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「黒い砂漠」のあらゆる生活コンテンツに10年ハマり続けた“名誉冒険者”に聞く,生活プレイの魅力とは



 2025年5月に日本サービス10周年を迎えたMMORPG「黒い砂漠」。筆者も初年度からプレイしているが,これほど長く続いたのは本作が「戦闘コンテンツ」だけでなく,「生活コンテンツ」にも注力しているからにほかならないだろう。
 そこで,今回は10年間ただひたすらに生活コンテンツに打ち込み続けたプレイヤーのるび家るびびさん(以下,るびびさん)に話を聞きながら,黒い砂漠の生活コンテンツを改めて紹介したい。

生活ランキングがあったことがハマりのきっかけ

 るびびさんは自称「経験値大好き生活レベリング勢」として,生活コンテンツのあらゆるレベルをゴリゴリ上げて楽しんでいるプレイヤーだ。プレイ時間は8万時間を超える,超ヘビー級プレイヤーでもある。全生活コンテンツで最上位クラスである「道人」を達成し,公式の名誉冒険者アワード8分野で選定()されるなど,そのやりこみは本物だ。
※10年のデータに基づいて選ばれた,各分野で合計100名の名誉冒険者(公式サイトの関連ページ)
●「このゲームすごいのでは?」
 最初に,るびびさんが黒い砂漠の生活コンテンツに目覚めたきっかけを聞いた。

るびびさん:
 むかーしむかし(10年前)の話です。メイン依頼を進めて行くうちにあることに気が付きました。
「えっ……ブドウ取れる!! 石を掘れる!! 木が切れる!!」
 衝撃でした。ほかのオンラインゲームをかじったことはあれど,採集ができるゲームは初めてだったのです。気が付くとインプの洞窟まわりを周回していました。一回,10秒か20秒かは忘れましたが,装備もないので効率は悪かったと思います。しかし,楽しすぎてメイン依頼そっちのけで採集した記憶があります。
「……このゲームすごいのでは?」

採集は「そのあたりにあるものを採る」というシンプルなコンテンツだ。伐採なら斧で切る,樹液や血を手に入れるなら注射器のような道具を使う,肉を剥ぐなら屠殺用ナイフを使うなど,見た目も区別されていてリアリティがある
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るびびさん:
 次に集めた素材を加工でき,料理や錬金を通して生産品に変えることができました。
「ビールできた!! えっ売れるの!? 商売できるじゃん!」
 黒い砂漠には取引市場があり,生産したものを売買できます。ほかのゲームでは敵がドロップしたものをせいぜい強化して売るくらいでした。ハマりすぎて寝てる合間も,2時間おきに起きてきて料理をセットしてました。狩りをする以外にも生活で収入が入るのです。
「このゲームすごいのでは?」

「生活できちんと利益が出る」という点も黒い砂漠の大きな特色だ。料理などは安定した収入源になるだろう
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るびびさん:
 次に労働者と出会いました。ノードに貢献度を投資し派遣すれば素材を取ってきてくれるのです。
「素材取ってきてくれるの!? ちょっと会社経営みたいだな」
 社長になった気分で,もともと経営ゲームが好きだった自分に合っていました。ビールをあげるだけで延々と働いてくれる労働者が少し不憫でしたが,いまでもこのシステムはよくできていると思います(ちなみに,各村の税金で給料をもらっているそうな)。
「このゲームすげぇ!!」
 このあたりから僕の黒い砂漠生活が始まりました。

どの労働者を雇い,どこで働かせるかはプレイヤーの自由だ。ここはまさに経営ゲームライクな楽しみ方ができる
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●「頭の上に金冠を乗せている人がいる」
 そして,るびびさんが「経験値勢」となった決定的な出会いが訪れた。

るびびさん:
 始めてから1か月ほどして生活ギルドを立ち上げたときくらいに,ベリア倉庫前で,頭の上に4つの金冠を乗せている方がいたんです。それを見て「きれいだな〜」と思ったのが沼の始まりでした。
 ランキングがあることも知らないくらいだったと思いますが,ここから生活勢の中でも経験値勢という,かなりマイナーな部類になったんです。経験値効率を求めて検証を繰り返し,ひたすらデイリー(依頼)と日々のルーティーンをやっていたら,採集と加工で金冠を取れるようになりました。
 あとは1位をキープしつつ興味のあるカテゴリから,1つずつ1位を取れるようにした結果,いまに至る感じですね。

生活コンテンツにはランキング要素があり,上位者はキャラの頭上に冠が並ぶ。自分も付けてみたい! という気持ちが,るびびさんを生活レベリングの道へと突き動かした
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黒い砂漠にはどんな生活コンテンツがある?

