Steamが生み出す“積みゲー”文化の影響
2025年7月8日、ゲームマーケティングアナリストのChris Zukowski氏が自身のブログで、PC向けゲームプラットフォームSteamについての分析を発表しました。Zukowski氏は、Steamが「買ってもプレイしないゲーム」、すなわち“積みゲー”を生み出すビジネスモデルを持っていると指摘しています。この特性がSteamを強力なプラットフォームにしているとの見解を示しました。
Steamの概要
SteamはValveが運営するPCゲームプラットフォームで、2003年からサービスを開始。AAAタイトルからインディーゲームまで、多彩なジャンルのゲームが揃い、ユーザーと開発者に広く利用されています。SteamはPCゲーム市場でのトップシェアを誇り、2024年3月には同時接続プレイヤー数が4000万に達しました。
Zukowski氏の洞察
Zukowski氏は、Steamのインディーゲームへの利益の多さは、熱心な趣味人たち(“super die hard hobbyists”)によって支えられていると述べています。これらの趣味人は、金銭の消費を気にせず、自分の趣味に没頭する傾向があります。彼は「恥の山」(Pile of Shame)という概念に注目し、購入した玩具や本などを使わずに溜め込む文化が、Steamユーザーにも同様に存在すると分析しています。
アンケート結果
さらに、Zukowski氏はSteam Nextフェスで体験版を試した1436人にアンケートを実施。907人が体験版をウィッシュリストに追加したものの、実際にプレイしたのは139人にすぎなかったという結果が出ました。この現象は、趣味人がコレクション自体に満足し、プレイしないことが多いことを示しています。
経済的影響
Steamにおける“積みゲー”の数は膨大で、2024年時点での総額は約190億ドルに上るとの推測もあります。さらに、GameDiscoverCoの調査によれば、Steamライブラリのゲームのうち32.7%が未プレイであり、中央値では51.5%が未プレイとされています。この数字は、「買うだけ買って、遊ばない」状況の深刻さを浮き彫りにしています。
Steamのセール構成
Steamでは季節ごとに大型セールが行われ、テーマに沿ったタイトルの割引イベントも数多く開催されています。このように、買い物の機会が豊富に用意されているため、ユーザーはゲームを即座にプレイするつもりがなくても購入する傾向があります。
結論
最近のゲーム業界では、ライブサービスゲーム優先の傾向が強まる中、Steamの“積みゲー”文化が独自の需要を生んでいることは注目に値します。Zukowski氏の分析から、Steamが今後も成長し続ける理由が見えてきます。
(配信元:GamesRadar+)
🧠 編集部より:
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Steamと積みゲーの現象
Steamは、13年以上にわたりPC向けゲームプラットフォームとして君臨してきましたが、その中で「積みゲー」という現象が顕著になっています。Chris Zukowski氏の分析によれば、Steamユーザーの多くは購入したゲームを実際にはプレイせず、コレクションとして所有することに満足感を感じているとのことです。このような趣味の傾向は、特に「熱狂的趣味人層」への依存を示しています。
背景知識
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コレクション心理: 趣味を持つ人々にはコレクションをすること自体が楽しみであるため、必ずしもプレイすることが目的ではないという点が指摘されています。この現象は、レゴやミニチュアフィギュアなどの玩具にもみられる傾向です。
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データの信頼性: Zukowski氏の調査やGameDiscoverCoのデータを見る限り、平均してSteamユーザーの約32.7%が未プレイのゲームを持っているとされています。しかし、これらのデータは概算であり、正確性には注意が必要です。
Steamの価値
Steamのプラットフォームは、その多様性とアクセスのしやすさから、インディーゲーム開発者にとっても利益を上げる場となっています。少なくとも、ユニークで魅力的なゲームであれば、『積みゲー』として購入される可能性が高いと言えます。
関連リンク
最後に
gamersにとって「積む」という行為は、新たなアイテムを探し続ける楽しみの一部であり、Steamのセールやフィーチャーによってさらにその傾向は強まっています。自分自身の「積み具合」をチェックするために、SteamDBやHowLongToBeatを活用してみるのも面白いかもしれません。
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キーワード: 積みゲー
このキーワードは、Steam上での「買ってもプレイしないゲーム」を象徴しており、プラットフォームの特徴やユーザー行動を調査した内容と深く関連しています。
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