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概要
この記事では、「知りすぎること」がメンタルや生活に与える影響についての考察がなされています。「知らぬが仏」という古いことわざを引き合いに、知識が必ずしも幸福をもたらすわけではないこと、逆に知識がストレスや不安を増加させる可能性があることについて語られています。
要約(箇条書き)
- 知らない方が幸せであるという考えが増えている。
- ニュースにはネガティブな情報が多く、無駄な情報が脳のメモリを消耗する。
- 知識はアイデアの発想に制約を与えることがあり、無知が自由な発想を促すことがある。
- AIに関する知識が、仕事の不安を引き起こす場合がある。
- 「解像度を下げる」ことが、メンタルケアに有効だとされる。
- 知識がメンタルに悪影響を与えることもあり、知らないことで得られる余白がある。
- 前の世代の「知らぬが仏」という教えが、現代の私たちにも重要である。
なぜ、ネガティブなものが多いのかといえば、それがいちばん人間の本能に刺さって視聴率が取れるからだ。
けれど、そうした情報をたくさん知ったところで、日々の生活が豊かになるわけじゃない。無駄な情報に、脳の大切なメモリ容量を奪われてしまうだけ。それはまるで、自分の部屋に土足で踏み込まれ、ゴミを撒き散らされるようなものだ。痛ましいニュースであれば、精神的な安定さえ奪う。
結果的に、日々の生活に悪影響をもたらすと言ってもいい。
知識がアイデアをつぶす瞬間
例えば、アイデア出しをするとき。
知識があることは、武器にもなる。けれど同時に、それが思考の自由を奪うこともある。
具体的には、「これは難しい」「こういうのは前に失敗してる」「この分野では常識から外れている」
といったことをのたまう、物知り顔の評論家たちが、頭の中に勝手に登場する。
奴らは、新しいものを考えようとするときに、壁のように立ちはだかる。
知識があることは、ときに発想の視野を狭め、“知っているせいで見えなくなる”。
往々にして、こんな場面では、何も知らない人の方が、突拍子もないが面白いアイデアを出したりする。
何も知らない状態で考えるというのは、ある意味で強い。
知識にとらわれないということは、自由な発想を可能にするからだ。
AIが将来の不安を煽る
例えば、AIを使うとき。
最近の生成AIの進化は凄まじい。SNSやニュースで、「このAIがすごい」「仕事がなくなる!」
といった情報が溢れている。
大げさな反応ばかりが目につくが、それを踏まえても実際すごい。私は、プログラマなので、最新技術はとりあえず触ってみるタイプの人間だ。
最初の頃は、「すごい、ここまでできるのか!」と常に感動していた。
だが、そんなワクワクも、背筋を冷やす不安に変わっていく。
AIの実力を知れば知るほどに、「あれ……これ、私いらなくない?」と自分の仕事が奪われる確信が高まっていった。結果として、AIに対して勝ち目を見出せず、じゃあ自分には何ができるのかと、雀の涙ほどしかなかった自信が、すっかり干上がった。
AIについて知りすぎたことで、勝手に絶望し、将来に希望を持てなくなってしまったのだ。
“解像度を下げる”というセルフケア
「解像度を上げる」という本が一時期話題になった。物事を細部まで見て、分析し、理解を深めていく姿勢は確かに重要だと思う。
けれど、解像度を下げたほうが、自分のメンタルを守れるのではないかとも思う。
解像度を上げれば、自分の欠点も、世の中の歪みも、かえって鮮明に見えてくる。見えたからといって、自分がそれらすべてをどうにかできるわけではない。ならば、見ないという選択肢もあっていいはずだ。
解像度を下げたまま、あいまいなままでも、それでいい。
知ることは、私にとって毒にもなる
そもそも私は、知りたがりで知的好奇心が強い。ただ、最近この「知る」が少なからずメンタルに悪影響を与えているように思えて仕方がない。知らないことで守られる心もある。
知らないことで保たれる余白もある。
情報をシャットアウトするわけではない。必要に応じて触れるし、調べることもある。
ただ、むやみやたらに知ろうとしない。
ミステリ小説では、よく「知ってしまった者」から順に、不幸な目に遭っていく。真相を暴いた者が命を狙われたり、知らなければ巻き込まれずに済んだ事件に巻き込まれたり。
あれは単なる物語ではなく、知ることの代償を描いた寓話なのかもしれない。
知らぬが仏──先人の言葉、いまの私たちへ
「知らぬが仏」ということわざがある。昔の人は知りすぎると不幸になることを経験によって知っていたのだろう。
そしてそれをわざわざ言葉にして残してくれている。
「知りすぎない」ことが、生きやすさにつながる。
ならば、そういう「解像度を下げる」選択をしてもいいのではないだろうか。
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