6時のアラームで叩き起こされ、眠い目をこすりながら職場へ向かう毎日。ランチタイムに鏡を見て愕然とした経験、女性ならきっとあるのでは?
ファンデーションはいつの間にかヨレて、目の下にはクマが出現……。まるで別人のような自分の姿に、思わずため息が出る。
もしかしたら、それは「オフィスエアー(Office Aire)」のせいかもしれない。
オフィスに潜む「乾燥」という名の敵
オフィスエアーとは、職場の空気が肌や髪に悪影響を及ぼす現象のこと。空調による乾燥、不十分な換気、そしてストレス……。さまざまな要因が複雑に絡み合い、私たちの美を容赦なく蝕んでいく。
女性向けメディア「Bustle」が、この現象について専門医のコメントを元に解説している。
ロンドンの皮膚科医、Mary Sommerlad医師によると、オフィスでの長時間勤務は肌の乾燥や既存の皮膚疾患を悪化させる要因になり得るという。特に冬場は、乾燥による肌や髪のトラブルで皮膚科を受診する人が増える傾向にあるとのこと。
さらに、オフィスにいるからといって油断は禁物。窓ガラスを透過するUVA(紫外線A波)は、肌の老化を促進するだけでなく、色素沈着を引き起こす可能性もある。
オフィス環境がもたらす肌や髪への複合的な悪影響。オフィスエアーにつねに晒されている状況は、大げさに言えば砂漠のような過酷な環境下で、肌は常に危険にさらされているということになる。
職場環境があなたの「顔」を物語る
肌や髪の乾燥だけではない。過酷な労働環境は、私たちの心身にも大きな負担をかける。社会心理学者であるArasteh Gatchpazian博士は、慢性的な仕事のストレスが頭痛や筋肉の緊張、さらには肌荒れや免疫力低下といった身体的な症状を引き起こす可能性があると指摘する。
「私たちは皆、睡眠不足が気分や外見、集中力に影響を与えることを知っています」とGatchpazian博士。「慢性的な仕事関連ストレスは、身体にさまざまな形で現れる」とも。つまり、オフィスの空気や環境は、私たちの美にとって、まさに“戦場”とも言える状況なわけだ。
TikTok発
オフィスを「美の味方」に変える裏技
しかし、嘆いてばかりはいられない。現代を生き抜くためには、積極的に職場におけるビューティー戦略を取り入れる必要がある。
そのヒントはSNSにあり、と「Bustle」は説く。たとえばTikTokでは、「office air-proof makeup」といったハッシュタグで、オフィス環境に特化したメイク術がいくつも共有されている。また、「#officeair」のハッシュタグで、オフィスでの美容トラブルに関する投稿が続出。乾燥、メイク崩れ、髪のパサつきなど、共感できる「オフィスあるある」が満載だ。
乾燥を防ぐための保湿重視のベースメイク、メイク崩れを防ぐためのアイテム選び……。実際に試してみた人たちのリアルな声は、何よりも参考になるはず。
@vicperezz_ aka office air proof makeup 👩💻💅🏻 #makeuptutorial #beautyph #makeuproutine #fyp ♬ ポップなビートBGM/ロングバージョン – nightbird_bgm
オアシスは自分のデスクに
すぐに環境を変えるのが難しい場合でも、できることはある。自分だけの「癒やし空間」をデスクに作り上げてみてはいかが?
加湿器で乾燥対策をしたり、アロマディフューザーでリラックス効果を高めたり……。お気に入りのアイテムを揃えれば、仕事中の気分転換にもなるはずだ。また、こまめな水分補給も忘れずに。乾燥対策には、内側からのケアも重要。
まずは、自分の肌や髪の状態を把握し、何が原因で不調が起こっているのかを特定することから始めてみよう。その上で、企業にオフィス環境の改善を求めたり、セルフケアを徹底したりするなど、自分に合った対策を実践してみてほしい。
現代社会を生き抜くためには、職場環境と上手く付き合い、賢く美を保つ必要がある。オフィスを「戦場」とするか「オアシス」にするかは、あなた次第!