🔸内容:
ブランド創造に必要な新しい視点
カリスマから共鳴へ
こんにちは。「いま、すぐ、やる。」のクリエイティブディレクター矢野まさつぐです。最近、ブランド作りには強力なリーダーが必要だという意見を耳にしますが、私はむしろ「カリスマ」よりも「共鳴を引き出す存在」の方が重要だと考えています。
ブランドの価値は共鳴にある
「この人の言うことなら信じられる」「この会社、感じがいい」など、ブランドの価値は見かけやデザインだけでは測れません。日々の行動や言葉が、他者と響き合いながら価値を築いていくのです。強いリーダーシップよりも、他者の思いを大切にし、自分の言葉に変える存在が求められます。そうした人々が自然に共鳴を生み出します。
引き出す力の本質
共鳴を引き出す力は特別な才能ではありません。話すことよりも「聴く」ことを重視する姿勢が大切です。例として、言葉にしにくい気持ちを受け入れるサポート役や、対話の中で本音を引き出す人々が挙げられます。こうした人たちが集まることで、組織のブランドは形を成していくのです。
自分の言葉で語る重要性
「自分の言葉で語れる社員がいるか?」という質問をプロジェクトでよく投げかけます。経営者の意向をそのまま受け入れるのではなく、自らの体験や価値観を交えてブランドを語る人がいることで、ブランドは動き始めます。反対に、自分の言葉がないブランドは、外部にもその影響を及ぼします。
触媒の時代
リーダーが力強い意志で進む時代から、共感を生む人が必要とされる時代に進化しています。組織内に共鳴を引き出す存在が増えると、ブランドは自然と育成されるのです。社員自身がブランドの担い手となることで、本物のブランディングが実現します。
共鳴する場がブランドの基盤
わたしたちは「場づくり」を重視しています。ブランドは、決定されたものではなく、皆の思いを集めて見つけるプロセスです。共鳴を引き出す存在がいることで、場に活気が生まれ、ブランドが成長します。「ブランドをつくる」と気負わず、まずは一緒に響き合うことから始めましょう。それがブランドの始まりなのです。
この視点を持ち寄ることで、ブランディングがどのように進化していくのか、ぜひ考えてみてください。
🧠 編集部の見解:
この文章からは、現代のブランディングにおける「カリスマ性」よりも「共鳴の重要性」を強調する視点が感じられます。筆者、矢野まさつぐさんは、リーダーシップが強ければ良いという時代が終わり、組織のなかに共感を呼び起こす人々の存在が重要になっていると主張しています。
### 感想
確かに、企業やブランド発展の鍵は、ただ強い声を持つリーダーではなく、周囲の意見や感じ方を大切にする人々の存在だと思います。この考え方は、特に最近の企業文化においては多くの共感を呼ぶでしょう。社内で「自分の言葉」で語る社員がいるかどうかが、ブランドの強さに直結するという考え方は、非常に新鮮です。
### 関連事例
たとえば、最近のスタートアップ企業では、フラットな組織構造を採用し、社員全体がアイデア創出に関与するケースが増えています。これによって、社員の「らしさ」がブランドに強く反映され、顧客とも深い結びつきを持つことができているのです。
### 社会的影響
ひとつの声や考えに依存するのではなく、多様な意見を尊重する文化が広がることで、創造性や革新性が促進されることは間違いありません。これが企業の持続可能性にも寄与し、結果として経済全体の発展につながるでしょう。
### 豆知識
面白いのは、職場の「空気」や「場の雰囲気」がブランディングに与える影響です。アメリカの企業では、社員が恐れずに意見を述べられる「心理的安全性」があるとされており、これが革新的なアイデアを生む土壌になっています。共鳴の力を大切にする姿勢は、こうした考え方の延長線上にあるのかもしれません。
たくさんの視点や意見が交わされる環境が、魅力あるブランドを育てるというメッセージが心に響く記事でした。これからのブランドづくりで、共鳴を引き出す存在がどれだけ増えるかが楽しみですね!
-
キーワードの選定
共鳴
このキーワードは、ブランディングにおける重要な要素として、個々の思いや価値観が集まることでブランドが育まれる過程を示しています。リーダーシップのスタイルが「カリスマ」から「共鳴を引き出す存在」へと変化していることも強調されています。
Views: 0