火曜日, 5月 13, 2025
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「いいあんべぇ」から始まったアロハシャツ革命——Eanbeが描く、服作りゼロからの挑戦



沖縄発のアロハシャツブランド「Eanbe(イアンベ)」の代表・下地希一さん。YouTube「アロハおじさんのいいあんべぇChannel」を開設し、自身のブランドの魅力を日々配信している。このブランド名を知らなくても、最近ではお笑い芸人・バッテリィズのエースがM-1グランプリで着用していた服だと言えば、思い出す人もいるだろう。それほどキャッチーなデザインが人気のアロハシャツブランドだ。しかもこのブランドを立ち上げた下地さんは、服作り経験ゼロからスタートしたというから驚きだ。何が彼を奮い立たせたのか。「Eanbe」の立ち上げから、アロハシャツに込めた思いを語っていただいた。

アロハシャツなら個性が出せる

学生時代サッカー一筋だった下地さんは大阪へ移り住み、アメ村や梅田などで買い物をしていくなかでファッションに興味を持ったが、自身のなかに流行りものに対しての違和感があったという。「他人と同じような格好はしたくない。そう考えていたときに、偶然アロハシャツに出会いました。沖縄出身ということもあり、これならば自分の個性を引き出してくれると感じたのを覚えています」アロハシャツを着ていると「自分が自分でいられる気がした」と振り返る下地さん。友人からもアロハシャツ購入の際には相談されるようになり、自分の好きが認められたうれしさがあったという。

ノウハウゼロからの立ち上げ

アロハシャツ好きが高じて、自分でブランドを立ち上げようと奮い立つが、アパレル未経験だったため、完全にゼロからのスタートだった。「Eanbe」というブランド名も、ローンチする1、2ヶ月ほど前に決まったという。「沖縄ではお酒を飲んでいい気分になると『いいあんべぇ』って言うんですよ。ほろ酔いで友人たちと話をする雰囲気が好きだったので、その思いをブランドに託しました」ところがそのブランド名とは打って変わって、立ち上げ当初は右も左もわからず、不安に押しつぶされそうな日々を過ごしていた。「D2Cという言葉が流行し、インフルエンサーも続々と自身のブランドを展開している時期でした。そういった人たちはフォロワーが多いので、最初から好調な滑り出しをしているのを傍目に過ごしていました。僕はインフルエンサーでもなく、給料のほとんどをアロハシャツの制作に注ぎ込んでいたので、かなり差を付けられていると不安になりながら運営をしていました」それでも自分たちのこだわりや大事にしているものを崩さずに続けてきたからこそ、今の地位を確立することができた。

徹底した細部へのこだわり

こだわりにこだわった「Eanbe」の商品を見てみよう。毎シーズン興味を惹くデザインを展開しているが、どういった流れで制作しているのだろうか。「有名ブランドのようにSSやAWごとにテーマは決めていません。『Eanbe』のコンセプトに合うデザインをどんどん発案していき、この絵柄ならあのイラストレーターさんがマッチするだろうということで、毎回オファーを出しています」アロハシャツという特性上、そのデザインがメインとなるが、「Eanbe」にはものづくりという点においても無視できない技術が注がれている。「一般的に染色というと、インクジェットや機械プリンターを使うところが多いです。グラデーションを綺麗に見せたい時など、僕らも商品によって一部使用するケースはありますが、基本的にはシルクスクリーンという孔版画の技術を使っていて、すべて手で染める手捺染を採用しています」

柄から始まるアロハシャツとの出会い

デザインや染めに徹底したこだわりを詰め込んでいるだけに、どの作品にも思い入れはあるだろうが、そのなかでも転機になったものについて聞いてみた。「2022年に出した麻雀のアロハシャツですね。始めて撮影で芸人さんを使ってプロモーションをし、デザインもこれまで試したことのなかったパターンで制作してみました。それが功を奏したのか、一気に人気に火がつき、初めてアロハシャツの売り上げで生活できるようになりました」芸人やモデルが着用すると、その反響は大きいのだろう。最近ではテレビでも目にする機会が増えて人気の高まりを感じるが、こうした状況をどのように感じているのか。「ありがたいことに、問い合わせのお客様は増えましたね。ですが、僕たちは芸人さんやアーティストさんに合わせてシャツを制作したり、ブランディングしたりすることはあまり意識していません。僕らとしては、毎年出している多種多様な絵柄を気に入って買ってくださる方を大切にしたいです。今年は相撲柄のアロハシャツを出したので、相撲ファンの方が手に取ってくださって、初めてのアロハシャツになるという経験を大事にしています」袖を通してわかるアロハシャツの魅力
現在「Eanbe」は、YouTubeチャンネルの運営にも力を入れている。「マスを取りにいっているわけではない」と下地さんは語るが、狙いはどこにあるのだろうか。
「僕らのファンに、もっとアロハシャツを好きになってほしいという思いからYouTubeを始めました。今は商品紹介がメインですが、手入れの仕方やコーデのポイントなど、既存のお客様のためのコンテンツを増やしていきます」

新たな認知の拡大を目指すというよりは、むしろアロハシャツの魅力をもっと知ってほしいという思いが強く、その考えは実店舗の展開、そして海外も視野に入れているようだ。「これまでオンラインを中心に販売してきましたが、ここにきて沖縄と東京の高円寺にお店を出すことができました。現在、高円寺のお店は完全予約制ですが、9月には一度閉めて、別の場所で新たなお店を出します。実際に袖を通してもらったり、染めの繊細さなどを直接見てほしいという気持ちがあって、オフラインをどんどん強化していくつもりです。あとは海外ですね。インバウンドで海外からお客さんが来日しているとはいえ、着物と比べてアロハシャツは注目度が低いです。現在は香港とロサンゼルスのセレクトショップで取り扱っていただいているのですが、アジアやヨーロッパなど『Eanbe』を海外にどんどん展開できるように動いています」こうした下地さんの活動は、自身がアロハシャツに出会ったときの感動を多くの人と共有したいという気持ちの表れなのだろう。「アロハシャツが好きな人がもっと広まったらいいな」と語る下地さんの目には、これからも多くの人々をアロハの魅力で包み込んでいく決意が映し出されていた。

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