3月26日、日本ゲームメディアは『キングダムカム・デリバランス II』の舞台をめぐるツアー「KC:D live」に参加、ツアー初日では銀山の街をクトナー・ホラを訪問し、歴史溢れる市街地を巡ったほか、世界遺産となっている聖バルボラ教会や、追加DLCにて登場するセドレツ納骨堂などを見学しました。

銀をテーマに有機的に結びつく街「クトナー・ホラ」

今回訪れた街、クトナー・ホラは1260年に銀が発見され、以降は「銀山の街」として有名に。『キングダムカム・デリバランス II』の舞台となる15世紀にはボヘミア国が支配しており、銀の採掘から国の銀貨鋳造まで一挙に担っていました。

ゲーム内でも銀で栄える街、「グッテンバーグ」として登場します。ストーリーでは主人公・ヘンリーが銀貨内の銀含有量を偽り、造幣局員たちの集団偽装を突き止めるシーンなどが描かれていました。

そしてその銀貨を実際に作っていたのがイタリア宮(ボヘミア王国中央銀行)。1300年に造られた本施設は、改装を繰り返し、19世紀ごろに現存する形になったとのこと。世界遺産にも登録されており、現在はクトナー・ホラの市庁舎として使用されています。

ここではかつて「プラハ・グロッシェン」という銀貨がつくられていたそう。銀量が豊富なため、神聖ローマ帝国をはじめ、各地で使用ができる通貨となっていたようです。

ボヘミア帝国支配時代は全ての銀がここで作られていたのですが、銀貨にはそれぞれの地域ごとの有力貴族の紋章を当てがうなど、デザインは何種類もあったとのこと。造幣局員は1日12時間座り、平均して1日2000コイン作っていたそうです。

また当然セキュリティは厳重だったよう。昔は警備のために重厚な城壁があったとのことで、城壁の外側だけでなく、城壁の内側にも局員が盗みをはたらかないようチェックするため、警備員が配備されていたようです。

造幣局員は1週間120グロッシェンほどの給料をもらっていたとのことで、これは当時の平民の給料の約10倍。かなりの高給取りです。

また、そもそもイタリア宮という名称の由来は、専門知識に長けたイタリア人を中心に設計・建築を考えてもらったためだそう。そのため、ゲーム内でもこの辺りを歩いていると多くのイタリア人に数多く出会うことができます。一般の方も料金を払えば、銀貨を作る体験ができるとのことです。

ここは銀山の入り口。人間や馬の力を活用して上下するエレベーターがあったとのこと。ゲームには銀採掘のクエストがありますが、実際の銀山のトンネルは非常に狭い上に暗く、石を持って歩くには危険であったそう。別の市街地にある博物館では、ライト付きのヘルメットを被って採掘の体験を味わうことができます。

街には噴水も。銀山を採掘すると、周囲の水質が悪化してしまうため、遠くの川から水を汲んできて、川の水を飲んでいたとのこと。戦争時はトラップにも活用されていたようで、悪質な水をこの噴水に組み入れることで、相手兵士に毒を盛るといった策略も駆使されていたようです。

こちらはゲーム内でも見ることができる聖ヤコブ教会。教会であったものの塔を活用し、警備を行っていたそう。ゴシック様式の教会の塔は2本同じ高さであることが一般的ですが、地盤の問題で片方だけが高さが異なる形となったとのこと。

またこの辺りには、ゲーム内に登場する市庁舎があったそうです。1425年に消失してしまったため、『キングダム・デリバランス II』開発時には様々な歴史研究者と相談をしながら想像力をはたらかせて建築物のデザインを行ったといいます。

自分が住む街が『キングダムカム・デリバランス』に出てきてくれて嬉しいと語るウバシュク君。

ここはヴァーツラフ広場。当時、ここには大きな市場がありました。中世には「専用市場」といい馬のみ、石炭のみ、を売るための市場が数多くありましたが、ここは馬のみを売る市場だったそう。(ただし、ゲームでは馬だけでなく様々な種類のアイテムを購入が可能。)

当時、クトナー・ホラの地下には非公式のトンネルが張り巡らされていたとのこと。このトンネルを使いこなして、庶民は通行税を払うことなく移動したり、プライバシーを守りながらの外出や商売を行っていたようです。

また当時から今に至るまで、チェコとドイツの繋がりは強く、この地域にはドイツ系チェコ人の姿を数多く見ることができます。当時はチェコ語よりもドイツ語が多く話されていたのですが、チェコ独立運動を経た後は、チェコ語を使用する人々がメインとなったそうです。

まお、中世は不潔というイメージを持たれている方も多いですが、実は清潔な人も多かったようです。お風呂場の存在も確認できる上に、納骨堂のガイコツなどを見ても歯の綺麗なものが多く、虫歯が少なかったことが分かっています。

「圧巻のステンドグラス」聖バルボラ教会や、「骨のシャンデリア」セドレツ納骨堂など訪問

あちらにあるのは聖バルボラ教会。鉱山で働く人たちの守護聖人が祀られています。史実にて建築が開始されたのは1388年、ゲームで描かれた時代は1403年ということもあり、作中ではまだ建築中の小規模な建物です。

ただし、実際に訪れてみるとバロック様式とゴシック様式が融合した圧巻の建物となっており、それぞれの王家の紋章や、王家のスポンサーの入ったステンドグラスなど、チェコの歴史文化を垣間見ることができます。

また、追加DLCにて登場する、セドレツ納骨堂も見学しました。中には約4万人分の骨でできた十字架やシャンデリア、ピラミッドなど、不気味ながらも美しい建築装飾を見ることができます。

13世紀に建設となって以降、神聖な土地として多くの死者の骨が埋葬されるようになったこの地にて、骨にペイントをする「ミステリアスな芸術家」がどのような活躍をするのでしょうか。追加DLCの登場が待ちきれません。


総じて、町自体はコンパクトながらも、至る所に美しい景観や観光施設が広がっているクトナー・ホラ。実際に歩き、「銀」をテーマに一つの街が有機的に結びつく姿を見る経験は、『キングダムカム・デリバランス』のファンはもちろん、多くのゲーマーにとってきっと何らかの発見や喜びをもたらしてくれることでしょう。

銀山でできた街クトナー・ホラも訪問することのできるツアー「KC:D live」の詳細は、こちらをご確認ください。



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