🔸 ざっくり内容:
こんにちは。今日は「カテゴリーエントリーポイント(CEP)」という概念についてお話しします。この概念は、BtoBマーケティングにも活用できる可能性があると感じています。
### カテゴリーエントリーポイントとは?
カテゴリーエントリーポイント(CEP)は、簡単に言うと「人がある商品やサービスを思い浮かべるきっかけとなる状況や文脈」です。たとえば「喉が渇いたとき」に、飲み物のカテゴリーが思い浮かび、ブランド名が浮かぶのは、そのブランドがその状況にどれだけ結びついているかによります。この概念は、Byron Sharpの『How Brands Grow』で提唱され、近年特に注目を集めています。成功例としては、WANDAモーニングショットが挙げられます。朝専用の缶コーヒーとして位置づけることで、「朝はWANDA」としての地位を築くことに成功しました。
### BtoBマーケティングでの応用
CEPの考え方は、BtoBマーケティングでも使えるはずです。既に、企業が新たなCEPを意識した取り組みを行っています。たとえば、Dropboxは「大容量ファイルを共有したいとき」から「チームでコラボレーションしたいとき」へと視野を広げたキャンペーンを展開しています。また、freeeは確定申告だけでなく、「事業を始めたいとき」に焦点を当てています。さらに、Adobe AcrobatはPDFリーダーから「契約書に電子署名したいとき」といった新たなCEPへと拡張しています。
### どう活用すればよいか?
BtoBマーケティングの現場では、顧客がどのような「困った瞬間」に遭遇するのかを具体的に理解することが重要です。たとえば、「営業効率化ツール」を扱う場合、従来は「営業成績を上げたい」といった抽象的なニーズで訴求していましたが、特定の状況を捉えることで効果が増します。
### 留意点
CEPを考える上で大切なのは、誰のCEPに焦点を当てるかを見極めることです。BtoBでは、関係者が複数いるため、現場担当者と決裁者では異なるニーズがあります。また、CEPとカスタマージャーニーは異なる概念であり、CEPは「どの状況で私たちの製品が思い出されるか」に焦点を当てています。
### 最後に
CEPの理解は一朝一夕では変化をもたらさないかもしれませんが、「お客さんがいつ私たちを思い出すか」という視点から新しい施策のアイデアが得られるかもしれません。この概念を利用して、BtoBマーケティングがより面白くなることを願っています。あなたのビジネスでは、どのような「困った瞬間」に顧客が思い出すでしょうか?一緒に考えてみませんか?
🧠 編集部の見解:
こんにちは!「カテゴリーエントリーポイント(CEP)」についての考察、面白いですね。特にBtoBマーケティングでの応用が気になるところです。
### CEPの重要性と背景
CEP自体は、ブランドが消費者にどのように認識されるかという視点から発展したもので、特にByron Sharpの影響を受けています。最近のデジタル環境では、消費者の注意を引くことがますます難しくなっていますが、CEPを理解することで、より効果的なアプローチが可能になると思います。
### 関連事例
WANDAのモーニングショットのように、特定のシチュエーションを狙い撃ちした戦略は成功例の一つですよね。こういう戦略が他にもあるとすれば、例えば「リモートワーク需要が高まった時期」に特化したツールやサービスの提供などは、今後のマーケティングにおいても重要になってくるでしょう。
### 社会的影響
社会的な変化に瞬時に対応する企業は、CEPを活用して「今求められていること」に応えることで、シェアを広げていくと思います。新型コロナウイルスの影響でリモートワークが広がった際に、Dropboxのようなサービスが急成長しましたが、これはまさにCEPを意識した戦略の一環です。
### 自分たちの現場での活用
そして、BtoBの現場でも、顧客が「どの瞬間に自社を必要とするのか」を考えることが重要です。リモート営業のピーク時に特化したアプローチや、四半期末の締め切りに合わせた提案をすることで、顧客の心に響くかもしれません。
最後に、CEPは個別のアプローチとは異なり、戦略的な選択を意味します。「どこを狙うか」がブランドのメッセージや機能に大きく影響するので、しっかりとしたマーケティング戦略を練ることが大切ですね!
実際に試行錯誤しながら、CEPの観点から新たな施策を考えるのは非常に楽しそうです。あなたの現場でも、ぜひその視点を取り入れてみてください!
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キーワード: カテゴリーエントリーポイント (CEP)
このキーワードは、BtoBマーケティングにおけるターゲット顧客の思考過程を理解し、商品やサービスを考えられるきっかけや状況を特定するための重要な概念です。
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