「転んで、手を取られて、ぽぉっ…」メイコ(原菜乃華)の恋、はじまりました。【あんぱん第32回レビュー】『あんぱん』第32回より 写真提供:NHK

日本人の朝のはじまりに寄り添ってきた朝ドラこと連続テレビ小説。その歴史は1961年から64年間にも及びます。毎日、15分、泣いたり笑ったり憤ったり、ドラマの登場人物のエネルギーが朝ご飯のようになる。そんな朝ドラを毎週月から金曜までチェックし、当日の感想や情報をお届けします。朝ドラに関する著書を2冊上梓し、レビューを10年続けてきた著者による「見なくてもわかる、読んだらもっとドラマが見たくなる」そんな連載です。本日は、第32回(2025年5月13日放送)の「あんぱん」レビューです。(ライター 木俣 冬)

メイコ(原菜乃華)の恋が
動き出す?

 朝田家三女メイコ(原菜乃華)ががぜん目立ってきた。次女・蘭子(河合優実)に次いで、メイコの恋が動き出す? 最も恋に縁遠いのが、長女・のぶ(今田美桜)ということだ。

 のぶと嵩(北村匠海)が喧嘩をして気まずくなっている(一方的にのぶが怒っただけだが)のを心配して、健太郎(高橋文哉)とメイコが仲直りさせようと画策をはじめた。

 健太郎は夕食時、高知の海が見たいと切り出す。

 健太郎とメイコは、のぶと嵩を海に誘い出す。メイコはあんぱんの売り歩きを早々と終わらせて、のぶに海に行きたいと持ちかける。

 こうして、健太郎と千尋(中沢元紀)と嵩が海を眺めていると、メイコとのぶがやって来た。のぶはメイコに図られたと気づくが、流れで嵩と向き合うことになった。

 嵩は海で待っている間に、豪(細田佳央太)に赤紙が来て出征していったと聞いた。そこではじめて、のぶがなぜあんなにかんかんに怒ったのか、彼女の気持ちを理解する。のぶの怒りの真意がわかったうえなので仲直りしやすくなったことだろう。