📌 概要
概要
この記事では、自己紹介とともに、赤い人が楽曲「クビだ!」について語ります。この曲は、AIに仕事を奪われる現実を反映したもので、2022年春のボカコレで公開され、その後アルバムに収録されました。最近のAI技術の進化を受け、ChatGPTに楽曲解析を依頼した結果、推定キーやコード進行などの解析が行われましたが、正確性には限界がありました。最終的に、耳コピは人間のスキルが最も強力であることが強調され、音楽家はAIに取って代わられることはないという結論に至ります。🎵✨
📖 詳細
1.自己紹介
はじめまして、赤い人です。
- 大学では情報学部でITとコンピューター音楽を専攻
- 2022年、Cevio AI「可不」登場により “ボーカリストをクビ” に
- そこで生まれた曲が 「クビだ!」 です
2.楽曲「クビだ!」について
- 公開:2022年春のボカコレ
- CDリリース:同年 M3 秋アルバム『AIにボーカルとられ』に収録
- テーマ:AI に仕事を奪われる切実さをそのまま歌詞に反映
- 現実:歌詞通り、本当に仮歌さんのパートを音声合成が担う時代が到来
3.今回の目的
最近 Suno AI などの音楽系生成AIの精度がぐんと向上。
ならば 「耳コピまでAIで済むのでは?」 とひらめき、ChatGPT(o3)に楽曲解析を依頼してみました。
4.実験プロンプト
「Keyやコード進行分析とメロディ分析をお願いします。」
- 上記プロンプトを入力
- 楽曲音源をアップロード
- ローディング画面の裏で Python が走っていることを確認し、期待度MAX!
5.解析結果(抜粋)
項目 | 結果 | コメント |
---|---|---|
推定キー | Cメジャー(相関0.84) | 途中で Cm / C7 / Fm などを挿入し、ドリアン/エオリアン系の色合い |
上位10コード | F, Cm, C, Fm, Gm, Am, A♭, B♭, D♭, G | I–IV 系を軸にパラレルマイナーと ♭VII が目立つ |
メロディ音域 | C2〜G4(2oct+P5) | 低音主体、テナー域でリフレイン多め |
主音分布 | C 48 % / C♯ 13 % / E 12 % | C 滞留+C♯の“ブルーノート”がアクセント |
跳躍率 | 平均 1.7 半音(4度超 13 %) | ほぼ順次進行、要所で 6度↑ の跳躍 |
第一印象:「おお、雰囲気は掴んでる!」――少なくともキー推定は合格点。
セクション別コード進行(AI推定)
セクション | 進行(1小節単位) | 機能的解釈 |
---|---|---|
Aメロ | Cm – Cm – Fm – Gm | i – iv – v:ドリアン/エオリアン感 |
Bメロ | C – G – F – Am | I – V – IV – vi:王道着地をマイナー6へ |
サビ | C – F – A♭ – G | I – IV – ♭VI – V:王道に ♭VI を添えてスパイス |
6.ツッコミどころ
- サビ1小節目以外ハズレ!
- 実際の進行と比べると、Bメロとサビ後半が大きく違う
- 筆者の予想になりますが、現在 Python には「楽曲のコードを正確に分析するライブラリ」がまだ存在していないため、正確なコードを割り出すことができなかったのだと思います。
7.まとめ(2025/06/09 時点)
- 耳コピは依然として人間の耳が最強
- 耳コピできる音楽家は、クビにならない!
結論:現段階では“耳を鍛えよ”。それが一番速くて確実――
AI が追いつくまでは、ね。
🧭 読みどころ
この記事では、AIによる音楽分析の現状と課題について語られています。著者が楽曲「クビだ!」を通じて、AIの進化と音楽家の役割を考察。また、AIに音楽を解析させた結果、限界が明らかになり、依然として「耳コピ」が重要であると結論づけています。これにより、音楽家のスキルの重要性を再確認できるヒントが得られます。
💬 編集部メモ
この記事を取り上げた理由は、AI技術の進化が音楽制作に与える影響を具体的に示しているからです。特に「耳コピは依然として人間の耳が最強」という一節が印象に残りました。この言葉からは、AIが発展してもなお人間の感性や技術が重要であることが強調されています。この記事を読むことで、自分のスキルを見直し、AIとの共存を考えるきっかけになればと思います。音楽家の皆さん、ぜひ自らの「耳」を鍛えていきましょう!
※以下、投稿元
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