 黒い砂漠の生活コンテンツは11に分かれている。
【集める】採集・釣り・栽培・狩猟
【作る】料理・錬金・加工
【売る】貿易
【交換する】交易
【移動する】調教・航海
 そして,これらが巧妙に関係し合っていることが,黒い砂漠における生活コンテンツの奥深い点だ。例えば,食材を集めて売るゲームプレイでは,下図のようにさまざまな経路が考えられる。

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 図内の枠で囲ってあるものが生活コンテンツのそれぞれのカテゴリとなる。
 「釣り」は高級魚から雑魚までさまざまな魚が釣れ,いずれの魚もそのまま「貿易品」としてNPCに販売できる。青枠/黄色枠の高級魚なら皇室納品というチャンネル(自由に移動できるサーバーのようなもの)ごとの数量限定販売を狙うことも可能だ。
 それだけではなく,魚を「乾燥加工」して「料理」に使うこともできるし,取引所でほかのプレイヤーに売ることもできる。乾燥後の魚を労働者製作に回して,乾燥魚の貿易箱を作り,「貿易品」として売る。このように同じアイテムでも,相場やいまの目的(対象カテゴリのレベリングなのか金策なのか)に応じて,自分の好きな処理方法を選べるのが面白い点だ。
 陸の食べ物なら植物やキノコの「栽培」,動物の「狩猟」,動植物やキノコの「採集」があり,これも牛乳であればそのまま使うだけではなく,チーズやバターに「加工」してから「料理」に使ったり,料理せずにそのまま売ったりなど,多様な販売手段がある。
 そして各カテゴリのレベルが上昇するほど効果も上がるため,るびびさんのようにレベリングがしたくなってくるわけだ。材料を集める分野であれば集まる量が増えたり質が高まったりするし,作る分野であればできあがる量が増える。売る分野であれば高く売れる……といった恩恵がある。

るびびさん:
 黒い砂漠のいいところは何をしても儲かるし,レベルがあるので無駄にならないということです。なので,とりあえず興味があったら,好きなものをやりますが,密接に関係している分野があるので,そっちもやりたくなるんです。
 そして,気が付いたら全部の分野をやっています。その経験の中で好きなカテゴリを見つけているはずです。まずはその過程を楽しんでください。
 強いて言うなら,料理で定食を目指すと,採集狩猟加工栽培に密接に関係し,取引所の使い方や,皇室納品もでき,貢献度も得られてお得です。

 なお,るびびさんが「道人」を目指した生活スキル中で,とくにレベリングがきつかったのは海上移動スキルの「航海」だという。

るびびさん:
 デイリー以外だと,ほとんど航海レベルが上がらず,船を航行するか怪獣討伐しかありません。食料が尽きると止まってしまい,船員が病気になるので長時間放置もできないです。タイマーを握りしめて26分おきに起き,船(を漕ぐ船員=動力源)に特製定食を食わせるというのを数か月やりました。

エンドコンテンツ「エフェリア重帆船」の思い出

 航海レベル上げには船が必要である。個人の最終船舶の1つである「エフェリア重帆船」の製作についても思い出深いそうだ。

エフェリア重帆船。個人が永続所有できる船としては最大級の大きさだ
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るびびさん:
 重帆船製作にはデイリーが必須ですが,当然重帆船がないのでソロだとかなり厳しいです。いまは誰か持っていれば乗せてもらえますが,実装当時だったので誰も持ってなかったんです。
 なのでパーティを組んで,みんなでボコるのですが,貿易船と駆逐艦で火力と速度に格差が出てしまいます。僕は火力も速度も低い貿易船だったので,なるべく申しわけなさそうについて行き,遅れて討伐地点につくころにはすでに死にかけの海獣のところへ「ええ,私はずっといました」的なオーラをかもし出して,ハァハァ言いながら必死に食らいついていました。
 幸い,もともと仲のいい航海デイリー仲間がいたので,楽しくワイワイやっていましたが。
 余談ですが,重帆船デイリーより以前の航海デイリーでは,「衝角」スキルが一強でした。衝角は,船で体当たりするようなもので,うまく当たると大ダメージなのですが,当たり判定が小さく,船が進んでいくために当てづらいです。
 なのでパーティで海獣を挟んで互いに衝角し,当たり判定である船首に海獣をうまくもっていって,十数秒で倒すという小技がありました。これを仲のいい面子とチャットしながらワイワイやるのは楽しかったですね。

