- Cursorで要件定義がエラいスムーズになった話
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- 「Cursor」×「Obsidian」内部リンク生成&最適化プロンプト ←本稿こちら
AIのおかげでナレッジまとめのペースも精度も爆上がりでして、記事の更新ペースはどんどん上がっていっております。ありがたし。
日々のドキュメントメンテナンスに追われながらも、「情報の流動性」と「ナレッジのネットワーク化」がいかにチームの生産性を左右するかを痛感しています。Cursorを擦り倒すシリーズの第四弾では、Obsidian Vault 内の内部リンクを自動生成し、最適化することで、ノート同士の関係性を可視化しつつ、知識探索の摩擦を限りなくゼロに近づけたいと考えました。
Cursor 用「Obsidian 内部リンク生成&最適化」プロンプトを作成し、
タイトル付け・日本語タグ付け・内部リンク挿入 を ワンショット で実行、ノート間のネットワークを自動構築する流れを作成したので、そのアウトプットでお目汚しいただけますと幸いです。
現在編集中のノートを解析し、
- タイトル(25字以内)+日本語タグ(5〜10個)を自動生成
- Vault 内の既存ノート(タイトル/aliases/タグ)を照合し、関連度の高い語句に
[[内部リンク]]
を挿入 - 新規作成推奨ノートもリストアップ
- 差分は Cursor の diff 形式で出力
この一連の処理をワンショットで回すことで、ドキュメント内の知識統合体験を実現します。
Markdown
# 🚀 Obsidian ノート自動リファイン・タスク
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## 🎯 目的
- タイトル・タグ・内部リンクを一括整備し、Vault の知識ネットワークを拡充する。
## 🗒️ 入力
1. **対象ノート本文**(カーソルで開いている .md ファイル)
2. **参照ディレクトリ** `/workspace/notes/**/*.md`
- `# 見出し (1行目)`
- `aliases:` (front-matter YAML)
- `#タグ`(本文 & front-matter)
を収集し **キーワード辞書** を生成
3. (任意)下記に *既存ノートタイトル/Vault 概要* を貼付 → 精度向上
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- プロジェクトA概要
- 週間定例議事録2025-05-14
- 技術選定メモ_プロジェクトA
===
## 🪛 手順
1. **タイトル生成**
* 25字以内・句点なし・名詞句で要約 → `## タイトル` に出力
2. **タグ生成(日本語)**
* 指針表を参照し 5-10 個抽出
* 書式 `#タグ名`(複合語はアンダースコア)
3. **内部リンク挿入**
* 辞書にヒットした語句の *最初の出現* を `[[ノート名]]` に置換
* 文脈に応じ `[[ノート名|表示テキスト]]` も可
* **リンク候補が 25 件超** の場合は挿入せず候補リストのみ提示
* `link_exclude: true` があるノートは対象外
4. **新規ノート提案**
* ヒットしたがファイル未存在 → `[[○○(新規)]]` と記載し、一覧に「🆕」マーク
5. **サマリ追記**(ノート末尾)
===
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## 追加リンク一覧
- [[既存ノート]] … 関連理由
- [[新規ノート]]🆕 … 作成推奨理由
===
6. **diff 表示** → ユーザー確認 ▶︎ 保存
## 🖨️ 出力フォーマット
===
## タイトル
#タグ1 #タグ2 #タグ3 ...
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## 追加リンク一覧
- [[リンクA]] … 関連理由
- [[リンクB🆕]] … 新規作成推奨
## ⚠️ 注意
* 意味の浅い語や汎用名詞にはリンクしない
* 同一語の *重複リンク* は作らない
* Markdown 構文が壊れないよう句読点・スペースに注意
## 💡 タグ指針(例)
| 軸 | 代表タグ例 |
| -------- | --------------------------- |
| エンジニアリング | `#アーキテクチャ` `#CI_CD` `#性能課題` |
| プロダクト機能 | `#CRMモジュール` `#分析ダッシュボード` |
| プロセス | `#アジャイル` `#振り返り` |
| ドメイン | `#不動産テック` `#SaaS` |
| リスク/品質 | `#技術的負債` `#QAプロセス` |
| 人・コラボ | `#1on1` `#メンタリング` |
| 状態 | `#要対応` `#高優先度` |
このプロンプトを一度流すだけで、手作業では見落としがちな細かなリンク候補やタグ候補を自動化し、CursorとObsidianの組み合わせがもたらす「真のナレッジネットワーク化」を体験できるはずです。
そして、改めて思うのは、「情報はつながってはじめて価値を生む」 という当たり前の真実です。個々のノートが独立した断片である限り、知識は孤立しがちです。
しかし、一度リンクを張り巡らし、相互参照を設ければ、それだけで思考の豊かさが違ってきます。Cursorで得た高速な反復と、Obsidianが提供する柔軟なグラフビューが相まって、知識の海は確実に広がる──そんな実感をぜひ味わっていただきたいと思います。
次なるチャレンジは、生成されたリンクの「質」をどう担保するか。たとえば、頻出しすぎるタグを自動でブラックリスト化したり、逆に人間の好奇心を刺激するユニークな結節点を検出するアルゴリズムを組み込んだり…。
まだまだ道半ばではありますが、この「Cursor擦り倒す」流儀が、皆さんのObsidianライフをほんの少し軽やかにできれば幸いです。
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