「国宝」吉沢亮・横浜流星・渡辺謙・李相日、カンヌ上映を控えた心境語る（写真29枚 / コメントあり）

第78回カンヌ国際映画祭の監督週間に選出された「国宝」。そのキャストである吉沢亮、横浜流星、渡辺謙、監督のリー・サンリがフランス現地時間5月17日にカンヌに到着した。

吉田修一の同名小説を原作とした「国宝」は、任侠の一門に生まれながら歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・立花喜久雄の50年を描いた一代記。カンヌでは現地時間5月18日に公式上映が行われる。

喜久雄を演じた吉沢は「カンヌは海が近くて、映画祭に向けて街の方たちの活気も熱量高くて、すごく素敵な街だなと思います。日本の文化である歌舞伎を通して、この『国宝』という作品を海外の皆様にどのように受け止めてもらえるかとても気になります。僕たちが意図していない視点で観てくださる人もたくさんいると思うので、明日の公式上映の皆さんの反応が楽しみでもあり、不安でもありますね」と吐露。喜久雄の親友でありライバルでもある大垣俊介を演じた横浜は「リゾートの雰囲気も下町のような雰囲気もあって、いろんな表情がある街だなと思います。フランスでは歌舞伎をはじめ浮世絵など日本の文化に興味をお持ちの方が多いと思うので、吉沢くんと一緒で、日本が誇る伝統芸能である歌舞伎を題材とした作品を、観てくださった方がどのように感じてくださるのかがすごく楽しみです」と語った。

抗争で父を亡くした喜久雄を引き取る花井半二郎を演じた渡辺は「これまでいろいろな映画祭に連れて行っていただき、カンヌで映画祭はコンプリートになりますが、みんなで集中して映画を盛り上げていこうという雰囲気があって、やっぱり素敵だなと思いますね。事前に作品をご覧になった記者さんから質問をいただいていますが、僕たちが描きたかったことに関する質問が来ているので、海外の皆様にも伝わると思っています。ただ、一般のお客様がどういうふうに感じるかはすごく楽しみです」とコメント。李は「単に日本映画ということだけでなく、日本の伝統芸能を扱っている作品がカンヌに出品されるということは、そう多くはないことだと思います。それに、今の映画界でトップを走っている俳優たちが勢ぞろいして日本の伝統芸能を題材にした作品に取り組むという、エンタテインメント性と作品性の両方を持っている作品がカンヌに選出されたということはすごいことですし、どう見られるかがとても気になります。明日の公式上映は作り手にとっては重圧で、なかなかタフな時間になると思います」と胸中を明かした。

「国宝」は6月6日に全国で公開。

映画「国宝」予告編