●エフェリア重帆船は生活コンテンツの集大成
 エフェリア重帆船の獲得は,デイリー以外の部分も深い知識やゲーム経験が必要だ。まずは母体となる船を作らねばならない。最初に,採集をして材料を集め,加工し,労働者を雇って,貿易型の「エフェリア軽帆船」か戦闘型の「エフェリア護衛艦」を作るのだ。
 これをやっているうちに「採集」「加工」のスキルが上がるだろうし,加工の効率アップを図ってレベリングもしたくなる。筆者もさまざまな手持ちのアイテムをひたすら加工してレベリングしたのを思い出す。
 その後,「エフェリア貿易船」「エフェリア駆逐艦」を目指し,軽帆船や護衛艦で海洋モンスターの討伐や「交易(船での物々交換)」を行って,船の増築材料を集めていく。そうして,貿易船や駆逐艦のさらに上位,エフェリア重帆船の製作を目指していくのだ。

貿易船や駆逐艦よりも大きく,船内に「船室」を備えている。船長のみが開閉可能
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船室は船長のプライベート空間という感じ。机があったりベッドがあったりする
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最近のアップデートでは,重帆船の船員による「自動釣り」機能も追加された。後ろに大きなラッコ族が乗っており,船の移動中に釣りをしてくれる
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船を操舵するるびびさん
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同乗者はマストに登り,見晴らしのいい景色を楽しめる
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海洋モンスターを発見! 左舷艦砲を一斉掃射するるびび船長
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派手な水しぶきとともに着弾!
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最近は「狩猟」がアツいらしい

 生活コンテンツでの金策としては,「狩猟」がアツいそうだ。狩猟は,生活系アップデートの象徴的な存在なのだという。新地域のアップデートとともに狩猟対象がどんどん変わっていき,取り組む価値が高まったのだ。

るびびさん:
 初期のレベリングは,デイリーとクジラ狩猟しかなかったのですが,生活熟練度が実装され,さらに獲得経験値が加速(上昇)したあたりから,狩猟が金策としても優秀な時代に入ります。“草サイ”一強時代の到来です。獲得経験値がすさまじく,名匠まで1時間かからず,道人まで数日で到達するレベルでした。肉は少なめですが強化素材の出がよく,金策としても優秀です。

通常の狩猟では「火縄銃」を使う。生活コンテンツの中でも戦闘寄りのアクティブなコンテンツだ
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るびびさん:
 次に朝の国が開放され,狙撃用モンスターが実装されます。狙撃時代の到来です。獲得経験値はさらに加速し,金策としても全分野の中でぶっちぎり1番に躍り出ました。
 かくして狩猟は,肉は料理,血は錬金,皮は加工し,強化素材も出る万能カテゴリとなったのです。ほかのどの生活分野も負けず劣らずの歴史があります。
 生活のアップデートを見るだけでも,黒い砂漠がどれだけちゃんとアップデートをしてきたかが分かる思います。

狙撃銃やMOB自体は実験的にバレノス付近にいたが,朝の国では本格的な狙撃専用モンスターが登場した。狙撃銃のズーム倍率を変えられる「マルニの狙撃銃」も実装
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「戦闘もいいけど生活もいいですよ!」

 るびびさんは今後,生活の全分野の頂点を目指して活動していくという。黒い砂漠へ期待することとしては,道人Lv50以降の恩恵や皇室納品の上限,生活装備の家門統合などだそうだ。
 最後に,これから黒い砂漠を始める人へのメッセージをもらった。

るびびさん:
 戦闘もいいけど生活もいいですよ! 生活だけでも十分に遊べるゲーム黒い砂漠,ぜひ一度遊びに来てくださいネ。

 とにかく広大な世界と奥深いシステムが楽しめる,黒い砂漠の生活コンテンツは,やってみるとハマってしまうかも?

「黒い砂漠」公式サイト



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🧠 編集部の感想:
「黒い砂漠」の生活コンテンツに10年も没頭しているプレイヤーのインタビューは、ゲームの魅力を再認識させられます。多彩な生活要素は、ただの戦闘ゲームにとどまらず、深い戦略性を育んでおり、経営ゲームのような楽しさもあります。やり込み要素が豊富だからこそ、長く楽しんでいるプレイヤーがいるのだと実感しました。

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