

コメダ珈琲店を展開するコメダホールディングスは2月期決算で、過去最高となる470億円の売上収益を記録した。好調の背景にあるのは「過剰満足戦略」。デカ盛りエッグサンドを入り口に、コメダの強さの秘密を紐解いてみよう。(イトモス研究所所長 小倉健一)
メニューよりデカい「逆写真サギ」が話題
私の感じるコメダ珈琲店の魅力といえば、明るく開放感のある空間に尽きる。
多くのカフェがシックで簡素な内装を好むなか、コメダでは柔らかいソファが並び、木目のテーブルが広く取られている。店内の照明も温かみのある色味で統一され、私が抱くカフェのイメージを一歩裏切ってくれる。
空間の快適さに加えて、何より心に残るのが料理の「ボリューム」である。たとえばエッグサンド。たまごペーストが山盛りに挟まれており、パンが押し負けているような印象さえ受ける。
ピザトーストはチーズがとろける厚切りパンに、たっぷりのたまごとソースが詰まり、半分食べた時点でかなりの満腹感が得られる。ヒレカツプレートは、サラダ、ヒレカツ5枚、パン2枚が1つの皿に乗って提供され、どれも大ぶりなため、1人で完食するには覚悟がいる。
ミックストーストも例外ではない。パン3枚に分厚いたまご、レタス、きゅうり、ハムが惜しみなく挟まれており、カロリーでいえば軽く800キロカロリーを超えてくる。写真よりも大きいという意味で「逆写真詐欺」とも言われ、SNS上で話題になっている。
みなさんも感じているだろうが、日々の買い物で「価格は変わらないのに中身が減った」と感じることが多い。
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