
写真家の中藤毅彦氏による写真展「DOWN ON THE STREET」が、Photo Gallery & Photobooks Cafe 芥にて、5月2日(金)から開催される。
四谷のギャラリーから個展を開催し、今年で30年を迎えるという中藤氏による写真展。
同展では、今年2月から3月にかけて、東京・キャノンギャラリーSで開催した「DOWN ON THE STREET TOKYO 1995-2025」の内容を変更。東京のストリートシーンに限定することなく再構成した作品を展示する。
これまで30年に渡り、世界の幾多の都市を彷徨し、街と人々が織りなす光景を撮り歩いて来た。スナップ写真には、時として意味や説明を越えた得体の知れない力を感じる事がある。リアルな現実を映し出しながらも、現実そのままではない「鏡の向こう側」の領域に踏み込んだ様な奇妙な感覚なのだ。偶然が大きく作用するスナップを積み重ねる事によって、知識や概念としての都市の姿とは異なる「何か」が写るのだと思っている。自分に出来る事は、今までも、またこれからも街路に身を置き、ひたすら歩き、出くわした人々や予期せぬ光景に対して、身体の反応するままのスナップを実践する事だけだ。今回、撮り貯めたデジタルストリートスナップの場所と時間をバラバラに解体し、意味を剥ぎ取り、再構成しようと思い立った。都市に流れる歳月の光が響き合い、もうひとつの世界がリアルに立ち上がって来るならば嬉しい限りである。
作家コメント
会場
Photo Gallery & Photobooks Cafe 芥
開催期間
2025年5月2日(金)~5月20日(火)
ギャラリートーク
5月17日(土) 要予約
作者プロフィール
1970年東京生まれ。早稲田大学大一文学部中退。東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。
都市のスナップショットを中心に作品を発表し続けている。国内の他、東欧、ロシア、キューバ、パリ、ニューヨークなど世界各地を取材。
また、裸のラリーズ、ゆらゆら帝国、恒松正敏などのロックミュージシャンのオフィシャルカメラマンを担当するなどアーチストの撮影も行う。
作家活動と共に、東京四谷三丁目にてギャラリー・二エプスを運営、展示の他、ワークショップ等多数開催。
写真集に「Enter the Mirror」「Winterlicht」「Night Crawler」「Sakuan,Matapaan-Hokkaido」「Paris」「STREET RAMBLER」がある。
第29回東川賞特別作家賞受賞。第24回林忠彦賞受賞。