大人だけでなく子どもにも「推し活」という言葉が浸透しはじめた現代。
子どもに向けた推し活マニュアルとも呼ぶべき書籍『毎日がもっとキラキラする! はじめての推し活』(高橋書店)が、4月15日に刊行された。
文字通り、子どもたちが長く楽しく健全に推し活を続けられるよう、弁護士監修の元でルールやマナーをまとめた「推し活ガイドブック」となっている。
小学生の2人に1人が“推し活”する現代
弁護士が監修した推し活関連本としては、2022年に『清く楽しく美しい推し活 推しから愛される術』(東京法令出版)が刊行されているが、こちらはあくまでも大人向け。
今回刊行された『毎日がもっとキラキラする! はじめての推し活』は、“はじめて”という言葉が表す通り、子どもに向けて推し活とは何か?をはじめ、その方法、ルールやマナーを解説する書籍だ。
『毎日がもっとキラキラする! はじめての推し活』紙面1
ここ数年で「推し活」という言葉が広まり、大人も子どもも推しがいることが当たり前になりました。お金やSNSでのトラブル、推しへの依存など、自分で自分を律しておかないと、後悔することにもなりかねません。
ですがやっぱり、推し活って楽しいものだと思うのです。『毎日がもっとキラキラする! はじめての推し活』内「保護者の方へ」より
実際、学研ホールディングスの調査/研究機関・学研教育総合研究所が2024年に発表した調査で、小学生は約53%、中学生では約62%、高校生では約71%が「推しがいる」と回答。
小学生の推す対象として、「アニメ・まんがキャラクター」「YouTuber(VTuber除く)」「アイドル」「スポーツ選手」「マスコットキャラ」などが挙がるなど、小学生にも推し活は広がっている。
『はじめての推し活』では推し活の法律面も解説
一方で、推し活による負の側面も指摘され続けている。
2024年10月には、松井証券が全国の20歳〜69歳を対象とした推し活の悩みに関する調査を実施。約4割の人が「推しに使える金額が少ない」「貯蓄ができない」といった悩みを持っていることが報告されている。
『毎日がもっとキラキラする! はじめての推し活』では、子どもが推し活を楽しむための方法として、お金や時間の使い方、やる気の出し方を紹介。推し活を通じて毎日をどう過ごすかを考え、自分のことも大切にできるような内容になっているという。
加えて、画像転載/チケット転売/誹謗中傷などを法律面から解説。
『毎日がもっとキラキラする! はじめての推し活』紙面2
監修したのは、真和総合法律事務所で著作権や商標権等の知的財産分野、YouTuber/インフルエンサーの代理人として訴訟活動や契約交渉などを取り扱う弁護士・松下真由美さんだ。