4月に入って早々、「Apple Intelligence」が日本語でも使えるようになりました。多くの人が使うiPhoneで利用できるわけですから、AIがよりいっそう身近になりそう。

 とはいえ、気になるのは「自分の生活のなかで、どう便利になるのか」という点。筆者の場合は取材、つまりプレゼンテーションやインタビューでお話を聞き、それをまとめるという場面で、どれくらい便利になるのだろう? と気になっておりました。

まずはボイスメモで書き起こし

 そこで、4月10日に開催されたKDDIの新たな社長へ就いた松田浩路氏の就任会見で試してみました。あ、あくまでお試しであり、実際には記事には反映しておりません。

 まずは会場で「iPhone 16」の「ボイスメモ」アプリを使って録音していきます。書き起こしはリアルタイムでも実行されており、録音画面の左下にある“ふきだし”のようなアイコンをタップすればOKです。

 書き起こされた内容を見ると、ふむ、ミスが多少ありますが、なかなか良い感じに書き起こしされています。ほかのアプリでもそうですが、固有名詞や専門用語は、うまく書き起こしているところもあれば、そうでないところもあります。とはいえ、個人的には、この精度なら十分なレベル。

 さて、この内容をもとに記事を作ってみましょう……というわけで「作文ツール」を使うため、書き起こした内容をコピーして、今回は「メモ」アプリへ貼り付けます。

 メモアプリの画面下部、右から2つ目のアイコン(ヘプタグラムにペンを添えたようなデザイン)をタップすると「作文ツール」が立ち上がります。

 作文ツールは、メールの返信文を自動生成するといった使い方のほか、長文の要約、要点まとめなどの機能が用意されています。書き起こしを取材メモと考えて「要約」「要点」で記事にするための骨子を把握するのも一手です。

 今回は、要点・要約ではなく「作文」→「ChatGPTで作文」を選びました。そして、書きたい内容として録音の書き起こしであること、会見の内容を紹介するニュース記事を生成してほしいことを伝えると……できました。

Apple Intelligence経由ChatGPTで生成した内容

KDDIの新社長、松田浩路氏は就任後初の記者会見で、今後の経営方針とビジョンについて語った。彼は中学生時代に訪れた1985年の筑波科学博を自身の原点と位置づけ、テクノロジーへの情熱が今日のキャリアの礎となったと振り返った。

松田氏は、KDDIの通信品質の高さを確固たる基盤としつつ、AIとの融合による新たな価値創出に意欲を示した。AIマーケットの拡充やGoogleとの提携による大規模データセンターの構築といった具体的な計画を発表。通信とAIを組み合わせることで、社会課題の解決とお客様への新たな提案を目指すと述べた。

さらに、松田氏は「夢中に挑戦できる会社」を目指すとし、社員一人ひとりが情熱を持って取り組める環境づくりへの取り組みを強調。スペインで開催されたモバイル展示会MWCでの若手社員の活躍を例に挙げ、グローバルな舞台での挑戦機会の拡大を意欲的に語った。

国内外でのパートナーシップ強化、日本発のソリューションの海外展開、AIやディープテック分野への積極投資といった施策を通じて、KDDIはさらなる成長を目指していく。松田新社長のメッセージは、通信事業者の枠を超え、技術と人をつなぐ「つなぐ力」の進化により社会貢献を果たすというKDDIの新たな決意を示している。

 生成内容に対しては、たとえば「AIマーケット」は、「拡充」ではなく「構想」と修正しますが、内容は大きく外しておらず、「なるほどな」と思った次第。

 ただ、ちょっとあっさりしているため、内容への印象が薄く、面白みを感じられるかどうかというと、うーむ、ちょっと悩ましい。このあたりは有料のChatGPTアカウントと接続している人にとっては、また違う感想になりそう。

Apple IntelligenceからChatGPTへすぐアクセスできるのはちょっと便利かも

1万文字以上で、と指定してみたが、実際は800文字強

 Apple Intelligenceに対しては、筆者が見た狭い範囲では、好意的な評価も、厳しい評価も、どちらもあるような印象。まだ2週間も使っていない身としては「とりあえず録音書き起こしだけでも便利」ですし、ワンタップで要約してくれるのも便利。

 もちろん、100%これに乗っかって記事を書けるか……というと、そこまでは任せられないのですが、ひとまず書き始めるときに悩まずスタートできそう。

 一長一短と言えばその通りなのですが、録音の書き起こしも要点のまとめも、なかなかの便利具合。ほかの業種のお仕事でも、クライアント・取引先との会議を録音して要点をまとめる、といった使い方は結構グッとくるはず。これから、AIに対して「ここはこうしてくれないとー」とどんどんワガママになってしまいそうですが、半年後、1年後も引き続き使い続けてまいります。



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