土曜日, 5月 24, 2025
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「男性が女性の胸に惹かれるのは本能か?」胸を露出して暮らす部族の男性を調査した研究


なぜは、特定部位――とくにに、これほどまで強い性的関心抱くのでしょうか? これは非常に深遠な哲学的思索です。

この疑問は、これまでさまざまな説が唱えられて来ましたが、主に2種類の解釈が中心になっています

それはいわゆる本能だという生物学的な解釈と、人間社会が価値を感じるよう誘導しているという文化的影響による解釈です。

そこでポーランドヴロツワフ大学(University of Wrocław)心理研究チームは、胸を出して生活するのが当たり前の部族の男性が、女性の胸に性的興奮を感じるのか? ということを調査してみることにしました。

もしも常に見えいる社会でも、やはり性的魅力感じるしたら、その魅力根源は、文化ではなく人間本能ある可能性が高くなります

一体、調査の結果はどうなったのでしょうか?

研究成果2025324日、科学分野国際学術誌『Archives of Sexual Behavior』掲載した。

目次

  • なぜ男性はおっぱいが好きなのか?
  • 性的興奮の“源泉”は文化か、それとも本能か?

なぜ男性はおっぱいが好きなのか

これまで心理研究では、女性性的対象としてわれる背景は「文化的に誘導されているという考え方ありました。

この考えでは、胸は日常いる部位であり、みだりに見せるものではないという社会的な規範が、視覚的レアリティ(希少性)を高めており、それが女性の胸を魅力的に感じさせていると説明しています。

さらにメディアが「胸は性的に魅力的だ」というメッセージを繰り返しているため、多くの人が胸を性的対象として認識してしまっているというのです

一方で、形状サイズ、対称といった要素が、進化に「さ」や「出産能力」といったシグナルっており、本能男性反応するように出来ているという生物学的見方も根強く存在します。

確かにどちらも最もな説明に思えます。

そこで今回研究では、その両者うち、どちら本当に影響いる検証するために、ユニーク対象集団した。

それインドネシア・パプア先住民族「ダニ族(Dani people)です。

ダニ族の戦士/Credit:Wikimedia Commons

ダニ社会では、40ほどまで女性上半身露出生活するのが当たり前で日常見える環境存在ていした。

しかし近年では文化変化進み、女性多く覆うようってます。

この文化変化活用し、研究チーム2世代男性対象調査いました。

1は「女性露出てい時代中高年男性」、そしてもう1は「隠す当たり前現在若年男性」です。

そしてそれぞれグループに対して、研究者通訳を通じて、「異性とき性的興奮するか?」「性行為触れたい感じるか?」「異性魅力判断する要素どれほど重要か」などの質問を行いました。

回答すべて口頭われ、統計分析によって世代違い調べした。

性的興奮の“源泉”文化か、それとも本能か?

調査結果、2世代ほとんどせんした。

若い女性日常てい中高年男性も、隠す文化若年男性も、いずれ程度で女性性的興奮する」答えです。

Credit:ナゾロジー編集部,OpenAI

また、性行為触れる頻度や、パートナー魅力判断するどれほど重要するについても、世代せんした。

これらの結果は、「普段いるからこそ興奮対象なる」という従来文化説明否定するものです。

代わりに、性的反応は、文化によってものではなく、人間あらかじめわっ進化本能いる可能性ある考えます。

通常、心理では刺激さられるしまい、反応なる「作(desensitization)」という効果ています。

その観点からすると、日常見慣てい中高年世代男性は、若者より興奮覚えって不思議ではありません。

ところが、今回調査ではそうした文化れ(作)影響は特になかです。

つまり、どれほど日常ってようとも、男性それを「性的魅力で、興奮覚える対象」として認識いることになります。

これは、「女性胸」という身体部位が、人間進化過程さ・健康・繁殖能力重要シグナルとして選択受け、男性組みまれた“反応装置”よう役割果たしていること示唆ています。

さらに重要は、この研究測定いる単なる「好み」や「関心」ではなく、明確性的興奮(arousal)という身体・心理反応あるというです。

それゆえ、文化によって「見慣ていたかどうか」という視覚経験違いあっとしても、そのよう深層反応まで変化ないかもせん。

このことから、人間の「性的興奮スイッチ」が、見慣れることでは簡単は“オフ”ならない、堅牢メカニズムある可能性見えます。

そしてそれは、文化本能複雑交差ながら、人間行動っていること物語っています

今回研究は、たちが「当たり前」って性的魅力感じについて、考え直すきっかけえてます。

文化だけでは説明できない、人間深層ある本能判断が、どのよう形成きたか。

この問い探ることは、単に恋愛性的魅力理解するだけなく、人間という存在根源迫る手がかりなるかもせん。

今後さらなる研究によって、「さ」や「魅力」正体が、もっと明らかなること期待ます。

全ての画像を見る

参考文献

New research challenges idea that female breasts are sexualized due to modesty norms
https://www.psypost.org/new-research-challenges-idea-that-female-breasts-are-sexualized-due-to-modesty-norms/

元論文

Nudity Norms and Breast Arousal: A Cross-Generational Study in Papua
https://doi.org/10.1007/s10508-025-03122-5

ライター

相川 葵: 工学出身のライター。歴史やSF作品と絡めた科学の話が好き。イメージしやすい科学の解説をしていくことを目指す。

編集者

ナゾロジー 編集部



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🧠 編集部の感想:
この研究は、男性が女性の胸に惹かれる理由を本能と文化の両面から探るもので、非常に興味深いです。特に、文化的制約が少ない環境でも、本能的に性的魅力を感じる可能性があることが示唆されている点が印象的です。今後の研究が、さらに人間の性行動の根源を解明することを期待しています。

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