アレクサンドリアの大灯台の石材が海から引き上げられました
2025年7月22日、アレクサンドリアの大灯台に使用されていた巨大な石材22個が海底から引き上げられました。この灯台は紀元前3世紀に建設され、高さ134メートルを誇る古代の驚異の一つとして知られています。古代エジプトのプトレマイオス1世の統治下で建てられ、ギリシャの建築家ソストラトスによって設計されました。
灯台は796年の地震で半壊し、その後1303年と1323年の地震により完全に崩壊。その石材は後にカーイト・ベイの要塞に再利用されました。しかし、1968年に灯台の石材が海底に沈んでいることが確認され、1994年にはフランスの考古学者ジャン-イヴ・アンプルールが調査を進めました。これにより3300点以上の遺物が確認され、過去10年間で100点以上がデジタルスキャンされています。
今回のプロジェクト「PHAROS」は、フランス国立科学研究センター（CNRS）の考古学者イザベル・ヘアリー氏が主導し、引き上げられた石材には入り口に使われたまぐさ石や支柱、敷居の石などが含まれています。塔門の出入り口はエジプト様式とギリシャの技術が融合し、ヘレニズム時代の文化的多様性を象徴しています。
このプロジェクトでは、引き上げられた石材は詳細な写真測量法によってスキャンされ、ボランティアエンジニアによってデジタル分析されます。最終的には「アレクサンドリアの大灯台の仮想的な写し」を作成することを目指しています。
以下の画像は、今回引き上げられた石材の様子です。
この取組は、古代建築の復元に向けた重要なステップであり、歴史への理解を深めることが期待されます。
🧠 編集部より：
アレクサンドリアの大灯台についての補足説明
アレクサンドリアの大灯台は、紀元前3世紀にエジプトのアレクサンドリアに建造された非常に象徴的な建築物で、古代の七不思議の一つとされています。灯台の高さは134メートルに達し、その当時はギザの大ピラミッドに次ぐ高さを誇っていました。この灯台は、商業航路の安全を確保し、港に入る船の目印として機能していました。
最近の考古学的発見
2025年には、アレクサンドリアの大灯台に使われていた巨大な石材22個が海底から引き上げられました。これらの調査は、フランス国立科学研究センター（CNRS）の考古学者イザベル・ヘアリー氏が主導したプロジェクト「PHAROS」の一環として行われました。石材には灯台の記念碑的な入り口に使われたまぐさ石や支柱、敷居に使われた石のほか、エジプト様式とギリシャ建築技術が融合した塔門の断片も含まれています。これはヘレニズム時代の文化的多様性を物語っています。
藻が生えた背景
アレクサンドリアの大灯台は、796年の地震により半壊し、その後1303年および1323年の地震で完全に崩壊しました。以降、この建物の残骸は長い間海底に沈んでいましたが、1990年代以降の調査によって多くの遺物が確認され、今では3300点以上の遺物が発見されています。
プロジェクト「PHAROS」
このプロジェクトでは、引き上げられた石材をデジタル復元し、アレクサンドリアの大灯台の仮想再現を目指しています。ボランティアエンジニアによるデジタル分析が行われ、石材をジグソーパズルのように配置して、再構築することが目標とされています。
参考リンク
この歴史的な灯台に関する新たな発見は、古代の技術や文化を知る貴重な手がかりとなります。各々の石材の背景にも豊かなストーリーがありますので、ぜひ興味を持っていただければと思います。
-
キーワード: アレクサンドリアの大灯台
※以下、出典元
▶ 元記事を読む
Views: 0
