






「液晶」「有機EL」「量子ドット」「ブラウン管」はどうやって映像を表示しているのか?
ニュース記事公開日:2025年07月17日 07時00分
現代のディスプレイ技術には、液晶(LCD)、有機EL(OLED)、量子ドット(QLED)、ブラウン管(CRT)などがあり、それぞれ独自の仕組みで映像を表示しています。デザインエンジニアのダン・ホリック氏が、これらの技術を詳しく解説しています。
ブラウン管
薄型ディスプレイの普及前に主流だったブラウン管は、大型の真空管内に電子銃を配置し、蛍光体を照射することで画面を描画します。蛍光面は赤、緑、青の蛍光体で構成され、電子ビームがこれに衝突することで色を表現します。
液晶ディスプレイ
液晶は赤、緑、青のピクセルで構成されており、バックライトがこれを照らして画面を描画します。
偏光板や液晶の特性により、光を通すかどうかを制御できます。液晶の種類には、TN液晶、IPS液晶、VA液晶がありますが、それぞれ異なる特性と用途に応じています。
量子ドットディスプレイ
量子ドット技術は、液晶ディスプレイのカラーフィルターの代わりに、赤、緑、青に発光する量子ドット層を使用します。これにより、より効率的な光利用が実現され、消費電力が抑えられ、高い輝度が得られます。
有機ELディスプレイ
有機ELディスプレイは各ピクセルが自ら発光するため、非常に深い黒を再現できます。しかし、有機ELは輝度を上げるのが難しいため、さらなる技術革新が求められています。
技術の進化
新しい技術として、タンデムOLEDやマイクロLEDが登場し、それぞれ有機ELの問題点を解決しつつ、優れた映像体験を提供することが期待されています。
ホリック氏はこの記事をソフトウェアデザインに関するシリーズの第1弾として発表しており、今後は「フォント」や「AI」、「圧縮技術」などのトピックも取り上げる予定です。
これらの技術は、私たちの視覚体験を豊かにする重要な要素であり、今後の進化にも注目です。
🧠 編集部より:
この記事では、テレビやスマートフォンに使われている様々なディスプレイ技術について詳しく解説しています。以下にそれぞれのディスプレイの仕組みや特徴を補足し、関連情報もお届けします。
◆ ブラウン管
仕組み: ブラウン管は、内部に真空状態の大きなチューブがあり、電子銃が蛍光面に電子ビームを照射します。赤、緑、青の蛍光体が配置されているため、このビームが当たることで色が発光します。
豆知識: ブラウン管は、特にテレビ初期の名残が深い技術で、特に80年代や90年代のテレビ放送はこの技術が主流でした。
◆ 液晶ディスプレイ (LCD)
仕組み: 液晶ディスプレイは、赤、緑、青のピクセルを持つカラーフィルターをバックライトで照らし、液晶分子の動きで光の通過を制御します。
特徴: 液晶はパネルの薄さが魅力で、明るさや色の再現性に優れていますが、視野角や黒色の表現に課題があります。
関連リンク: 液晶技術の詳細
◆ 量子ドットディスプレイ (QLED)
仕組み: 量子ドット技術では、カラーフィルターの代わりに量子ドット層を使用し、赤、緑、青の光を吸収して再発光します。
メリット: 高い輝度を持ちながらも消費電力を抑えることができ、黒色表示も改善されています。
◆ 有機EL (OLED)
仕組み: OLEDは各ピクセルが独自に発光し、バックライトを必要としません。これにより、黒色を非常に深く表現できます。
最新技術: 有機ELの輝度の課題を解決するため、発光層を二重にする「タンデムOLED」技術が開発されています。
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◆ マイクロLED
概要: マイクロLEDは、無機物からなる微細LEDを使い、有機ELの短命や焼き付き問題を解決することが期待されています。また、高いコントラスト比も魅力です。
豆知識: マイクロLEDは近い将来、非常に高性能なディスプレイ技術としての実用化が期待されています。
背景
近年、ディスプレイ技術は急速に進化しており、特にエンターテインメントやゲーム環境、さらにはスマートフォンにおいて、ユーザー体験は日々改善されています。これに伴い、各技術の理解が市場選定にも影響を与えています。
この解説を通じて、異なるディスプレイ技術の特性や進化を理解し、自分に最適なデバイス選びに役立てていただければ幸いです。
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キーワード: ディスプレイ
このキーワードは、記事全体の焦点である異なるディスプレイ技術(液晶、有機EL、量子ドット、ブラウン管)の理解に関連しています。
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