機種(薄型のAirも含む)のフロントカメラが2400万画素にまでアップグレードされると予測している。現行のiPhone 16のセルフィーカメラは1200万画素なので、数字上は一気に倍増だ。もちろん画素数が増えれば写真の質がそのまま向上するわけではないが、TikTokやInstagram用の動画撮影や日常のセルフィー撮影でフロントカメラを駆使する人がますます増える今、このアップグレードは大歓迎されるだろう。
iPhone 17 Proには魅惑の「スカイブルー」が登場か?
iPhone 17シリーズで採用されるカラーラインナップについてはまだ確実な情報が出揃っていないが、4月にはBu氏が興味深い情報を発信している。同氏によると、iPhone 17 ProおよびPro Maxには、新色として「スカイブルー」が登場する可能性が高いという。「サプライチェーンに近い複数の情報筋によれば、すでに複数色の試作品が作られており、その中で特にスカイブルーが有力視されている」とのことだ。
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Bu氏はこのスカイブルーの色味を絶賛しており、「iPhone 13 Proの大人気カラーだったシエラブルーを遥かに超える、鮮やかで上品な色合い。目を奪われずにはいられないほど魅力的」とまで表現している。(もっとも私の同僚ジェフ・カールソンは、この噂をあまり歓迎していないようだが……。)
iOS 19で新たな世界観──使いやすさと美しさを追求
次世代iPhoneの魅力は、外観やカメラだけではない。内部のソフトウェアにも、これまでにないほど大胆な進化が訪れようとしている。Bloombergの報道によれば、Appleは次のメジャーアップデート「iOS 19」(またはiOS 26)で、アイコン、メニュー、アプリ、ウインドウ、システムボタンに至るまで、デザイン全体を一新する計画だという。
関係者の話として伝えられた内容によると、Appleが目指しているのは「ユーザーがより直感的でシンプルに、デバイスを操作できるような仕組み」だ。今回のデザイン刷新では、同社が誇る「Vision Pro」のOSである「visionOS」からの影響を色濃く受けるとされている。実際、visionOSには円形のアイコンや半透明で浮遊感のあるナビゲーションパネルが採用されており、このスタイルが未来のiPhoneにも反映される可能性は高い。
また、デザインの刷新はiPhoneだけにとどまらず、iPadやMacにも広がることで、Apple製品全体で統一感のあるユーザー体験を提供する狙いもある。Bloombergは今回の変化を「macOS Big Sur(2020年)や、iOS 7(2013年)以来、最大のソフトウェア刷新になる」と評している。
そのほか期待される注目機能
新しいiPhoneの噂は尽きないが、細部にも面白い展開が見えてきた。筐体のフレーム素材についても情報が錯綜しているが、アナリストのJeff Pu氏は最近、「iPhone 17、17 Pro、17 Pro Maxはアルミフレームに統一される見込みで、17 Airだけが特別にチタン製フレームを採用する可能性が高い」と指摘している。
さらに興味深いのは「Dynamic Island」の変化だ。Face IDセンサーの小型化によって、最上位モデルである17 Pro MaxのDynamic Islandは細長くスリム化される可能性がある。一方、他のモデルのDynamic Islandは現行モデルと同じサイズを維持すると見られている。
通信技術面でもAppleは独自化を進めている。2月に著名アナリストのMing-chi Kuo氏は「AppleはiPhone 17シリーズからWi-FiチップをBroadcom製から自社開発品に切り替える」と予測。自社製モデム「C1チップ」と並んで、通信機能の内製化がさらに進むことになるだろう。この動きが実現すれば、Apple製デバイス同士の連携や通信の安定性がさらに向上するかもしれない。
また、性能強化の観点でも大きなアップグレードが予測されている。リーカーのDigital Chat Stationは、4月に「AppleがAI関連の処理を大規模に採用することに伴い、全モデルのRAM容量が12GBにまで増加するだろう」と述べている。この情報は以前からKuo氏が伝えてきた内容とも一致しており、現行のiPhone 16シリーズで最大8GBだったRAMから一気に飛躍することになる。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
🧠 編集部の感想:
iPhone 17の噂が盛り上がっていますね。特に無印モデルの120Hz対応や、カメラデザインの刷新が楽しみで、ユーザー体験の向上が期待されます。また、超薄型の「iPhone 17 Air」ではバッテリー容量の維持が気になるところですが、デザインにおいても新しい試みが見られるのはわくわくします。
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