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概要
この記事では、元ラウンジ嬢が潰れかけの画廊に拾われ、アートを売るという新しい道を模索する過程が描かれています。彼女は過去の経験を活かし、アートの販売を通じて自分自身の価値と可能性を再発見していく様子が綴られています。
要約の箇条書き
- 元ラウンジ嬢が銀座を辞め、人生の棚卸しをしている。
- アートは好きな人にしか売れないというオーナーのおばあちゃんとの出会い。
- 過去2年間、ボトルと愚痴に囲まれ、消耗していた日々。
- 画廊での最初の展示会は来客3人で、その中には関係者も含まれていた。
- 夜職で得た販促技術をアート業界に適用していく過程。
- 売れるアートと売れないアートの“感情構造”についての考察。
- アートに興味がない読者にも響くメッセージを持つ。
- 次回予告では「売れる絵と売れる女の類似性」がテーマに。
化粧を落とすたびに、「今日も誰にも好かれてないな」と思ってた。
銀座のあの店は、きらびやかだった。お客様は大手商社の部長、広告代理店の役員、外資のファンドマネージャー――
けど、どこか全員、同じ顔に見えた。
「るいちゃんって、なんかこう、空気がいいんだよね」
そう言われて飲む14万円のシャンパン。
私が「ありがとう」って笑ったときの顔、多分、誰も見てなかったと思う。
その“おばあちゃん”と出会ったのは、辞めて2週間後。友達に誘われて行った展示会で、ひと気のないスペースに座っていたのが彼女だった。
白髪で背筋がまっすぐで、けど目がちょっと曇ってた。
「……この人、あと3ヶ月持たないな」と、なんとなく思った。
展示されていたのは若手作家の油彩。悪くなかった。でも、売れない理由がはっきりしてた。
“場所”と“売り方”が、きっと10年前のまま。
「あなた、ラウンジで働いてたんだって?」「……ええ、まぁ」
「接客はできるんでしょ。アート、売ってみなよ」
それが、すべての始まりだった。私は、潰れかけの画廊の“受付嬢”になった。
肩書きは、なぜか「ディレクター見習い」。
時給1,500円。
銀座時代の1時間=ここでの1日分。
でも、不思議とそれが苦じゃなかった。
最初の月、展示会を開いたけど、来たお客さんは3人。そのうち2人は関係者。
残りの1人は、暑さしのぎで入ってきたおじさんだった。
だけど私は、どこかワクワクしていた。
「人を“口説く”って、商品がアートでも、男でも、同じかもしれない」
夜で学んだ営業術、DM管理表、VIP対応、予約特典、ストーリー設計。
ぜんぶ、この場所に持ち込んでみたらどうなるだろうって。
このでは、・どうやって「誰も来ない画廊」に人を呼んだのか・夜職で得たマーケティング脳を、アート業界にどう使ったか
・そして、売れるアートと売れないアートの“感情構造”について
そういう話を、実体験ベースで赤裸々に書いていきます。
アートに興味がなくても、人生にちょっと疲れてる人、
「自分には何も売れるものなんてない」って思ってる人にこそ、読んでほしい。
▼次回予告
「売れる絵って、売れる女と似てるのかもしれない」
夜職営業×アート業界。DMひとつで、人生は変わる。
▼プロフィールはこちら
https://.com/hinatarui/profile
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