小説家・斜線堂有紀さんによる恋愛小説『恋に至る病』の実写映画化が発表された。10月24日(金)に全国公開される。
原作は自殺教唆ゲームの主催者である女子高校生と、その幼なじみの少年との恋愛を描いた小説。TikTokなどで話題が沸騰し、28回の重版を記録した話題作だ。
監督は廣木隆一さん。出演者等の詳細は不明ながら、主演キャストがナレーションをつとめるティザー映像が公開されている。
自殺教唆ゲームの主催者との恋愛を描く『恋に至る病』
原作『恋に至る病』は、2020年に刊行された小説。
斜線堂有紀『恋に至る病』書影
150人以上の被害者を出し、日本中を震撼させる自殺教唆ゲーム「青い蝶」──その主催者は誰からも好かれる女子高生・寄河景だった。
善良だったはずの彼女がなぜ化物へと姿を変えたのか。幼なじみの少年・宮嶺が、運命を狂わせた“最初の殺人”を回想する、という恋愛小説だ。
刊行後、TikTokの書籍紹介アカウントで取り上げられ、動画の再生回数は200万回を記録。SNSを中心に話題を集めた。
主演キャストがナレーションをつとめるティザー映像
公開された映画のシークレットティザー映像は、海の空撮から始まり、学生の日常を切り取ったような写真が次々と映し出される。
しかし、再び海を映した映像に戻ると、水面に浮かぶ人影が映し出され、「もしかして君は、人を殺したの?」というテロップが表示されるという不穏な内容になっている。
極端なミステリー小説で支持を集める斜線堂有紀
斜線堂有紀さんは『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞の「メディアワークス文庫賞」を受賞し、2017年にデビュー。
以降も『私が大好きな小説家を殺すまで』『夏の終わりに君が死ねば完璧だったから』などの小説を発表。
登場キャラクターたちが「一緒に死体を埋める」という“あるある”なシチュエーションをモチーフにした『死体埋め部の悔恨と青春』や、2人以上殺した者は即座に地獄に引き摺り込まれる世界で連続殺人が起こるミステリー小説『楽園とは探偵の不在なり』など極端な設定を活かした作品も多い。
このほか、2023年からは日本SF大賞の選考委員をつとめるなど、作品外でも精力的に活動している。