「生活保護目的の外国人急増」はデマ！実態は減少中。専門家が語る真実とは？

🔸 ざっくり内容：
近年、日本における外国人の生活保護受給が大きな話題となっています。ネット上では、外国人への生活保護支給が違法であるとの誤解や、外国人が生活保護目当てに多数日本に来ているというデマが広がっています。また、「日本人が納めた税金を外国人に使わせるな」といった批判も多く見られます。

匿名の一般社団法人「つくろい東京ファンド」所属の社会福祉士、大澤優真さんは、外国人と生活保護についての誤解を説明します。生活保護法は「すべての国民」を対象としていますが、1954年の厚生労働省の通知により、一部の在留資格を持つ外国人にも保護が行われています。日本の最高裁は、外国人への生活保護は違法ではないとしつつも、その適用について複雑な事情があると指摘しています。

実際、外国人の受給者数は減少しており、不正受給の割合はごくわずかであると大澤さんは述べています。彼は、生活保護の支給がなぜ必要なのかについても議論を提起します。「税金を払っていない外国人に支給する必要があるのか」という意見は的外れだとし、外国人も日本で働き、税金を納めていることを指摘しました。

過去の問題例として、2010年に大阪市で発生した中国人の生活保護申請が大きな問題となりましたが、これは制度の不備によるもので、現在は入国時に生活保護目的の人はほぼ排除されています。

さらに彼は、困窮者が自国に帰れない場合や支援が行き届かないケースも存在し、人道的な観点からも支援が求められるべきだと強調しています。彼が取り組んだ事例の中には、難民申請が却下された後に困窮し、自殺未遂に至ったケースもありました。

大澤さんは、外国人への生活保護についての冷静な議論が必要であり、デマや偏見による差別を助長してはならないと訴えています。法律や制度の歴史的背景、現状に基づいた議論が求められています。

🧠 編集部の見解：
外国人への生活保護に関する議論は、実に複雑で多面的なものですね。特に、デマや偏見が蔓延する現代において、冷静な視点が求められています。大澤優真さんの見解は、根拠のない情報に対する警鐘として非常に重要だと思います。

私自身、生活保護に関しては「不正受給」や「生活保護目当ての外国人」というイメージが強く、偏見があったことを認めざるを得ません。しかし、実際には不正受給はわずか0.5％とされ、むしろ助けが必要な人々が利用できていない現状のほうが深刻であるということを学びました。

さらに、大澤さんが指摘するように、外国人受給者が年々減少している事実も、議論を進める上で非常に重要です。私たちは、統計や実態に基づいた事実を無視せずに、議論を深める必要があります。

社会的には、生活保護問題が外国人差別や偏見を助長する危険性があるため、実態を正確に把握し、理解を深めることが求められます。また、外国人も納税しているという視点を忘れずに、彼らの人権や生存権を無視してはならないでしょう。

背景としては、外国人を受け入れる国としての責任も大きいです。日本は、世界各国からの移民を迎え入れているわけですから、困窮する外国人への配慮は人道的な観点からも必要です。自国に帰れという意見もありますが、実際には帰国できない事情が多く存在することも理解しなければならないと思います。

生活保護に関する議論は、感情的になりがちですが、冷静で理性的なアプローチが求められます。そして、困難な状況にある全ての人々に目を向け、助け合う社会を築くことが大切ですよね。

• キーワード: 外国人生活保護

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